-
【限定30冊!宛名入りサイン本!】『はるのひ』
¥1,760
予約商品
小池アミイゴ/作 32P 徳間書店 【父子の心温かな叙情あふれて、心に美しい響く】 こと君がお父さんの畑でお手伝いをしていると、遠くの方から煙が上がっているのが見えました。こと君は煙を見にいくのですが、道中の森の中で「とうちゃん、おーい!」とお父さんに声をかけながら進みます。お父さんは「おーい」と答えます。 どんどん進んでいくと掛け声が小さくなっていきます。心細くなりながら、とうとう森を抜けるとそこに広がる風景は夕日に染まった綺麗な景色でした。 色鮮やかに洗練された筆使いで描かれた田舎の風景は、時間の経過とともに、とても美しいグラデーション移り変わりで描かれています。しかし、何処か切なさや懐かしさと言う哀愁と、親子の無償の愛で結ばれた幸福感を感じます。 【丈太郎のひとりごと】 とにかく色彩が美しく、各ページが1枚の絵として成立しています。僕も息子がいますが、父の子どもへの愛情、子どもの父への絶大なる信頼を感じます。ゆったりとした時間で息子と一緒に読みたい絵本です。 小池アミイゴさんの絵本制作の歴史はまだ浅く、長年に渡りイラストレーションにおいて活躍されていた方です。また、子どもも含め被災地の方々など「社会的弱者」に対して、このような美しい絵から想像できないほど、アクレッシブに精力的に活動されています。 他人事にすることなく率直に受け止め、自分に何ができるのか?真剣に思考を巡らせ、自分の出来ることを損得勘定なしに行動に移す「強さ」をアミイゴさんにとても感じ、僕もとても影響を受けています。 この「強さ」と言うのは、アミイゴさんの「確固たる優しさ」であり、周囲の人々の「共感」を得る「包容力の大きさ」も彼の魅力です。 行動や発言は泥くさい人間味に溢れたものなのに、それらを「美しさ」に見事に変貌させることが出来る、数少ない作家であると思います。 子どもたちは勿論のこと、多くの方々にこの作品を手に取っていただければ、僕が言ってることが必ず理解できるはずです。 「静なる動」を、この絵本の中に飛び込んで必死にもがき、掴んで、自分のものにして欲しいと切に思います。
-
【丈太郎、大興奮の絵本!】【僕らの知らない夜はカラフルで希望に満ちている!】『よるのあいだに…』
¥1,760
ポリー・フェイバー/作 ハリエット・ホブデイ/絵 中井はるの 32P BL出版 【夜は暗いのではなく明るく、そこには素敵な人達の息吹きが存在する。】 私は暗くなってきたので、お茶を飲んで歯を磨き、パジャマに着替えます。パパは洗い物もしています。ママはご飯を食べて、コートを羽織りました。パパは洗い物もしています。 「いってきます」 と、ママは手を振ります。ママはこれから大切な仕事に行くのです。 夜の間、たくさんの人が仕事をしています。サミーさんはビルの掃除をします。誰もいない夜の方が掃除がしやすいからです。ジョルジオさんは、カメラが映し出すビルのあちこちを見守っている。 ハッサンとアミーナさんは警察官です。みんなが安全に暮らせるようにパトロールをします。キャシーさんはテレビレポーターで、私たちの周りで起きたこと、世界で起きたことなど、みんなが朝起きた時に大切なニュースを伝える為です。 レムさんはバンドでサックスを吹き、みんなは楽しくなって踊り出します。バンドのメンバーは演奏が終わるとイーバさんのスーパーに買い物に行きます。そこにスーパーに荷物を届けるためラビさんのトラックがやってきます。 パン屋のルイージさん、線路工事をするジョニーさんとドットさん、救急救命士のダニーさんとトッドさん、助産師のフィオーナさん、皆んなが朝を気持ちよく迎えられるように夜に仕事をsています。 そして、ママの仕事は? 「夜=暗い」とイメージを払拭する、カラフルな色遣いで、それぞれの仕事の役割を明るく描かれています。 【丈太郎のひとりごと】 たまに「なんでもっと前にこの絵本に出合わなかったのだろう!」と後悔をすることがあります。この絵本もそんな後悔をした絵本です。 「夜の仕事」と聞くと、何処か偏見を持ってしまう方も多いかと思います。それは日中に働く人が多いだけの理由であり、僕たちが寝静まった頃に、僕らが想像出来ないような、活発に明るく働く人達がいて、その人達のお陰で僕らは次の朝を何もなかったように迎えるのです。 「夜」を描いた絵本で、こんなにカラフルな色遣いでワクワクしながらページをめくって楽しめる絵本は、僕の知る限りではこの絵本に敵うものはありません。 また描かれている夜の街の風景がきらびやかで「暗闇」などは一切感じません。そして、自身の仕事に誇りを持ってる人達は明るくイキイキしています。 僕はこんな夜の世界に飛び込みたくなるような気持ちが高まり、興奮が醒めないままこの文章を書いています。 もう、絶対的にオススメです!多くの日中をメインに仕事や生活を営んでいる人達、全てにこの「夜」を届けたい!そして、夜に仕事をしている人に大きな賛辞を送る!
