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★クリスマスからはじめよう★【12月スタート!】赤ちゃんブッククラブ(絵本の定期購読セット)
¥2,200
SOLD OUT
0〜1才の赤ちゃんを対象とした絵本の定期購読です。「子どもたちに良い本を!」と言うメルヘンハウスの基本理念のもと、新旧織り交ぜた赤ちゃんに良い絵本を毎月お届けします。 定番だけでは物足りない方にオススメです! 毎月2冊の絵本を定額制にしてお送りし、絵本代の差額(※)は会員特典として「メルヘンハウスオンラインクラブ」(500円)をサービス! メルヘンハウスが35年間に渡り培ってきた定期購読サービス「ブッククラブ」の良さはそのままに、今の世代にフィットした新たな「赤ちゃんブッククラブ」をお楽しみください。 ※毎月2冊の絵本の合計額は、約1900円〜2200円弱となります。
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★クリスマスからはじめよう★【12月スタート!】1〜2才ブッククラブ(絵本の定期購読セット)
¥2,700
SOLD OUT
1〜2才を対象とした絵本の定期購読です。「子どもたちに良い本を!」と言うメルヘンハウスの基本理念のもと、新旧織り交ぜた良い絵本を毎月お届けします。 定番だけでは物足りない方にオススメです! 毎月2冊の絵本を定額制にしてお送りし、絵本代の差額(※)は会員特典として「メルヘンハウスオンラインクラブ」(500円)をサービス! メルヘンハウスが35年間に渡り培ってきた定期購読サービス「ブッククラブ」の良さはそのままに、今の世代にフィットした新たな「ブッククラブ」をお楽しみください。 ※毎月2冊の絵本の合計額は、約2400円〜2700円弱となります。
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★クリスマスからはじめよう★【12月スタート!】2〜3才ブッククラブ(絵本の定期購読セット)
¥3,000
SOLD OUT
3才を対象とした絵本の定期購読です。「子どもたちに良い本を!」と言うメルヘンハウスの基本理念のもと、新旧織り交ぜた良い絵本を毎月お届けします。 定番だけでは物足りない方にオススメです! 毎月2冊の絵本を定額制にしてお送りし、絵本代の差額(※)は会員特典として「メルヘンハウスオンラインクラブ」(500円)をサービス! メルヘンハウスが35年間に渡り培ってきた定期購読サービス「ブッククラブ」の良さはそのままに、今の世代にフィットした新たな「ブッククラブ」をお楽しみください。 ※毎月2冊の絵本の合計額は、約2600円〜3000円弱となります。
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★クリスマスからはじめよう★【12月スタート!】4〜5才ブッククラブ(絵本の定期購読セット)
¥1,700
SOLD OUT
【ご要望の多かった4〜5才コースのブッククラブ開始です!】 4〜5才を対象とした絵本の定期購読です。「子どもたちに良い本を!」と言うメルヘンハウスの基本理念のもと、新旧織り交ぜた良い絵本を毎月お届けします。 定番だけでは物足りない方にオススメです! 毎月1冊の絵本を定額制にしてお送りし、絵本代の差額(※)は会員特典として「メルヘンハウスオンラインクラブ」(500円)をサービス! メルヘンハウスが35年間に渡り培ってきた定期購読サービス「ブッククラブ」の良さはそのままに、今の世代にフィットした新たな「ブッククラブ」をお楽しみください。 ※毎月2冊の絵本の合計額は、約1320円〜1700円弱となります。
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【出産ギフト・ファーストブックに最適!】はじめまして!赤ちゃん絵本3点セット
¥3,300
『わんわん わんわん 』(理論社) 『まねっこ おやこ』(ブロンズ新社) 『まる さんかく ぞう』(ぶんけい) メルヘンハウスがセレクトした、赤ちゃん絵本3点セットです。 赤ちゃん絵本は有名な絵本が多く、出産祝いなどで被ってしまうことも多々あります。 しかし、この3冊の絵本は「知られていないけれども、良い絵本」として、赤ちゃんと一緒に大人も楽しめる絵本をセレクトをしました。3冊とも個性豊かで方向性も違うため、あらゆる面で楽しめます。
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メルヘンハウス オンラインクラブ
¥500
メルヘンハウスでのお客様とのやり取りや講演会など、三輪丈太郎の日々の生態が丸わかりの「丈太郎日記」を中心にメンバー限定の特別なコンテンツです。
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【確かにコレは世界一「おもしろい」&「分かりやすい」&「オシャレ」かも!】『世界一おもしろい国旗の本』
¥1,980
ロバート・G・フレッソン/作 小林 玲子/絵 112P 河出書房新社 【「勉強」じゃなくて「そうだったんだ!」と様々な角度から国旗を解説!】 星や太陽、十字架に武器…国旗には、どれも長い歴史が刻まれている。国旗のデザインを通して世界を楽しく学べる、新感覚の国旗絵本! (出版社の紹介文より引用) 【丈太郎のひとりごと】 国旗の本はとても沢山あります。なので「オススメはなんですか?」と聞かれたら困ってしまいますが、僕はこの本をオススメします!何故なら「おもしろい」から。本当におもしろいんです! 国旗に関する本は大概が、図鑑形式で地域ごとに分別されて、そのデザインに至るまでの簡単な解説がされているぐらいですが、この本は様々な角度から国旗のデザインが完成するまでの経緯が「描かれている」のです。 そう、普通はツルツルの紙に国旗が、綺麗にシッカリと「掲載されている」のがほとんどです。しかし、この本は少しザラついた紙に「絵として描かれている」のです! ジャンルの分け方も地域ごとではなく、国旗に描かれているものの特徴、例えば「ユニオンジャックがえがかれた国旗」、「たくさんの星」、「国旗のなかの動物」、「太陽と円」など、見た目の特徴で分類分けされています。 そして、それぞれの国旗を案内してくれるのは、青、黄、黒、緑、赤、白と色とりどり小さな仲間たち!どのページもポップでキュートで、このうえなくオシャレ!だけども、国旗の成り立ちの解説はしっかりとされている本格的な国旗の絵本です。 そして、最後には「あなたが考えた国旗を描いてみよう。」と白紙のページがあり、その隣も白紙のページですが、そこには「その国にはどんな歴史があって、どんな人たちが暮らしているのかな?」と書かれています。 そうなんです!自分で国旗を作っちゃうのです!「国旗を作る=国を作る」つまりは、この国旗の本に「あなたの国」も掲載されるのです! いやぁ、本当にコレは「世界一おもしろい」かも!少なからず僕が今まで出会ってきた国旗の本の中ではダントツで世界一ですね! 子ども、大人と全く関係なく「おもしろい」こと間違いなし!僕の100%保証付き! この本は国旗の「勉強」じゃなくて「学び」&「遊び」なんです! さぁさぁ、ひと通り目を通したら、あなたの国を作ってみてください! 「あなたの国はどんな国旗かな?」
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【オンライン限定30冊!】★誕生日に高畠純さんがイラストを描いてくれる!★「2026 高畠純オリジナルカレンダー」
¥1,430
SOLD OUT
高畠純/作 26P 絵本館 【自分の、子どもの、大切な人の誕生日の欄に高畠純さんの直筆サインが!】 誕生日は特別な日。そんなことで高畠純さんから皆さんにとっておきのクリスマスプレゼント! 「指定の誕生日の欄に絵を描きます!」 メルヘンハウスの初代店主の三輪哲との熱い親交があったからこそ、スペシャル過ぎるカレンダーに一役買って出てくれました!純さん、ありがとうございます! さて、誰の誕生日欄に絵を描いてもらおうかな? 大きさは、20.2 x 1 x 15 cmで壁掛けタイプとなります。 【ご注意】 1、ひとつのカレンダーに3人まででお願いします。4人目からは2冊目をご購入ください。 2、犬や猫の動物も大切なファミリーではありますが、今回は「人」だけでお願いします。 3、名前は「姓」もしくは「名」となります。それにイラストが描かれます(イラストのリクエストは承れません)。 4、「備考欄」に希望の「姓」もしくは「名」、誕生日を記載して頂き、記載のないものはイラストのみとなりますのでご注意ください! 世界でオンリーワンのカレンダーとなります!皆さん、お楽しみに!
