

【在庫僅少本!】★非売品『長新太さん没後20年哀悼フェア 小冊子』付き★『うみちゃんのまど』
¥1,320 税込
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中川ひろたか /作 長新太/絵 32P 偕成社
【行くさきは、ひこうきとのしりとりで決まる!】
うみちゃんが1人で窓の外を見ていると、ひこうきが「ブーン」といって通り過ぎました。うみちゃんはひこうきに「おーい、ひこうき!」って言ったら、ひこうきがいきなり、
「なんのようか ここのか とおか」
と言って窓から入ってきました。うみちゃんは変なひこうきと思いながらも乗せてもらうことになりました。ひこうきから見る世界は素晴らしい世界です。海岸線、山々、もこもこの雲、初めて見る景色にうみちゃんもびっくりです。
しかし、行き先はどこでしょう?ひこうきはうみちゃんに尋ねると「しりとり」で決めることになりました。
うみちゃんが「ひこうき」と言うと、ひこうきは「きいろ」と答え、行き先は「きいろのくに」に決まり辿り着いてみると、人も犬も木も道も車もポストも信号も全部「きいろ」の国でした。
さて、しりとりは続き「きいろ」の次にうみちゃんは「ろくでもないくに」と答えました。そうすると、計れないはかり、座れない椅子、蓋の開かないオレンジジュース、被れない帽子、そして、人も動物も変なばかりです。
こうして飽きっぽいうみちゃんはひこうきに乗って、様々なおかしな次なる場所へ向かうのでした。
ショッキングピンクや派手なオレンジやちょっと変わった緑など「これぞ!長新太色!」と言う色がふんだんに使用された絵は、意外にも風景や物などがしっかりとした構図と輪郭があり、お話も起承転結がしっかりしており、しっかりとお話に沿った形で描かれています。
【丈太郎のひとりごと】
6月ぐらいから始まった「絵本作家・長新太さん没後20年哀悼フェア」ですが、在庫僅少本がどんどん旅立っていくなかで、奇跡的に数作品だけ残っている「在庫僅少本」のうちの1冊です。
このフェアをやってみて、長新太さんの色々な絵本を読むと、ちょっとした特徴が浮かび上がってきました。
それは「長新太が作絵の絵本は炸裂具合がものすごいが、他の作家の書いたお話に絵を描くときは、長新太節はあるものの「ちょっと控えめ」だってことです。
やはり、これはお話の作者への気遣いなんでしょうか?お話を書いた作家は、おそらく皆「長新太節全開!」を期待してのオファーだと思うのですが、何故かしっかりとお話を壊さないように「ほどほどに」描かれているケースが多く見られました。
今作も、中川ひろたかさんのお話自体が既に炸裂しているにも関わらず、しっかりとお話に沿って描かれています。
長新太ファンとしては「もっとやれー!」と思うのですが、このようなお話を書いた作家をしっかりと立てて、自分なりの表現をしている長新太さんは、やはりとても優しい人なんだと思います。
とは言え、それは長新太の絵本に関しての話。他の作家と比べれば「しっかりと炸裂」しているのでご安心を!
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