-
【無駄なものがない、凛とした佇まいが美しい!】『いろいろたべもの』
¥1,430
内田有美/作 32P 偕成社 【カラフルな色づかいと写真のようなイラストがとても美しい!】 白がバックのページには、白い食べ物の影が描かれています。ページをめくるとその影の正体が現れます。黄色がバックのページには、黄色い食べ物の影が描かれています。ページをめくるとその影の正体が現れます。 こうしてオレンジ、赤、緑、ピンク、紫、黒と様々な色がベーシックとなり影が写し出され、ページをめくると、そこには様々なその色の食べ物が描かれています。 色の使い方のセンスと、写真と見間違えるような食べ物のイラストがとてもアーティステックに描かれていますが、繰り返されることにより、幼児さんから楽しむことができ、大人はこの絵本のアートとして楽しむことが出来ます。 【丈太郎のひとりごと】 最初に食べ物のイラストを見た時に「本当にイラスト?写真じゃないの?」と何度も眺めました。今も眺めてもイラストとは信じられない精巧さに、ただただ「美しさ」を感じます。 しかし、そんなアート性が高くとも、カラフルな色遣いでポップに仕上げられているので、これは子どもたちに「本物のアート」を見て、感じてもらいたいと思います。 無駄な装飾もなく、凛とした佇まいを醸し出しているこの絵本。 子どもから大人まで多くの方に見て頂きたいです。
-
【またもやラスタカラーで描かれた長新太の名作!】『たぬきのじどうしゃ』
¥1,320
長 新太/作 32P 偕成社 【繰り返されるパニックの警笛がクセになる!】 たぬきのおじさんが車で走っていると、魚がやってきて「かいぶつが でたのです。たすけてちょうだい。」と言うので、川に行ってみると川の中から大きなカエルの怪物が出現し、たぬきのおじさんは車ごと捕まってしまいます。 たぬきのおじさんはパニック状態になり、必死に車のクラクションを鳴らしたり、お腹を叩いて抵抗します。 「ぽんぽん ぶうぶう ぽんぶうぶう ぽんぶう ぽんぶう ぽんぶうぶう 」 それでもカエルの怪物は、離してくれません。さて、たぬきのおじさんの行く末は?車は一体どうなっちゃうの? これまた前回紹介した『はんぶんタヌキ』(こぐま社) https://shop.meruhenhouse.com/items/101172978 と同じく、基本的に赤・黄・緑・黒と言う「ラスタカラー(ラスタファリ信仰(アフリカ回帰思想を持つジャマイカの宗教)」で派手に、そしてシンプルながらダイナミックに描かれています。 「ざぁー ざぁー」、「べしゃん、べしゃん」、「げろげろげー」などの擬音語も多様されており、2才ぐらいの子どもから大人まで楽しめます。 【丈太郎のひとりごと】 僕の小3の息子がまだ2〜3才だった頃、息子がとても好きでかなりのヘビーローテションで読んでいました。 毎回「ぽんぽん ぶうぶう ぽんぶうぶう ぽんぶう ぽんぶう ぽんぶうぶう 」は息子と一緒に言うのですが、ある夜この呪文のような言葉が何故だか面白くなり、「ぽんぽん ぶうぶう ぽんぶうぶう ぽんぶう ぽんぶう ぽんぶうぶう 」と唱えれば唱えるほどゲラゲラと笑い、テンションもあがる一方!結局その日は疲れるまで不思議な呪文を唱え終了! 寝る前だと言うのに、息子のハイテンションが収るのに時間がかかり困ったのも良き思い出です。 僕が、子ども向けのおはなし会や、大人向けの講演会でも、この絵本を読むのですが、いつも「エビバディ!トゥギャザー!」と皆んなで「ぽんぽん ぶうぶう ぽんぶうぶう ぽんぶう ぽんぶう ぽんぶうぶう 」と大合唱! 子どもは最初からマックス、大人は最初は恥ずかしいそうにしているけど、徐々にこの呪文に引き込まれていき、気付けば我を忘れたかのように盛り上がっていきます! そして、この絵本の大きなポイントは最後の終わり方です。「終わり方」と言う表現も違うかもしれません。長新太から読者に委ねられ、そのバトンを受け取った読者は、自らの創造力を駆使してそこから走り出すのです。 終わりなき旅の始まりです。 我が子にはもちろんのこと、保育園や幼稚園、おはなし会などで盛り上がること間違いなし!皆んなで呪文を唱え、長新太からのバトンを受け取りエンドレスな旅を子どもたちと楽しんでください。 僕は、この絵本の読み方に自信があるので「イマイチ読み方がわからない!」と言う方がいらしたら、遠慮なくご相談ください。三輪丈太郎が丁寧に伝授します! それにしてもラスタカラーが気になるなぁ、、、。
-
【重版未定のため入手困難な名作!】『はんぶんタヌキ』
¥1,430
SOLD OUT
長 新太/作 32P こぐま社 【削ぎ落とされたシンプルな絵とテキストで独特の世界観が広がる!】 「タヌキが これから ばけますよ ばけますよ」 こんなシンプルな文章から始まります。そしてページをめくると 「あらあら はんぶん タヌキです タヌキです」と、鳥の半分がタヌキになっています。 またページをめくると今度はキャベツが、その次は花が、その次は魚が、どんどん半分になってきます。 そして、どんなものでも文章はたった一文、「あらあら はんぶん タヌキです タヌキです」と繰り返されるのみ。もうこのループに入ってしまったらもう抜け出すことが出来ません。そして、最後は、、、。 基本的に赤・黄・緑・黒と言う「ラスタカラー(ラスタファリ信仰(アフリカ回帰思想を持つジャマイカの宗教)」で派手に、そしてダイナミックに描かれた絵が「これでもか!」と言わんばかりに目に飛び込んでくるインパクト大のナンセンス絵本の究極とも言って良いぐらいの絵本です。 【丈太郎のひとりごと】 長新太と言えば「ナンセンス絵本」の巨匠。ナンセンス絵本とは色々な解釈がありますが、実際には絶対にあり得ない、非現実的、非日常的なことが描かれている絵本のことを言います。 そんな長新太の代表作と言えば『キャベツくん』(文研出版) https://shop.meruhenhouse.com/items/83971678 ですが、この絵本に比べたら『キャベツくん』なんて、とても分かりやすい絵本です。 絵も文章も究極に削ぎ落とされている今作は、長新太の中でも名作であり迷作でもあります。 「だから?」