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【小学生以上のBoys & Girlsへのギフトはコレで決まり!】『かさねたもようがうごきだす!!レイヤーズアクト ぺぱぷんたすBOOK』
¥2,420
石川 将也/作 28P 小学館 【遊び方は♾️!もう楽し過ぎて時間を忘れちゃう!これぞアナログの真骨頂!】 てで フィルムを うごかすと、もようが うごく!? キラキラ、くるくる、ピカッと ひかる! 「レイヤーズアクト」は、ページの うえで まほうみたいな うごきが うまれる、ふしぎな ほん! フィルムを重ねて動かすと、模様が踊り、光が走る!魔法のような不思議な現象が、目の前に現れます。 U-NEXT Kidsの新番組「うご工作」と、体験&体感型MOOK『ぺぱぷんたす』がコラボした、全く新しいアクティビティブックです。 ◆ 自分だけの時間、発見に没入する、新しい「本」のかたち 指先でフィルムを動かすたび、模様が変化し、光がきらめく。 映像でもCGでもないのに、「なぜ!?」と夢中に――。 動かして発見する楽しさと気持ちよさを存分に味わえます。 ◆ 無限に遊べる! フィルムはたっぷり10枚つき 動かし方や組み合わせ次第で、何通りもの不思議なアニメーションが楽しめます。 自分だけの動きを発見しよう! ◆ アナログなのに、こんなにも動く―― 驚きと没入感のなかで、「なぜこう見えるの?」という問いが生まれます。 遊びながら、視覚のしくみや錯覚といった科学の世界にもふれられる一冊です。 (出版社の紹介文から引用) 【丈太郎のひとりごと】 これはゴチャゴチャと言葉で説明するより、YouTubeの説明動画を観たら一気に魅力に取りつかれてしまう絵本?です。 どれだけデジタルが進化してもAIにプロンプトを入力して、手を動かさずして様々なものが生成される中で、自分の手を使って色々と動かして「自分だけの発見」をしたり、工夫して様々な方法を試したり、、、。もう本当に驚きの連発です。 個人的にメルヘンハウスにお客さんがない時は、最近はもっぱらコレで遊んでいます(仕事の合間) !このようなアナログ的手法がデジタルよりもデジタルに感じるようなことってワクワクします! 今から25年ぐらい前の20代前半に、ヴィクトル・ヴァザルリというアーティストの作品にハマったことがあります。錯視を利用した視覚芸術の創始者の一人として知られる画家・美術家であり、彼の作品は「オプ・アート(錯視を利用した視覚芸術)」として評価されました。 当時、付き合っていた彼女から彼の作品集を誕生日プレゼント(まさに今日(12/11)!)に3冊SETでもらったのは、今でも僕の宝物! 幾何学的な抽象画なんぞ、今では映像ですぐ観られますが、こうやって自分の手を実際に動かして楽しむことにアナログの価値を見出すことが出来ます。 「与えられたものではなく、自分自身で手を動かして体感していく」 こんなことが、これからのデジタル社会に於いても大切だと思います。 なんて、色々と理屈的なことを書きましたが、小学生以上の子どもから大人まで、こんなクリスマスギフトもアリだと思います。 「おぉ〜!」、「ウワーッ」、「なんじゃこりゃ!」etc....。 きっとこんな感嘆な声が飛び出す1冊です! とにかく動画を観たら欲しくなること間違いなし! あっ、メルヘンハウスに来て、僕がコレをやっていたらしばらくは静かにしておいてくださいね!ものすごい集中力で遊んでいるので!