なんて意味を求めるのではなく、ループされる「あらあら はんぶん タヌキです タヌキです」のグルーヴ(うねり)は、ひとつのフレーズを延々と繰り返す中で、力強いメッセージを投げかけるジャマイカが発祥の地であるレゲエミュージックそのものとも言えます。 配色もレゲエで多用される赤・黄・緑・黒で描かれていて、今は亡き長新太にかくにんすることは出来ませんが、レゲエミュージックを知っていて描いたのか?偶然なのか?とても興味深いところであります。 例えそれが偶然だったとしたら、長新太は「ラスタファリ信仰(アフリカ回帰思想を持つジャマイカの宗教)」のように、生き物たちの自然回帰が根本にあったかもしれません。 本当に謎だらけですが「意味を求めることの無意味さ」のようなことを長新太は一貫して絵本と言うフォーマットで子どもたちにメッセージとして描いていたのかなぁと思います。 大人は「意味」ばかりを求めます。そして「結果」を重要視します。そんな大人たちの思考により、窮屈な気持ちを抱いて生きている子どもたちが多いと思います。 子どもたちの無限なる自由な創造力の解放と、大人への注意喚起が提示された絵本。 残念ながら、現在のところはこの絵本の新品に出合うことがない状態です。是非ともこの機会に入手することもオススメします。そして、子どもたちへ「結果」を求めずに「感想」を求めることもなく手渡して欲しいと切に願います。
-
『しごとへの道2: 獣医師 オーケストラ団員 地域おこし協力隊』
¥1,430
SOLD OUT
鈴木のりたけ/作 192P ブロンズ新社 【迷って、なやんで、とびこんで、自分の「好き」をしごとにするまで。】 読む「しごとば」シリーズ第2弾は、獣医師、オーケストラ団員、地域おこし協力隊の3職業を収録。 自分のしごとに出会うまでの紆余曲折、人生を変える言葉や人との出会いを、子ども時代から取材。 しごとへの道はひとつじゃない― 子どもから大人まで、心に響くエピソードが満載! コミック仕立てで充実の読み応えです。 (以上、出版社コメントより) 【丈太郎のひとりごと】 大切なのは、「今」を十分に楽しく頑張り努力する、そして、何に対しても「好奇心」を持つことです。この3人は好奇心旺盛です。その好奇心を突き詰めていけば、なりたい仕事になれることでしょう。 もしかしたら、なりたい仕事でもなかったけれども素敵な仕事になれるかも知れません。 三者三様の幼少時からの様子を読んでみて、子どもたちが今何をすべきか?何に没頭すべきか?色々と考え、将来、どんな仕事になるのかお楽しみにしておくのも良いでしょう。
-
『今日にかぎって』
¥1,650
樺島ざくろ/作 奥野哉子/絵 32P BL出版 【困ったときに頼りになるのは、、、】 少年は、もう帰らなくてはいけない夕方5時半になって自転車の鍵がないことに気づきました。そして、家の近所であればまだ良かったのですが、その日は遠くの公園で遊んでいたのです。 今日にかぎって鍵をなくし、友達は先に帰り、ケータイを忘れ、知らない遠くの公園にる、最悪な事態です。仕方ないのでサドルをちょっと持ち上げて自転車を運びながら帰ることにしました。 しかし、道もよくわかりません。困り果てたその時に、学校のクラスメイトに会いました。しかし、そのクラスメイトは少年がちょっと苦手に思っていた子です。訳を話すとその子は一緒に自転車を動かすのを手伝ってくれました。 2人で自転車を運びながら色々と話をしてみると、苦手だと勝手に思っていた少年の気持ちが変わっていきます。 少年たちの交流が瑞々しく爽やかに描かれており「友達」の大切さを、そっと教えてくれます。 【丈太郎のひとりごと】 僕は最近、お店が終わってドアを閉めようとして鍵を鍵口にさした所、全く回らずに何回やっても、うんともすんとも動かずに困ってしまいました。 その日に限って予定が入っていたので、とても急いでいました。鍵はなんとか閉めることができたのですが「なんでこんな急いでいる日に限って」とトラブルが起こるタイミングを悔やみました。 この絵本で描かれている少年もとても悔やんだことと思います。しかし、思いがけもよらない助けの手が伸びたのです。 苦手だと勝手に思い込んでいる人でも、話してみたりすると実際は気が合ったり、良い人だったりします。人のイメージを勝手に創り上げてしまうのはもったいないことですね。 恥ずかしかったりすることもあるかも知れませんが、出来るだけ色々な人とコミュニケーションを取ると、また新たな友人が出来たりして、それはとても素晴らしいことなんだと思います。
-
『バナナじけん』
¥1,540
高畠 那生/作 32P BL出版 【ラッキー→トラブル→?=ループ】 車の後ろに繋がっているカートにバナナが大量に載っています。 「あっ バナナが ひとつ おちましたよ。」 そこへ猿がやってきてバナナを食べて皮を道路にポイッ!そこにうさぎが走ってきましたが、バナナの皮には気づかず滑ってしまいました。しばらくしてワニがのそのそとやってきてバナナの皮を見つけて背中の上にのせました。 そして、また車からバナナが落ちました。そこへ猿がやってきて、、、。 「どうすると おもう?」→「どうなると おもう?」→「どうなると おもう?」と、しばらく続くループ状態。一方では減って、その一方では増えて、その間で痛い目に遭って、何事もなかったようにのそのそと。 一本道で起こる、それぞれの立場のそれぞれの状況の違い、しかし、最後は一緒。さあ、何が一緒なんでしょう? コミカルで躍動感に溢れたループするストーリーをユーモアのある絵で見事に描いています。 【丈太郎のひとりごと】 僕が那生くんの絵本でまず最初に頭に浮かぶのは、この『バナナじけん』です。皆さんの中にも「高畠那生と言えば『バナナじけん』!」と思う方も多いことでしょう。 この絵本は那生くんの代表作と言っても過言でありません!発刊されたのは2012年!もう13年前の絵本なんですね。そして、この絵本が今も子どもたちは勿論のこと、大人からの評判もすこぶる良いのです。 那生くんの描く絵本の特徴として「ループ(繰り返す)」しているものが多いですが、それはこの絵本から始まっているように思います。 タイトルのインパクト、ストーリー、絵、どれもがコミカルでユニークかつシュール! これぞ「高畠那生ワールド」なんです! えっ?那生くんの他の絵本は読んだことはあるけど、この絵本は知らない?それこそが事件です!一刻も早く手に入れてください!