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【誰もがドリーミーな世界へ行けるクリスマス絵本!】『クリスマスのまえのよる』
¥1,980
クレメント・C・ムーア/詩 ミスター・ボディントン/絵 坂本美雨/訳 32P アノニマ・スタジオ 【クリスマスの前の夜がカラフルにキュートに描かれている!】 クリスマスの前の夜のことです。みんなが寝静まって、暖炉の側の靴下たちもサンタクロースのプレゼントを静かに待っています。 子ども達も夢をみて寝ています。ママもパパも眠る準備万端です。 窓の外を見るとそこには大きな月に照らされた真っ白な雪景色が広がり、そこに飛んできたのは小さなソリと8匹のトナカイです。 ソリを操るおじいちゃんは、きっとサンタクロースです。 トナカイ達とサンタクロースはオモチャをぎゅうぎゅうにソリに詰めて、屋根から屋根へ飛んでいきます。びゅんびゅんと飛び交う仲間達と、急いで煙突を降りていき、靴下にプレゼントを入れて、また次の場所へと向かうのです。 カラフルでポップでキュート!随所に使用されているピンクの色がクリスマスのワクワク感を大いに広げとキーカラーとなって鮮やかな夜が描かれています。 【丈太郎のひとりごと】 あらゆる作家によって描かれてきたロングセラーの名作が、ニューヨークで活躍するデザインスタジオの絵により、また新しいクリスマス絵本として仲間入りしました。 訳は歌手、俳優などで活躍する坂本美雨によるものです。絵の細かい描写を忠実に訳しながらも、語り過ぎず、流れるように躍動感が溢れる文章が絵を邪魔することなく、上手く融合しています。 そして、とにかく絵が素晴らしい!随所に色々なものにピンク色が散りばめてクリスマスの夜の気持ち的な明るさを表現するキーカラーとなっています。 このピンク色のせいか、2014年に公開された「グランド・ブダペスト・ホテル」というピンク色のホテルが象徴的な映画を思い出しました。個性豊かな登場人物達が繰り広げる、ユーモアたっぷりなコメディ映画です。 観たことがない方にはオススメの映画です! 僕はそんな世界観がやっぱり好きなんだなぁと、今作を読んで再確認しました。 ロングセラーの名作をリメイクするのはとても大変なことだと思います。それは必ず比較対象となるからです。しかし、今作は今までのどの作品と比較してもかなり評価の高い作品となることでしょう! どの『クリスマスのまえのよる』が良いか迷ったら、僕はこの絵本を皆さんにオススメしたいと思います! 本当にときめいてワクワクして、心が温まる今作を多くの子ども達をはじめ多くの人々に届けたいと思います。 だって、こんな誰もがドリーミーな世界へ行ける絵本なんてないから!
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【展示会開催記念】★ステッカー・バッジ入り★『みんなで見たこどものえ』
¥2,420
ガザの子供たち 渋谷区立富谷小学校六年 菊池志帆/作 小池アミイゴ/絵 34P 羅針舎 【かべから にげてきた こどもたちのえが ある日、ぼくらの 町に やってきた。】 『みんなで見たこどものえ』は、ガザの子供たちが描いた作品を通じて始まった心の交流を描いた1冊です。ガザ地区での過酷な状況を逃れてエジプトに避難している子供たちの絵が、ある日渋谷区の子供たちのもとに届きます。 届けたのは絵を通じて子供たちの心のケアを続けているミツキさん。その作品を見た一人の母親(著者)が、イラストレーターのアミイゴさんや学校の先生たちと協力し、富谷小学校の子供たちに絵を見てもらう場を作ります。 子供たちが見たのは、テレビのニュースでは決して感じることができない生々しい感情と状況。「ガザの子どもたちは、『自由に』って言われて絵を描いたんだって。」渋谷区の子供たちはアミイゴさんと対話し、ひとりひとり感じたことを絵に表現することに挑戦します。 「感じたことを1本の線で表現してみよう」そうして生まれた構図に今度は「自分の好きな色だけで気持ちよく塗ってみよう。」アミイゴさんの言葉に、子供たちは自分なりの「自由」を目指し、絵を描きました。 ガザの子供たちが見た景色や感じたこと、そして日本の子供たちが絵を通じて感じ取った平和への願い。『みんなで見たこどものえ』は、異なる環境で生きる子供たちの心の架け橋となった絵の力を伝える、希望の物語です。 (公式サイトから引用) 【丈太郎のひとりごと】 小池アミイゴさんとは、最近とても距離が近くなってきています。初めて会ったというか知ったのは、アミイゴさんが「絵と生き方をを学んだ」というセツモードセミナー。僕もそのスクールに通っていた時期があり、アミイゴさんは大先輩。 仲良くなった年齢も性別もバラバラで個性が強い(クセが強い)友達同士で,野球チームを作ったり、遊園地に遊びに行ったり、飲み会をしたりetc...。僕にとっては「絵を学ぶ」という本来の目的から外れ、課外活動に励んでました。その中でも1番楽しかったのは、FUJI ROCKをもじって「セツロックセミナー」という、クラブを貸し切ってDJやバンドのライブをやるイベントでした。 セツモードセミナーに通う人たちは、オシャレさんでちょっとクールでシャイ。どちらかと言うと「内向的な人」が多く、イベントには顔を出すものの、みんな恥ずかしがってDJタイムなどで踊る人は、ほとんどいませんでした。そんな中、僕のDJタイムの出番がやってきて、思いっきり盛り上がる曲をかけるも反応は薄く、フロアは「ただの暗闇」でした。そんな中に「オイ!オイ!オイ!オイ!」と威勢よく現れて、みんなを煽るように踊る人が出現しました。その人こそがアミイゴさんでした。 アミイゴさんにつられて、恥ずかしがっていた人達のボルテージがあがり、DJタイム終盤のフロアは最高潮なカオス状態に! それから、とても長い月日が流れ、僕はメルヘンハウスに二代目として入社して2年が経過した2016年、『とうだい』(福音館書店)が発刊されました。それはとても美しい絵本で、文章は詩人の斉藤倫さん、絵はナント!アミイゴさんだったのです。 『とうだい』に感銘を受けた僕は、色々なところで宣伝をしまくりました。そして、ある日のことメルヘンハウスにアミイゴさんが突然やって来たのです!僕はすぐさま「アミイゴさん!」と声をかけました。すると「君が丈太郎君か。『とうだい』を推してくれてありがとう!」と言って、店内で息を大きく吸って「ここは本の匂いがする!」と言ってくれたことを鮮明に覚えています。 そこから現在に至るまで、徐々に親交が深くなり、今年の春にはアミイゴさんの初めての作絵『はるのひ』(徳間書店)の原画展を開催しました。期間中に、丸一日かけて、子どもたちとのセッション&トークショー&サイン会と、作家をコキ使い倒すようなことにも、とても協力的にやって頂きました。 アミイゴさんの活動は、Facebookにて日々精力的に全国を飛び回り、そして地元愛の強さが故の日々の子どもたちの登校見守り、被災地への支援など、その作家を超えた活動に尊敬の念を抱きました。 そんな中で、今作のことがFacebook上で熱く語られており「メルヘンハウスで扱わせて欲しい」と速攻メッセージを送り、仕入れの手立てなどの仲介をしてもらいました。 そして今、僕の目の前には『みんなで見たこどものえ』があります。「ガザ地区」とう単語はメディアでよく耳にしたり、見たりもしますが、この絵本はそんな情報よりもリアルに、そして「子ども」にフォーカスした素晴らしい作品でした。 「ガザ地区」の子どもたちが描いた「絵」を目にした、遠く離れた東京渋谷区にある小学6年生の子どもたちにアミイゴさんが問いかけ、出来上がった絵はどれも美しいものでした。 この絵本に記された記録は、やがて絵を描いた子どもたちの記憶にずっと強く残っていくことでしょう! この絵本を開いて今起こっている悲惨な現実を知り、自分のできることは何か?と考え、そして実際に行動を起こして欲しいと切に願います。
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【大丈夫!孤独なんかどっかに行ってしまうから】『みんないっちゃった』
¥1,870
エーヴァ・リンドストロム/作 菱木 晃子/訳 30P 小学館 【まいにち抱いている孤立感も、今日はちょっと違った】 今日もあの子達は行ってしまいました。そして、フランクはひとりぼっちに、、、。 自分だけひとりぼっちなのに、ティッティとパッレとミーランは楽しそうにしています。 何処で見かけても皆んな楽しそうだけど、なんでだろうとフランクは思うのです。 こんなことが毎日の繰り返しで、何も変わることはないのです。 でも、今日はちょっと違ったのです。仲良し3人組が「フランクったら、どこ いくのかな?」とフランクを気にし出したのです。 そんな事を知らずフランクは家に帰って流れ出る涙を鍋で受けていました。そして、鍋に溜まった涙を使って、マーマレードを作るのがフランクの毎日なのです。 「でも、きょうは ちょっと ちがった」 不思議な角度や視点から描写された町はパステルカラーを基調に所々に原色で描かれているものが配置されており、その効果でターコーズブルー、オレンジ、様々な種類のイエロー、この3色を主とした町や家の中の風景にメリハリを出しています。 【丈太郎のひとりごと】 若き頃、35年から40年ぐらい前、字幕の洋画を映画館に観に行って、始まる最初に「翻訳 戸田奈津子」と表示されると、それだけで「安心感」を覚え映画に没頭することができました。 今作の翻訳は、菱木 晃子さん。北欧の作品を中心に翻訳をされてます。そう、今では日本で新品を正規ルートで入手できない「セーラーとペッカ」シリーズ(偕成社)は、僕が愛してやまないスウェーデンの絵本でしたが、そのシリーズの翻訳も菱木 晃子さんでした。 僕は菱木 晃子さんという存在を、今では入手困難のスウェーデンの絵本で知り、今作もスウェーデン作家さんの絵本です。 今作も菱木 晃子さんの翻訳は出しゃばる事なくシンプルなもので、読者の「余白」をたっぷりと用意してくれています。原作文を知らないのでなんとも言えないのですが、あまり心情などの描写というより、その時に起こっていることを読者の伴走者のようにして翻訳されています。 今作は絵も素晴らしい!ベーシックな色はブルー、オレンジ、イエローの3色が使われてますが、どれも同色ではなく、ブルーでもパステルっぽさやターコイズブルーなど、1色の大きな括りの中で様々な色使いが、その場面に於いて使い分けられています。 全体を通してみると全く気にならずにストーリーに引き込まれています。構図も合ってるか否か?で言えば、かなり崩した構図ですが、そんなことも気にならない絵の素晴らしさです。 孤独感というものは命あるものだけに対して抱くものではなく、時にはだだっ広い町すらにも孤独感を感じるものなのです。今作の主人公であるフランクは毎日そんな孤独感を持って生きていて、毎日悲しみの涙を流します。 特に無視をされている訳ではなく、だからと言って自分から周囲の子ども達の輪に入っていく勇気もなく、楽しそうに遊んでいる3人組からも声がかかりません。ただ、お互いの存在は知っているのです。そしてお互いに興味を持っているのは確か。それが、 「でも、きょうは ちょっと ちがった」 なのです。孤独感から解放されるのは、自らが行動していくことか、あるいは周囲が手を差し伸べてくれたりすることにより「孤独から解放される」することになると思います。
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【丈太郎、今年一推し!】★広げて楽しむクリスマス絵本!★『たのしいクリスマスどおり Christmas Street 』
¥2,420
ジョナサン・エメット/作 ンゲラ・アリアニウス/絵 松本 加奈子/監修 13P BL出版 【広げて楽しい!使い方は色々!街を作ったりも出来る!】 絵本をひろげると街があらわれるます!とてもカラフルでそれだけでもクリスマス気分は高揚! そして、窓を開けるとそこにはクリスマスにまつわる英単語が記載されていたり、手の込んだしかけ絵本です。英語がまだよく分からない子ども達でも広げて街を作る楽しみがあるので、とてもオススメです。 街の裏側は雪景色が描かれていて、模様替えも楽しめます。 絵はあカラフルに思いっきりポップ描かれているため、子どもから大人まで多くの人に喜ばれそうなクリスマス絵本です。 【丈太郎のひとりごと】 今作は日本では2022年に発刊されていますが、何故存在に気付かなかっったのが、自分でも「まだまだ勉強不足だぁ。」と思いました。 そして、クリスマスコーナーを作りIKEAで買ったクリスマスツリーを飾ったのですが、なんだか貧相に見えてしまい、試しに今作をクリスマスツリーを今作で囲んで見たら、そのビフォーアフターに驚き! とても素敵なクリスマスツリーとなりました。 今作に関してはクリスマスに関する事が家の窓を開けると記載してありますが、そこについては僕は「オマケ程度」で良いと思います。 とにかく、このジャバラ上になっている今作を子どもたちに大いに広げて楽しんで欲しいと思います。 2022年に発刊されたから一度も増刷(重版)されていないので、もしかしたら今後入手困難になるかもしれません。 さぁ、今年のクリスマスからいろんな街を作って楽しみましょう!