-
『はたらくくんジャー』
¥1,320
SOLD OUT
木坂 涼/作 高畠 那生/絵 24P フレーベル館 【子どもたちが大好きな働く車たちが大活躍!】 「ぼくは はたらくんジャー はたらくんジャーは きょうもいく」 と勇ましくカッコいい黒いスーツの男が、ショベルカー、ログローダー、こうしょさぎょうしゃ、ロードローラー、ダンプカーに乗って大活躍! 独特な文章のリズムで、働く車の特徴と動きを擬音語も織り交ぜて表現されており、、そして、繰り返される「ぼくは はたらくんジャー はたらくんジャーは きょうもいく」と言う決め台詞で、働く車を操る謎の男「はたらくんジャー」がヒーローに! 忠実に働く車が描かれていますが、力強さ、頑丈さだけでなくオシャレな雰囲気を味わうことができます。 【丈太郎のひとりごと】 文章を書いているのは木坂涼さん。他にも色々な絵本の文章を書いていますが、翻訳家としても大活躍! 例えば、洋画を観に行った際に「字幕翻訳 戸田奈津子」とあれば間違いない(分かる人には理解してもらえると思います)!みたいな信頼感があり、メルヘンハウスに置く翻訳絵本を選ぶ際に、訳が「木坂涼」とあれば間違いなし!と仕入れるケースも多々あります。 そこに絵だけ見ると海外の作家とよく間違えられる、高畠那生さんの絵となればハズレな筈はありません。 「ぼくは はたらくんジャー はたらくんジャーは きょうもいく」とリフレインされる勇ましい言葉と子どもたちが大好きな働く車がたくさん描かれているので、2歳半ぐらいの子どもから楽しめると思います。 高畠那生さんの手がける絵本では、珍しくかなり幼児向けでありセンスの光る絵本です。
-
『ブロロンどろろん』
¥1,430
SOLD OUT
高畠 那生/作 36P 小学館 【どうなるの?どうなるの?何のカタチができあがる?】 「ブロローン!」と車が走ってくる。そこにはペンキ缶が転がっていて、近くには人が!「バシャー!」とペンキが人に飛び散り、後ろの壁には人影から出来た動物の形が浮かび上がる。 最初は意味がわからず、子どもに限らず大人もこの絵本の意図が汲み取れずに「?」顔を浮かべるのだが、「どうなるの?」と毎回繰り返される度に、この絵本の独特の世界観に入っていく。 日本人作家、外国人作家とあえて分ける必要はないが、この絵本の作者を気にせずに読むと外国人作家の作品のように見える。この作者に過去の作品にも共通して言えることなのだが、とてもスタイリッシュでオシャレな絵本である。 おそらく既成概念に捉われることなく自由に画面全体の細部に至るまで、カラフルに書き込まれているからであろう。そして、毎回ユーモアに溢れている。今作も見事なユーモアで楽しませてくれる。 【丈太郎のひとりごと】 最初はマクドナルドのハッピーセットで配布されていた絵本がハードカバー化!「どうなるの? どうなるの?」って、子どもと一緒にワクワクしながらページを進めて欲しい!おはなし会などでも人気です。
-
『おどってる こまってる』
¥1,595
SOLD OUT
高畠那生/作・絵 32P フレーベル館 【みんなクネクネしてどうしたの?】 気分がよく踊っている人もいれば、耳に水が入って困っている人、さっきクジが当たって嬉しくておどってる人、財布を落として困っている人etc.......。大勢が絡まり合い、なんだかおかしな光景が広がります。 絵だけ見ていると、誰もがクネクネしているので、踊っているのか?困っているのか?全く見分けがつきませんが、体の一部分の様子を見れば何となくわかるものです。 クネクネした人々の描写が大勢集まることにより、ひとつのグルーヴ感を醸し出している絵が、ユーモアがありとても素敵です。 【丈太郎のひとりごと】 踊ったり、困ったりしてこんなにもクネクネするものか?と、この絵本を最初読んだ時は思いましたが、ここまでしなくてもそれぞれのポージングが大小関わらずあるものです。 終盤に「この人は踊っているのか?困っているのか?」クイズもあるので、子どもたちへのおはなし会では、きっと盛り上がることでしょうね。そして、子どもたちの中でこの独特な「クネクネ感」が流行る可能性大です! 僕は最後に出てくる人物を見て「こういう人っているようなぁ。」と納得。クールに見えても、、、。皆さんも読んでみたら「いるいる!あの人はこんな感じ!」と友人、知人の顔を思い浮かべることでしょう!
-
重版未定!残り1冊!【宛名入りサイン本!】『そらから ぼふ~ん』
¥1,430
SOLD OUT
高畠 那生/作・絵 32P くもん出版 【そらから「ぼふ~ん」と音を立てて落ちてきたものは?】 ある日、ものすごい音がして、なんだろうと見に行ってみると、なんとそこには巨大ないい匂いのするホットケーキみたいなものが!そこにまた「ぼぼーん」と音を立てて重なるように落ちてきました。やっぱりホットケーキだったみたいです。 「どっぷ〜ん!」 と音を立てて今度ははちみつまでが!これでホットケーキの出来上がり!そしたら犬のジョンがホットケーキの間に入っていきます。止めようとするも一緒に入ることに。そこはやわらかくて、あったかい。そう、ホットケーキは美味しいだけでなく気持ち良いのです。 山中に突然落ちてきたホットケーキ。ダイナミックに、そして、美味しそうな艶やかなホットケーキをカラフルに迫力満点に描かれています。 【丈太郎のひとりごと】 僕の年代(今年で50才)だと、ホットケーキなんですよね。今では「パンケーキ」として若者に大人気!ちなみに『ぐりとぐら』(福音館書店)では「カステラ」と表現されています。 ホットケーキが山中に落ちてくる奇想天外なお話しですが、擬音語と細かい心情の描写のバランスが絶妙です。 驚いたり、「その気持ちわかるなぁ」と同調して頷いたり、おはなし会などでも抑揚をつけて読むと、子どもたちはこの光景をとても羨ましく思うことでしょう!