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【丈太郎が好きなクリスマス絵本TOP3に入ってる!】『ゆうぐれ』
¥1,650
ユリ シュルヴィッツ /作 さくまゆみこ/訳 31P あすなろ書房 【ページをめくるごとに徐々に変化していくグラデーションが最高!】 冬は昼が短くなり、夜が長くなります。そんな中、犬を連れた男の子と黒髭のお爺さんが散歩に出かけます。 大きな川まで来ると沈んでゆく夕陽が見えたり、街の方に行くとみんな忙しそうです。家に帰る人、買い物に行く人、それぞれ目的は違いますが、みんな何処か楽しそうです。 自然の光が消えていくと、街の灯りが点り、どんどんと賑やかな「光の世界」の街へ。 見事なグラデーションを普遍性の高く味わい深い色合いで、クリスマスの夜への期待がページをめくるごとに大きくなるように描いてあります。 【丈太郎のひとりごと】 ユリ・シュルビィッツと言えば、代表作は『よあけ』(福音館書店になるでしょう。孫とお爺さんが湖の湖畔でキャンプしていて、段々と夜が明けてくグラデーションはとても綺麗で、毒死をずっと魅了してきた絵本です。 今作は『よあけ』であり、陽が沈んでいく代わりに街の灯火がクリスマスという特別な夜を、見事に表現されています。 共通項としては孫とお爺さんという組み合わせでしょうか。『よあけ』対して、意図的に作家がクリスマスの夜の光景を描いたのか?その真実はわかりませんが「こんな素敵なクリスマスの夜があるなんて!」と街の光景が鮮やかに描かれています。 今作は日本では2014年に訳されて、今もなお重版(増刷)がコンスタントにされている点から、出版社自体も大切に、皆さんのお手元に届くようにしているのだと思います。 一時的なヒット作品ではなく、長く読み継がれていくであろうこのようなロングセラーは、僕も一書店員として、しっかりと紹介していきたいと思います。 陽が沈み、その代わりに街を灯す街灯に徐々に灯りがついていく、自然と人工的な明るさのフェードインアウトがとても自然に流れるように描かれています。 やはり僕はこんなずっと読み継がれていく絵本が絶やされる事なく、手渡していきたいと思います!
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【メルヘンハウスで人気のクリスマス絵本!】『サンタさんのおとしもの』
¥1,100
三浦太郎/作 32P あすなろ書房 【黒い夜に輝くカラフルな街並みが美しい!】 寒いクリスマス・イヴの夜、街へおつかいに出ていた女の子が大きなあかい手袋を拾いました。 これはサンタさんの手袋に違いないから、きっと寒くて困っているだろうからサンタさんに届けてあげようとします。 しかし、サンタさんをどうやって探して良いのかわかりません。サンタさんがソリに乗って煙突から煙突へ移動している姿は、女の子のいる通りからは見えません。 さて、女の子はどうやってサンタさんを探して手袋を渡すことが出来るのでしょうか? 全編「黒」をベースに、家や街並みが原色ではなく若干パステル調のカラーリングで鮮やかでありながらも優しく描かれているデザイン性の高い絵本です。 【丈太郎のひとりごと】 三浦太郎さんのクリスマス絵本の最新刊『ゆき』(偕成社) https://shop.meruhenhouse.com/items/125791856 を紹介したなら、今作を紹介しない訳には行きません。 今作は2020年に発刊され、メルヘンハウスが再開した2021年から去年までのクリスマス絵本コーナーでは、子どもから大人まで人気の絵本です。 クリスマスシーズンに評判が良いので追加で注文をしょうとしても「品切れ」になってしまうこともあり、今年は例年より多く仕入れました。 この絵本を見れば「三浦太郎がTARO MIURA」として、ヨーロッパをはじめアジア圏でも評価が高く人気があることに頷けます。 デザインが素晴らしいのは三浦太郎さんの作品に共通する特徴ですが、洗練されながらも気取った感じがなく、配色も柔らかいため幾何学模様的な描写ながらも絵から「暖かさ」とストーリーの「温かさ」が見事に表現されています。 大きさも手のひらよりちょと大きいぐらいの、縦長の可愛いサイズ感でオシャレ感満載! 世界基準の「TARO MIURA」の描くクリスマスを多くの子どもたちから大人まで楽しんで欲しいと思います。 来年の1月下旬から愛知県にある刈谷市美術館(https://www.city.kariya.lg.jp/museum/index.html)で開催される「三浦太郎展 絵本とタブロー」が楽しみで仕方ありません!
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【三浦太郎のクリスマス絵本最新刊!】『ゆき』
¥1,650
三浦太郎/作 38P 偕成社 【真っ白な雪景色の中での賑やかな一日】 焚き木の束を担いだ子どもが「サク サク サク」、鹿の親子も「サク サク サク」、ウサギは「サッ サッ」、キツネは「サ サ サ サ サ」。 子どもたちはソリに乗って「スイー」、スキー板を履いて山を「ザッ ザッ ザッ」と登ったり、雪だるまを作ったり、凍った池でスケートをしたり、雪合戦をしたり、動物も人間も各々白銀の世界を楽しんでいます。 そうして遊び終えた子どもたちが家に帰って行きます。 「そろそろ じかんかしら」 川をこえたところに一軒の家にあります。その家の人は、村の子どもたちに見送られて空へと出発するのです。 真っ白な白銀の世界に、雪を被った深緑の木々がページごとに異なった位置に考えられて配置されており、その間をカラフルな動物たちや子どもたちや家がカラフルに描かれているため、白銀の世界の広大さの気持ち良さを感じる絵本です。 【丈太郎のひとりごと】 三浦太郎さんは作品ごとにしっかりとしたコンセプトを持って、色々な手法で読者を毎回驚かせてくれます。 昨年の夏に発刊された『うみへやまへ』(偕成社) https://shop.meruhenhouse.com/items/90180469 は、表から、裏から違うストーリーでカラフルに道中の景色を描いていましたが、今回は本当にシンプルです。 この作品については、三浦さんが山の「白銀の世界」を目一杯表現したかったのではないかな?と、僕は勝手に想像するのです。 つまりは「白」へのこだわりです。これだけ全編に於いてこんなに贅沢に「白」をベースにしている絵本も中々ないのではないでしょうか? そこに動物たちや子どもたちが大きく描かれることなく、あくまでも「白」を目立たせる為の脇役のように登場するのが、とても印象的です。 三浦さんのクリスマス絵本といえば2020年に発刊された『サンタさんのおとしもの』(あすなろ書房)がメルヘンハウスでは人気です。 こちらは黒(夜)をベースに、カラフルな家々が描かれているのが印象的です。そして、サイズも今作の約半分の縦長の少し小さめな絵本です。 今作は『サンタさんのおとしもの』で描かれている家がひしめき合う小さな「黒」の世界に対して、広大な白銀の「白」の世界を描いた「三浦太郎のクリスマス絵本」の両極さを感じます。 クリスマス絵本なのにタイトルは『ゆき』です。タイトルや表紙だけを見てクリスマスを感じることはありませんが、そこはしっかりとクリスマス絵本になっています。それは読んでからのお楽しみに! 来年の1月下旬から愛知県にある刈谷市美術館(https://www.city.kariya.lg.jp/museum/index.html)で開催される「三浦太郎展 絵本とタブロー」が楽しみで仕方ありません!
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【10月新刊】★みんなの安全のためにありがとう!★『ならんでみせます!』
¥1,760
はしもと えつよ/作 32P BL出版 【横断歩道がショックを受けて旅に出る!】 真夜中にひたひたと歩いて来る白い影が横断歩道にやってきました。 「みなさん、おつかれさま。こうたいの じかんでーす」 すると綺麗に並んでいた横断歩道の白い線たちが起き上がります。そう、交代の時間です。仕事を終えた白い線たちは、今日起こった出来事などを話しながら銭湯へ出かけます。仕事の後に仲間と入るお風呂が楽しみなのです。 しかし、横断歩道の仕事は大変ですが、横断歩道を笑顔で渡る子どもたちを見ると嬉しくてたまりません。 突然「たいへんだ!」と横断歩道を渡らない子がいるではありませんか。白い線たちは大騒ぎするも、事故が起こることはありませんでしたが、しっかりと並んでいたのに横断歩道を渡ってくれなかった事に白い線はショックを受けて、ふわふわと宙に浮いたり、自分探しの旅に出ようとする白い線も! すっかり自信をなくした白い線たちは自分たちが活躍できる場所を探しに行くことにしました。そして、活躍できそうな場所が見つかりました!そこは、、、。 何処かノスタルジックさを感じるような絵のスタイルで、風景がカラフルに描かれている為、白い線たちが目立つようになっているため、幼児さんたちにも分かりやすい内容となっています。 【丈太郎のひとりごと】 今作の狙いは本編終了後に、白い線たちが子どもたちへのメッセージとして「安全な横断歩道の渡り方」のお願いが書いてあります。 僕は本来、このようなルールや教訓を子どもたちに教えるような「教科書的」な絵本はあまり好みませんが、今作に関しては今作に関しては横断歩道である「白い線たち」の心情などが擬人化されて描かれているため、お話として面白いうえで交通安全のことを学べるため、好感が持てます。 横断歩道が交代制で夜勤などがあること、自分たちの仕事のプライドが崩れ去っていくこと、そして本当の自分たちの「仕事」を全うしていく決意などが描かれていて、普段何気なく渡っている横断歩道に愛着が沸いてきます。 結果的には「交通安全」を子どもたちに促す内容ですが、保育園、幼稚園、小学校、児童館などでは、あまり狙いを持つことなく読むことをオススメします! 子どもたちと読んだ後に「みんなわかったかな?道を渡るときは横断歩道を使って、渡る前に右見て、左見て、安全を確認して渡りましょう!わかった人は手をあげて!」、「ハーイ!」なんてやり取りは要りませんよ! 何故なら絵本の世界観が一気に崩れてしまうからです。言いたくなる気持ちをグッと抑えましょう!
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【コラージュ好きには堪らない!台湾人作家の描いた絵本】『HOME』
¥1,980
林廉恩/作 一青窈/訳 40P 山烋のえほん(工学図書) 【コラージュが主体に描かれた「HOME」の数々が美しい!】 僕はおうちから毎日出かけて行きます。この道をひたすら真っ直ぐ進めば、また道にぶつかります。 青い車といつも一緒に「ガタコン ガタコン」、海は渦巻く波で「ざばん ざばん」、「ぴゅうるり びゅう」と実りの秋が覗いています。さて車を停めたらひと仕事です。 仕事が終われば、帰り道が続いて行きます。そして、最後は必ず、、、。 コラージュを多用して描かれた家や町の風景がとてもアーティスティックで、言葉少なめでもしっかりと情景と心情が伝わってくる暖かさを感じる絵本です。 【丈太郎のひとりごと】 一青窈と言えば歌手のイメージが大きいですが、彼女は台湾人の父と日本人の母の間に生まれ、幼少期を台北で過ごしたようです。 そんな彼女が今回、台湾人作家の描いた絵本を訳しました。文章は本当にシンプルで最小限の情景描写と心情にとどめていることが印象的です。原文を知らないのでなんとも言えないのですが、理屈っぽさがなく、その囁き、呟きのような文体が絵の世界観を邪魔することなく「ちょっとだけ添えられている」という立ち位置が、読にたっぷりと「余白」を用意しているように思えます。 絵は僕が大好きなコラージュが多用されていて、個人的にものすごく好きな世界観です。ちなみにコラージュと言う言葉に馴染みがない方に説明を簡単にすると「様々な素材を貼り合わせて一つの作品を作る技法」です。 こうやって書くと絵が描けなくても誰もが「コラージュ」作品を制作できると思われるかもしれませんが、そこにはものすごいセンスが必要とされます。ただあらゆるものが貼り付けただけであれば、それはゴチャゴチャしているだけで、芸術性を感じません。 しかし、今作は本当にセンスの良いコラージュ作品です。密集しているページとスカスカなページのバランスが絶妙で、しかもコラージュでは難しい奥行きのある立体感のある構図が見事です! 今作はタイトル通り「家」が主役です。その家の在り方について、著者、訳者ともに「あとがき」にて記しているのですが、その「あとがき」にも本編とは異なるアナザーストーリー的なものが書かれていて、興味深いところです。 それにしてもここ数年、台湾や韓国をはじめアジア人アーティストの活躍が絵本だけでなく、音楽などアート全般で広がっています。とても良い事だと思いますし、今後もっと増えていくであろうアジア人アーティストに大きな期待を持っています。 ちなみに私の父は台湾生まれです。祖父が第二次世界大戦中の任務先が台湾であったからです。実際には1歳半ぐらいまでしか台湾にいなかったので記憶などないようでしたが、祖母はよく台湾の話をしてくれました。 そんな意味でも何だか自然に親しみが沸く絵本です。 コラージュ作品が好きな方は是非ともお手元に!