-
『おきにいりのしろいドレスをきてレストランにいきました』
¥1,650
渡辺朋/作 高畠那生/絵 32P 童心社 【擬音語だけで惨劇が進んでいく大騒ぎの絵本!】 しろいドレスを着た女の子が、家族がレストランで食事をしています。オムライスをスプーンに乗せて食口に入れようとした瞬間、 「あっ!」 「ぼとっ」と、しろいドレスに赤いケチャップが落ちてしまいました! 「ががががーん」 女の子の顔は真っ青というより緑に。パパもママも驚き「げげげげーん!」。お店のひとは驚き「ばばばばーん!」とよろめき、持っていたワインを「びびびびーん!」と落とし、レストランにいた人全員が「ででででーん!」とひっくり返ります。 レストランの外の広場では、ロックのギタリストが「ぎぎぎぎーん」と空を飛び、コーラス隊が歌い、お坊さんが鐘をつき、忍者、サンタクロース、お相撲さん、ベートーヴェンまでが、それぞれの音を立てて登場! そして、みんなで女の子のしろいドレスのケチャップで赤くなった箇所を見て「がーん!」 と、ここで終わると思いきや、場面は変わり予測不可能な終わり方をします。 一行の文章以外、全て擬音語で書かれているこの絵本。しかし、しっかりとお話になっているのは、その擬音語が溢れかえる状況を細部までユーモアに描かれた絵の力によるものです。 【丈太郎のひとりごと】 実はこの絵本は色々な賞を受賞しているのですが、その中でもナント!第10回絵本テキスト大賞・大賞」を受賞してるのです!たった一行と沢山の擬音語だけで!しかし、その擬音語からは「心の叫び」が聞こえてくるようです。 海外作家と間違えられるぐらい日本人離れしたユニーク画風がとてもオシャレで、躍動感に満ちています。 これは読み手の実力にもよりますが、子どもたちが大喜びし大笑いすること間違いなしです!
-
《先着順!》【限定10冊!宛名入りサイン本!】『まってるまってる』
¥1,320
SOLD OUT
高畠 那生/作 32P 絵本館 【まってる先には、、、】 みんなが待っている行列があります。 「まってるまってる なんのぎょうれつ?」 それはたこ焼きの行列でした。また行列があります。 「まってるまってる なんのぎょうれつ?」 それはドーナツの行列でした。またまた行列があります。 「まってるまってる なんのぎょうれつ?」 こうやって行列は続いていきます。行列には人間だけではありません。動物も鬼もお化けもいます。最後の行列は「ながーい ぎょうれつ」。一体何の行列でしょう? 繰り返される「まってるまってる なんのぎょうれつ?」をユーモアのある絵で飽きさせることなく描いています。 【丈太郎のひとりごと】 この絵本の作者である高畠 那生君は、絵本作家の高畠純さんの息子さんです。絵のタッチは全然違いますが、ユーモアのセンスは似ているところがあると思います。この絵本もシンプルな繰り返しながらも次のページをめくる楽しみがあります。 那生君の他の絵本もユーモアがたっぷり描かれています。色々なタイプな絵本を描いてますが、繰り返し要素の高いユーモア絵本が多いような気がします。 メルヘンハウスに来るお客さんで、作者名を見ずに那生君の絵本を見ると、海外の作家だと思われるお客さんが多いです。それほど日本人離れした絵も魅力でもあります。 僕とほぼ同世代の作家さんなので、応援しています!
-
【犬派の方、お待たせしました!犬だらけの絵本が登場しました!】『いぬはともだち』
¥1,650
高畠純 /作・絵 32P 佼成出版社 【犬好きにはたまらない、全ページにたくさんの犬が登場!】 チワワ、ダルメシアン、パグなど全ページに色々な犬が描かれています。なかにはシャーペイ、コモンドールなどあまり聞いたことのない珍しい名前の犬も登場します。 それぞれの犬の特徴が書いてあったり、クイズや迷路などもあり、楽しみながら犬のことを知ることができます。まさに犬好きにはたまらない絵本です! カラフルにたくさんに犬達がユーモアに、そして、忠実に描かれています。 犬に溢れたこの絵本を読めば、犬好きの子はもちろん、猫派の子もきっと犬に興味が出ることでしょう! 【丈太郎のひとりごと】 作者の高畠純さんが犬好きで、前から「今度は犬の絵本を出す!」とラフの段階から見せてもらいました。犬を描いている絵本は、猫に比べると圧倒的に少ない!犬派の僕としては「よくぞ純さん、犬まみれの絵本を描いてくれました!」と感謝の気持ちでいっぱいです。 僕は小学生の時に犬を飼っていました。犬には色々な種類がいますが、僕が飼っていたのは「ビーグル犬」と行ってイギリス出身の猟犬で、耳が垂れていてとても可愛くて、友達のように毎日一緒に散歩に行ったり遊んでいました。 犬小屋は父がD .I.Yで作った2階建て!そんな犬小屋見たことありますか?2階は僕の隠れ家として、怒られてしょぼんとするときは、よく2階に入り込んだものです。その姿を飼っていたビーグル犬はどんな思いで見ていたのでしょう? そのビーグル犬とは中学生の時に別れてしまいましたが、僕が家を出てから20歳ぐらいの時に実家では二代目ビーグルを飼い始めました。名前は「桃之介」と言って、初代ビーグルより過保護に飼われ、朝の散歩は決まって父がしていました。 絵本作家のきたやまようこさんの「ゆうたくんちのいばりいぬ」シリーズ(あかね書房)にも、父が桃の助と散歩しているシーンが描かれており、父は自慢げにお客様に自分のページを見せていました。 今回、残念ながらビーグル犬は勿論描かれているのですが、大きく扱われていないことに不満を感じて純さんに連絡したところ「だってしょうがないじゃない!僕だって自分の犬を大きく描くことを我慢したんだから!」とちょっとした論争もありました。 犬好きの 犬好きによる 犬好きのための絵本 犬よ、猫に負けるな!絵本界でも頑張れ!とエールを送りたい絵本です。