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【新刊】【「時間の概念」をポップに分かりやすく描かれている!】『じかんはともだち』
¥1,980
てづかあけみ/作 36P 偕成社 【そもそも「じかん」ってなんだろう?】 時計を見れば今の時間がわかりますが、時計はくるくる回っているけれど「じかん」は回っている訳ではありません。 時間はずっと長い川のように繋がって流れています。 眠っていても、歌っていても、本を読んでいても、何をしていても時間は同じように流れています。 1秒、1日、1週間、1ヶ月、1年と時間の感覚の捉え方も変わってきます。そして、世界中の人はそれぞれの時間(時差)で暮らしています。 生き物にもそれぞれの時間があります。僕と犬のポチは5才ぐらいだけど、ポチは人で言うと36才ぐらい。ゾウガメは100才よりもっと生きるので、5才はまだ赤ちゃんです。 こうして皆んながそれぞれの時間を持っていることを、カラフルにシンボルチックな絵でポップ描かれているため「勉強」ではなく、子どもたちが「時間」の感覚を楽しく身につけることが出来ます。 【丈太郎のひとりごと】 4〜5才になってくると子どもたちは「時間」の概念を少しずつ分かるようになります。その最初は「時計の見方」でしょう!時計が正しく見れるようになると、今度は時間の「感覚」の不思議さに疑問を持ちます。 同じ1時間でも「長い」と感じたり「短い」と感じたりしますが、それらは全て同じ長さです。「時間」の間隔も、秒、分、日、月、年など捉え方も様々。国が違えば今度は「時刻」が変わります。 動物の年齢も人間に換算したら、、、などとよくある話ですが、子どもにとってはとても不思議なことです。 今作では可愛くポップでカラフルに描かれたイラストのお陰で、子どもたちも「時間」を捉えることが出来ることでしょう。それは大人も同じです。 「時間」を考えること、意識すること、それは「今を生きる」ことであり「未来を生きる」ことにも繋がっています。3秒先も30年先も「未来」です。 時間を理解することにより、子どもたちはより良い「今」という瞬間を生きようとすることでしょう! 今までも時計の読み方や時間の絵本も多数発刊されていますが、その中でもタイトル通り、とてもキャッチーに分かりやすい「時間の絵本の入門編」として新しいスタンダードに仲間入りしそうです!
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『おらは おおきな オランウータン』
¥1,650
たけがみたえ/作 久世濃子/監修 32P あかね書房 【オラウータンが自己紹介する絵本!】 食べる、寝る、トイレは、ぜんぶ高い木の上でするオランウータン。 森でいちばん強いと思えるようになったオスは、ほっぺたがでっぱって無敵になる。メスにモテモテになるのはいいけれど、ライバルと出会ったら大変なことになる。 そんなときは、長いおたけびでおっぱらう。群れずにくらしているけれど、食べものが少ない森では大切なこと。 でも、特別なときもあって…。動物が自己紹介するようにくらしをお話しするシリーズ第2弾! (出版社の紹介文から引用) 【丈太郎のひとりごと】 なんとも愛らしいオラウータン。メルヘンハウスから二駅隣の「東山動植物園」へ息子と出かける際は、象とイメケンゴリラとして有名な「シャバーニ」とオラウータンなど「ヒト科」の動物たちを見るのは欠かせません。 今作では、客観的な視点ではなく、オラウータン自身が自分のことを語るようにお話が進んでいくため、いつの間にかオラウータンと会話しているかのような感覚で読み進めることが出来るのが、とても面白い! たけがみたえさんには珍しく木版画だけではなく、絵の具で描かれた絵の上に版画を乗せて制作されており表現に対する拘りを感じます。 またページ全体を絵で埋められているページと、着色せず白い箇所が随時に散りばめられているページから、お話の構成の緩急を付ける大きなアクセントとなっています。 しかしながら、やはり自然風景や生き物の写実は「たけがみたえスタイル」が健在で、ジャングルの木々の緑やそこに咲く色鮮やかな花々はとても素敵です! そして最後のページには、ナント!オラウータンから私たちにメッセージが! 僕はそのメッセージに対して「もちろんだよ!」と答えました!皆さんもきっとそうだろうと思います!
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『色とりどりの鳥 オーストラリア アボリジナルのおはなし』
¥2,750
SOLD OUT
ほそえ さちよ/再話 たけがみたえ/絵 32P 玉川大学出版部 【昔、鳥たちはみんな真っ黒だった!】 オーストラリアのアボリジナルに伝わる話。昔々、鳥の羽は真っ黒だったが鳩の傷口から出た液が鳥たちにかかりカラフルになった。 (出版社の紹介文より引用) 【丈太郎のひとりごと】 オーストラリアで「アボリジナル」と聞くと、僕はすぐにそれは「アボリジニ」の発音の違いかな?と思いました。と言うのは、僕が若き頃2000年代初頭に「ディジュリドゥ」と言う民族楽器が一部の人たちの間で流行りました。 色鮮やかに着色され模様が描かれた木の長い筒状で、吹けばふくよかな倍音の低音が出る楽器が「アボリジニ」と言う先住民族のものであるらしぞと聞いたのです。 しかし、調べてみると一般的には「アボリジニ」という呼び名は一部の先住民を指すもので、現在は「アボリジナル」「アボリジナル・ピープル」といった表現であり、「アボリジニ」は差別的な名称であることを知りました。 今作はそんな「アボリジナル」に伝わる昔話を再話し、たけがみたえさんが絵を担当されています。ストーリーについては大雑把ではあるが出版社の紹介文の通りですが、何故カラスが今もなお真っ黒であるのかは読めば「なるほどねぇ」と納得することでしょう。 そして、たけがみたえさん描く絵にストーリーを託したのか?昔話にしては長ったらしい文章ではなく、かなりシンプルにまとめられているのも特徴です。 その分だけ補うようにして、最後に解説が書かれていますが、先住民というのは「アボリジナル」だけに限らず「インディアン」、「アイヌ民族」、「琉球民族」にしろ、それぞれの独自の生活の知恵が、このような昔話や唱などにより口伝されていたりして興味深いものが多いのですが、どの先住民も植民地化されたことにより迫害され、独自の文化も薄れていき消滅する危機があるのが共通点としてあります。 しかし、それらは今作に限らず他の先住民のお話が絵本として発刊されているものも多々あります。絵本という媒体は、そのような昔話などの継承に適したツールかも知れないと僕は思います。 そして、今作にて驚くべきところは、たけがみたえさんと言えば「木版画にて絵を制作する」イメージでしたが、今作は木版画ではなく絵の具で描かれています。しかしながら、技法は違えどたけがみさんでしか描けない、自然の風景や生き物たちは健在です! 今作は、木版画ではない「レアケース」の、たけがみたえさんが描く絵を楽しめる貴重な作品だと思います! たけがみファンには是非とも実際に手にして欲しい作品です!