-
【今までになかったニュータイプの「おふろ絵本」が誕生!】『おふろ』
¥1,650
SOLD OUT
麦田あつこ/作 いちろう/絵 32P ブロンズ新社 【おふろの向こう側には何がある?】 「きょうこそ かうぞ。」と男の子が100円玉を握りしめ「ふしぎや」という名のお店に入っていきます。そのお店には様々なお風呂用品が置いてありますが、男の子の目当ては「バスボール」。 「ふしぎや」のおばあさんは、男の子の選んだ「バスボール」を見て、賑やかのを選んだと覗き込み、最後に「たのしい おふろを。」と声をかけました。 男の子は家に帰ると、湯気がほわんと体を包むおふろばに直行しました。まずは体全身を洗い、いよいよ「バスボール」をバスタブに入れると、、、。 「あれれ⁉︎」 おゆにんげんが現れ「さあ いこう」と言われるがまま、男の子は蛇口へぎゅうぎゅうに押し込まれ、目を開けてみるとそこはほわほわと湯気の立つおゆのうみ。 「おゆにんげんの くにへ ようこそ!」 おゆにんげん達が集まってきて男の子の体を揺らし、「おゆにんげんの くに」へどんどん入っていきます。その先に男の子を待っていたのは、、、。 優しい色遣いで素朴に描かれた絵は、輪郭に捉われることなく絵全体が融合するような不思議さがあり、まるで温かい湯船の中にいるような気持ち良さでページを読み進められます。 【丈太郎のひとりごと】 「おふろ」に関する絵本は数あれど、大概はおふろの気持ち良さや「お風呂に入りましょう!」的な教育的なものが多い中、かなり異色な「おふろ絵本」だと思います。 不思議な「バスボール」は実は「おゆにんげんの くに」へのパスポートであり、自分が知らない世界に入っていき、様々な不思議な経験をしていく。まさにニュータイプの「おふろファンタジー絵本」の誕生と言っても過言じゃありません。 普段使用しているバスタブレットをバスタブに入れて、子どもと一緒に「おゆにんげんの くに」へ出かけてみてはいかがでしょう? きっと、いつもより楽しい「おふろ時間」を、子どもと共有することができることでしょう! そして、時が経てばそれは子どもにとって良き思い出になっていくのだと思います。 こんなことを書いてたら早く家に帰って、息子と一緒にこの絵本を読んで直ぐに「おゆにんげんの くに」へ行きたくなってしまいました!さあ皆さんもご一緒に!「おゆにんげんの くに」で会いましょう!
-
【園で大活躍!保育士、幼稚園教論に絶対オススメ!】『たいこどんどん』
¥1,540
三浦太郎/作 32P ブロンズ新社 【世界の「TARO MIURA」の新たな代表作になる予感!】 男の子が元気にタイコを「どん どん」。するとそれに応えるように「ぷっぷー」とクマさんがラッパを吹きながらやってきます。一緒に「どん どん ぷっぷー」と演奏していると、今度は「ぴーひゃら ぴーひゃら」と笛を吹きながら男の人がやってきます。 「どん どん ぷっぷー ぴーひゃら ぴーひゃら」 と音楽が鳴るなか「じゃーん」と今度はネズミさんがシンバルを鳴らします。その後も三味線が「べんべん」、ちんどん屋が「ちんどん ちんどん」、そしてお神輿、大きな龍を動かす中国のお祭り、サーカスと続き、色々な音が賑やかに鳴り響き、とても素敵なパレードに! 音の賑やかさと同様、絵もカラフルな色を切り貼りして描かれているため、読み進めていくと心が踊り出します。 また、デザインが抜群に素晴らしく、赤ちゃんや子どもたちは絵本の賑やかさを楽しみ、大人はアートブックとして十分に楽しめる類まれな絵本です。 【丈太郎のひとりごと】 三浦太郎と言えば、大人気赤ちゃん絵本『くっついた』(こぐま社)の作者として有名ですが、その他の多数の絵本や作品を発表しており、今作は51冊目の絵本となります。 海外での評価も高く、アジア圏では勿論のことヨーロッパ圏では絶大に人気を誇り、ヨーロッパの出版社から発刊された絵本が、翻訳されて日本で発刊されるなど、いわば逆輸入の絵本もあります。 海外では「TARO MIURA」と優れた絵本作家として認知され、2014年の毎春にイタリアのボローニャという街で開催される、世界各国の出版社が一斉に集い版権のやり取りなどをする「子どもの本専門の国際見本市」では、僕も三浦さんとご一緒しましたがサイン会の行列が絶えることなく、地元の子どもたちへのワークショップや原画展も大盛況でした。 ここ近年の三浦さんの作品で特筆すべきところは「優れたデザインセンスを絵本で表現」されていることです。そして、そのデザイン性の高さは新作が出る度に進化しています。 決して独りよがりの作品作りではなく、子どもは勿論、大人も楽しめるような「遊び」を随所に散りばめられているのが特徴と言えます。 今回の絵本のキャッチコピーは「ハイブリット絵本」。三浦さんは海外と日本で絵のタッチを使い分けてきましたが、今回は絶妙に「融合」されています。 また「融合」に関しては、紙を自らの手で型取り、それをスキャンしてパソコンで作成していく、アナログとデジタルの「融合」により制作しています。 多くの作家が、手法を変えることなく描く絵本の世界で、三浦さんは常にその時代を肌で感じながら、時代の先端をいくデザイン性の高い表現を、絵本というフォーマットに落とし込む唯一稀な作家です。 この作品は今後の絵本の制作スタイルの一つの指針になるような、斬新なものであることは間違いありません! 三浦さんと僕は服のセンスなど好きなものが似ているため、三浦さんは僕のことを「丈ちゃん」と呼び、僕は三浦さんの新刊が出る度に、感想の電話をするなど良き親交関係にあり、尊敬をしている作家です。 是非とも世界基準の「TARO MIURA」をお楽しみください! 追伸、三浦さんと電話をした際に、マリー・ホールエッツの名作『もりのなか』(福音館書店)で、モノクロで描かれた、森のなかで繰り広げられる男の子と動物たちのパレードを連想したことを話すと「そうなんだよ!実は意識して今回創ったのだよ!」とも仰っていました。 また、サーカスが登場する場面で、サーカスを表現する音が「ぱらりら ぱらりら」となっているのですが、ぼくは正直に「この音は現代では見かけないが暴走族の音としか思えない!」と言うと、三浦さんは「実は最初は暴走族だったの。過去の良くはない行為だけど、今となっては一つの文化になるかなぁと思ったんだけど、やっぱりNGになってなり、サーカスにして音だけは暴走族を残しんたんだよね!」とも! パレードの音がどんどん増えていき繰り返されて行く様子は、子どもたちは大喜びすることでしょう!是非とも子どもたちと元気に声に出して読んで欲しいものです。
-
『うろおぼえ一家のおみせや』
¥1,540
出口かずみ/作 32P 理論社 【うろおぼえでお店が出来るのか⁉︎】 おかあさんがお米を買ってきましたが、なぜか家にはたくさんのお米がありました。驚きながらもそれを使い「おみせや」を開くことに。はてさて、うまくお客さんに商品を手渡せるでしょうか。うろおぼえ一家節は今日も健在です。 (以上、出版社のコメント引用) ※先着順にて、非売品の「うろおぼえ一家」オリジナル付箋をプレゼント! 【丈太郎のひとりごと】 昨年、出版された「うろおぼえ一家」シリーズの最新刊。1作目から前作までとは、また違う雰囲気のお話です。と言うか、こうやって4冊並べて読んでみると、ちょっとずつ一家に進化が見られます。 だって、うろおぼえでお店が出来ると思いますか?それができちゃうのです!そこはこの「うろおぼえ一家」が1作目からずっと脈絡が続いている「思いやり」とか「優しさ」とかがあるからなのです。 個人的に色々と忙しく、心に余裕がなかった昨年(2024年)の9月に、良いタイミングで出版され一家に救われました。今作では今まで登場しなかった「うろおぼえ一家」のルーツを垣間見ることが出来ます! そして一家と同じく「メルヘンハウス」と言うお店をやっている者として「こんな結果オーライ的な接客もアリだな!」とヒントをもらったりしました。 日々の忙しさに追われて生活している子どもたちから大人まで、皆さんにオススメです。 “Take it easy” なライフスタイルも良いものだと思います! 実は「うろおぼえ一家」シリーズは、現代社会の時間に追われて生活されているようなことに対して「これで本当にいいのかな?」と、社会風刺をユーモアと面白さと楽しさのベールに包み隠しながら問題定義をしているのでは?と4作を読んできて思いました。 いかん、いかん!どうも大人の悪い癖で深読みをしてしまった! 皆さん、思いっきり笑って楽しんでください!
-
『うろおぼえ一家のきゅうじつ』
¥1,485
出口かずみ/作 32P 理論社 【メモが登場!3作目にして「うろおぼえ」を遂に脱却か?】 うろおぼえ一家のお父さんがはまっているもの。それは「メモ刑事」です。 おおいに影響されて、休日に一家揃ってその日の計画をメモして出かけることに。 行く先々で困っているひとびとに出会い、知らず知らずそのメモは目的と外れて大活躍…⁉︎ (以上、出版社のコメント引用) ※先着順にて、非売品の「うろおぼえ一家」オリジナル付箋をプレゼント! 【丈太郎のひとりごと】 「うろおぼえ一家」も3作目。「もうそろそろお決まりのパターンのお話なんだろうなぁ。」と思いきやココで一気に一家が成長。なんと!忘れないようにメモ帳に書くと画期的なアイディアが!と思いきや、やっぱり、、、。 しかし、そのメモ帳が大活躍!これは今までにない展開でした。 シリーズになっている絵本や児童書は「お決まりのパターン」があり、毎回同じ流れだったりするのですが、だから面白くないという訳ではありません。安定したパターンの中で「やっぱりなぁ」なんて言いながら、新しいお話を楽しめたりします。 「うろおぼえ一家」シリーズもそんな安定感もありながら、毎回面白いテーマで描かれています。 前作、前々作とはまた異なった世界観をお楽しみください!
-
『うろおぼえ一家のパーティー』
¥1,485
出口かずみ/作 32P 理論社 【パーティーするぞ!で、誰の?」 とある一家は、家族全員、揃いも揃ってうろおぼえ。まもなく誰かの何かのお祝いの日なのですが、いざパーティーを開こうとすると、誰の何のお祝いだったか?…やっぱりうろおぼえ。けれどお祝いしたい気持ちは本物なのです……。 (以上、出版社のコメント引用) ※先着順にて、非売品の「うろおぼえ一家」オリジナル付箋をプレゼント! 【丈太郎のひとりごと】 出ました!まさかの第2作目!初作の『うろおぼえ一家のおかいもの』 https://shop.meruhenhouse.com/items/97202016 は、確かに面白いし、子どもから大人までがゲラゲラ笑いながら1作目を読んでいる光景を、メルヘンハウスでもよく目にしましたが、2作目が出るとは思っても見なかっただけ嬉しいです。 確かに面白いし、子どもから大人までがゲラゲラ笑いながら1作目を読んでいる光景を、メルヘンハウスでもよく目にしましたが 前作の今作も「うろおぼえ」は全開モード!でも、そんな「うろおぼえ」が良いのです。白黒ハッキリつけて、結果、効率化、タイパ(タイムパフォーマンス)を気にする現代社会。 そんな社会の真逆をいく「うろおぼえ一家」ですが、このぐらいゆっくり迷い、悩み、考えと「効率悪い」と言う隙間時間があっても良いとは思いませんか? 面白く可笑しくて笑いながら読んでいながら、そんなことを思いました。 毎日忙しくしている子どもから大人までに読んで欲しい絵本です!