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『いてもたっても』
¥1,760
たけがみたえ/作 40P 小学館 【生き物たちの命の輝きが力をくれる絵本】 動物や昆虫など生き物の命の輝きを力強く描く木版画家・たけがみたえの創作絵本。 すがすがしく晴れた朝。窓辺のこけしの元に、さまざまな生き物がやってきます。 みんな「いてもたってもいられない」様子で、生き生きと命を謳歌しています。 それを見ていた窓辺のこけしは、ふと、自分の中の「いてもたってもいられない」気持ちに気づきます。自分の内側から湧き起こるわくわく、うずうずする気持ちがはっきりと分かったそのとき、こけしにあっと驚くことが起こります。 読後は、心になんだか力が宿り、新しい一歩を踏みだしたくなるような一冊です。 (出版社の紹介文から引用) 【丈太郎のひとりごと】 たけがみたえさんの創作される作品は、自然界での生き物たちの躍動感溢れる生命の息吹きを木版画にて大胆かつ繊細に表現しているイメージがあります。 しかし、今作では主役は「こけし」です。しかも家の窓辺にいるため、家もしっかりと描かれて(彫られて)います。まずはそんなことに驚きながらもページを開いてくと、いつものたけがみたえさんの見覚えのある生き物たちが描かれていて安心しました。 「こけし」のもとにやってくる生き物たちは、気持ちの良い朝だったり、花の良い香りだったり、葉っぱを食べることことだったり「いてもたってもいられない」嬉しさや喜びを身体全身で表現しています。 ところが「こけし」には、そんな生き物たちの気持ちがわかりません。何故なら「こけし」は動けないからです。しかし、本当に動けないから「いてもたってもいられない」気持ちが分からないのでしょうか? 人間も含めて「いてもたってもいられない」気持ちってなんでしょう?そこには感情があります。嬉しさや喜びだけではなく、喜怒哀楽の気持ちを持った生き物であれば必ず持ちうるものです。 僕は「いてもたってもいられない」気持ちが我慢出来なくなった時は、自分が思っても見なかった大胆な行動や言動が自然に表現されることがあります。それは全ての生き物が持つ究極な本能であり止めることはできません。 このラストには純粋に感動を覚えました!そして僕は、いてもたってもいられなくなったのです! 僕は今、この絵本を皆さんに届けたくて「いてもたってもいられない」気持ちが爆発しそうです!
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『わたしは かわいい マヌルネコ』
¥1,540
たけがみたえ/作 32P あかね書房 【ちょっとマヌケな、でも愛らしいユーモアなネコはどうやって生きてるの?】 世界でいちばん古いネコは、夕ぐれと朝がすき。体を動かすのは苦手だけれど、得意のさいみん術で狩りをする。 天敵のワシがあらわれたら気配を消すことだってできる……。まんまるモフモフすがたで人気のマヌルネコが、ほっこり楽しい野生のくらしを教えてくれる。 かわいいだけでなく強かさ、たくましさをのぞかせる姿が楽しい。絵本作家のたけがみたえさんが、あざやかな版画で元気いっぱいに描かれた絵本の動物園だッ! (出版社の紹介文より引用) 【丈太郎のひとりごと】 お話を読んでいて「マヌルネコ」というのは存在しない架空のネコだと思っていたのですが、調べてみたら実在を知りビックリしました。 何故、中々聞いたことがないネコの名前なのか?それは野生動物であり日本では「準絶滅危惧種」でもあるようです。 また、もふもふした体毛やずんぐりした体形、丸い瞳孔、カクカクとした動きなど、一見すると愛らしいポイントが多い一方、鋭い眼光や威嚇する際の表情が野性的なのが魅力的のようです。 今作の中では催眠術を失敗したり、忍法で岩になったり、見つからないように岩陰に隠れてドキドキしたり、強いのか弱いのか賢いのかマヌケなのか?その特徴を中々把握出来ない謎多きネコとして木版画で描かれています。 とてもシンプルな画面構成と色遣いで、読者がマヌルネコ世界観に入っていく「余白」がたっぷりあるため軽快にページを進めて楽しむことが出来ます。時に自然の風景が見開きに広がり、時には生き物が見開きに入りきれないぐらい大きく描かれていたりと緩急のリズムも楽しい絵本です。 良い意味でスカスカな感じが、僕はとっても気に入っています。これぐらいシンプルな感じの絵本って最近なかなか出合うことがないので嬉しい限りです! 「サーッ」と流れていくように読んでいるつもりでも、たまに妙に気になったりと、マヌルネコだけあって不思議な感覚の絵本です。
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『みたらみられた』
¥1,650
SOLD OUT
たけがみ たえ /作 36P アリス館 【迫力の抑揚がダイナミックで乳児さんでも楽しめる!】 野で、山で、いつもの散歩道でふと目があった生きものたち。目があうとハッとして、ドキッとする。心躍る瞬間を木版画で描いた絵本。 (出版社の紹介文から引用) 【丈太郎のひとりごと】 僕がたけがみたえさんの存在を知ったのはこの絵本でした。編集者であり「月とコンパス」いう名の出版社もされている西山雅子さんから「すごい絵本が出来たのよ!」と見せて頂いたのが最初でした。 タイトル通りのストレートな内容。遠目に生き物たちを「みたら」ページをめくると「みられた」とページ全体にド迫力のアップが描かれています。 本当にこの繰り返しだけなのですが、遠目の可愛らしさとアップの迫ってくるようなダイナミクスの差が激しく、ミステリードラマで見てはいけないものを見たような、ちょっとした「ゾッ」と身震いするような感覚もあり、これがクセになる楽しさなんです! 良い意味でザックリと木版画ならではの躍動感が、小細工なしの一発勝負というような作家の気迫を感じます。色遣いも勿論色々と工夫はされているのですが「これでどうだ!」みたいな潔さがあります。 と、いかにも意図も容易く完成した作品かと思いきや、編集した西山さん曰く「かなり難産だった」とのこと。そうやって制作をするということは読者の知らないところで作家が一生懸命描いて(彫って)いるのです。 乳児さんから大人まで、幅広く楽しめる絵本であることは間違い無いのですが、きっと乳幼児さんたちに読んだら「みられた」とページをめくると「キャーキャー」と声が出ることでしょう。 あー、こうして書いているうちに子どもたちを集めて読んでみたくなってしまいました!子どもたちよ、早くメルヘンハウスにおいで!