-
『うろおぼえ一家のおかいもの』
¥1,430
出口かずみ/作 32P 理論社 【うろおぼえにも程がある!】 お父さんにお母さん、お兄さんに弟、妹。揃いも揃って<うろおぼえ>が多いあひるの一家は、ある日、お母さんから買い物を頼まれて出かけたけれど、何から何までうろおぼえ。 道中ヒントをもらいながら、はてさてどんな結末に? (以上、出版社のコメント引用) ※先着順にて、非売品の「うろおぼえ一家」オリジナル付箋をプレゼント! 【丈太郎のひとりごと】 記念すべき「うろおぼえ一家」シリーズの1作目! 最初読んだ時「これって、もしや僕の小tじゃないか?」と思いました。そう、僕も「うろおぼえ」を通り越して忘れてしまうので必ず何かにメモをしています。 作者の出口かずみさんの描く絵は、昭和の風景の懐かしさを随所に散りばめられていて、そのうえ一家はとてもキュートに描かれて、愛とおしく感じます。 ページを読み進めていくと、なんとも言えない脱力感と一家を応援したくなる気持ちになります。例えれば、「志村!うしろ!うしろ!」とドリフターズのコントに、テレビに向かって突っ込んでいるような感覚です(昭和の話なのでわかる人には伝わると思います。 そして、まさかこの本から続編が立て続けに発表されていくとは思っていませんでした。
-
【お正月絵本の新たな定番、ここに誕生!】『いかあげたこあげ』
¥1,430
高畠じゅん子/作 高畠純/絵 32P 偕成社 【イカがたこあげ。それってどういうこと?】 「いくぞー」と元気よくタコが「たこあげ」しようと走るも一向にたこは上がる気配がありません。 そこへ「いいかぜ、いかすぜー」とイカが走り込んできて、大空に「イカの形をしたたこ」が上がっています。 それを見たタコがイカに向かって、「たこあげするな」と言いますが、イカは「いかあげ」だと言い返します。二人は喧嘩になり、周りにいた動物たちが寄ってきました。 タコは集まってきた動物たちに、「イカの形をしたたこ」を見せて、「たこ」だと思うか聞き、イカは「いか」だと思うか聞きますが、みんなは困ってしまいます。 二人は自分の言い分を絶対に曲げません。それどころか動物たちを巻き込んで、様々な例を出していきます。 「それじゃあ クイズ!とイカが言い出しました。「イカがたべるのはスイカ。じゃあタコがたべたら?」これにタコは「ス、・・・・・・タコ?」と答え、動物たちは納得してしまうのです。 もう、ここからが大変なことに! カバがもてば「カバン」、タコがもてば「タコン」。トラがあそべば「トランプゲーム」、タコがあそべば「タコンプゲーム」。サイがなげる「サイコロ」、タコがなげる「タココロ」etc...どんどん訳のわからない言葉の応戦がエスカレートしていくばかり。 果たしてこの言葉のこんがらがった様子はどうなっていくのでしょう? 読者も読めば読むほど混乱する、なんとも可笑しな言葉あそび絵本です。 カラフルな色で描かれた背景やモノと、動物たちが躍動感に溢れんばかりに描かれた絵は、読み手を明るい気持ちにしてくれます。 【丈太郎のひとりごと】 皆さんお馴染みの「高畠JJコンビ」による、お正月のプレゼントにピッタリなユーモア絵本です。毎回面白い絵本を作っているコンビですが、その中でもこの訳の分からなさ、くだらなさに脱力する絵本は、僕が今まで見てきたコンビの絵本でも初めてかも! 「高畠JJコンビ、また一段と腕をあげたな!」と、上から目線で申し訳ないですが賛辞を送りたいと思います。 僕はこの絵本を読むと、頭の中がこんがらがってしまい困ってしまうので、一度冷静になってからもう一度読んでみたいと思います。 えっ?いつになったら冷静に読めるかって?そりゃ、お正月に決まってるでしょ!たこあげでもしながら、いや「じょうたろうあげ」でもしながら考えることにしよう! 新たなお正月絵本がここに誕生!
-
【限定30冊、送料無料!】【ただ面白いだけじゃない!この絵本は大人への挑戦状でもある問題作!】『ムニャムニャゆきのバス』
¥1,760
長新太/作 32P 偕成社 【最後のページに書かれている、長新太からの大切なメッセージ!】 遥か彼方より「ムニャムニャゆき」のバスがやってきます。「ベエー ベエー」とブザーの音が鳴り、誰か降りるみたいです。降りてくたは海の魚。山の池の魚に用事だったのか?そして、また「ベエー ベエー」とブザーの音。今度は三角定規が降りて行きました。 「ベエー ベエー」とブザーが鳴っては、奇想天外で予測不可能なものが降りて来るのが繰り返されます。 ショッキングピンクに赤やオレンジなど、カラフルな色でおおらかに描かれた絵は、子どもは大笑いしながら「自由」という解放感をたっぷりと味わうことでしょう。 【丈太郎のひとりごと】 長新太という名前を聞けば、ちょっと絵本に興味がある人であれば『キャベツくん』(文研出版)を思い浮かべる人が多いと思います。 長さんの描いてきた数々の絵本は、世の中の常識や既成概念に囚われることのない「ナンセンス絵本」と呼ばれるものがほとんどです。この絵本は『キャベツくん』の遥か上をいくナンセンス絵本です。 子どもたちは予想を遥かに超えたバスから降りてくるモノや人に、驚き大笑いすることでしょう。しかし、大人の多くは「この絵本の意味って何?」と思うことでしょう。その答えがこの絵本の最後のページに書かれています。 結果や答えを直ぐに求める時代で、長新太がこの絵本で放った言葉がどれだけ大切なことなのか?それは長新太の絵本だけでなく、全ての絵本に共通することなのです。 大人には長新太の言葉をじっくりと考え受け止めて欲しいものです。
-
『もりのおくのおちゃかいへ』
¥1,320
みやこしあきこ /作 32P 偕成社 【森の中で体験した不思議で柔らかなお話】 キッコちゃんが目を覚ますと雪は止んでいましたが、お父さんはおばあちゃんの家に雪かきをしに出かけます。ところが、お父さんはおばあちゃんに渡すケーキを忘れて行ってしまいました。 キッコちゃんは今ならまだお父さんに追いつけると思い、ケーキを持って雪の森の中を歩きます。しばらくするとお父さんらしき後ろ姿が見えたので、駆け出しましたが転んでしまいケーキもつぶれています。 キッコちゃんはまた箱を抱え、雪の森の中をお父さんを追いかけます。やっとお父さんに追いついたと思ったところ、お父さんは見知らぬ家に入って行きました。キッコちゃんは不思議に思ってそっと家の中を覗くと、、、。 モノクロを基調とした繊細な絵がとても柔らかく、所々に色が着色されて描かれているのが特徴的な、森のファンタジー絵本です。 【丈太郎のひとりごと】 海外でも評価も高いみやこしあきこさんの冬の絵本です。 モノクロが貴重になって描かれていますが、繊細で丁寧な絵は、他の作品でも多くのファンを魅了しています。 このモノクロの世界に色をつけていくのは子どもたち(読者)です。きっと各々で色んな色をつけ、この世界観を存分に楽しむことでしょう。