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  • 【絶版本!】本の構造の可能性を切り開くまったく新しい絵本!『ぱたぱた絵本 くまさんどこかな?』

    ¥1,760

    タカハシ カオリ/作 48P 河出書房新社 【階段のように、本を左右、そして上下にひらいていくと…】 「わたしのくまさんどこにいるのかな?」 ちいさな女の子が聞きました。 でも……くまさんは、どこにもいません。 女の子は上の階をたずねます。 「トン! トン! わたしのくまさんしりませんか?」 女男の子はどんどん上の階にのぼっていって、 いろんな人の世界をのぞき、新しいともだちに出会います。 でも……わたしのくまさん、どこにいるのかな? 本の構造の可能性を切り開くまったく新しい絵本! (出版社の紹介文より引用) 【丈太郎のひとりごと】 みなさんは「本」と言えば、ページを横にめくっていきますよね?「今更そんな当たり前のことを!」なんて思う方もいらっしゃるかもしれませんが、この本は今までのそのような「本」に対する固定観念を覆す、全く新しいタイプの「ぱたぱた絵本」なのです! 何が「ぱたぱた」かって?それでは本を開いてみましょう!まずは普通の本のようにページをめくります。そしたら次はページを上にめくり次は横、そして、次はまた上へ!なんだか階段を登るようにして上下左右にめくっていきます。 そして、本がどんどんタテに伸びていき、最後は大きな一面のページになっていきます。このめくる度に「ぱたぱた」と音がして、お話が進んでいくのがなんとも気持ちが良いのです。 こんな面白い発想をして作品として完成させたのは、タカハシ カオリさん。あまり名前が聞いたことがないと思います。それもそのはず、日本で彼女の絵本が今の段階で入手出来るのでは、『ニットやさんのムームー』(こぐま社)のみ。因みにその絵本は普通の形状の絵本です。 この『ぱたぱた絵本 くまさんどこかな?』は、独特なハンド・メイド絵本で世界中を魅了している インドのタラ・ブックスというところから、『KNOCK! KNOCK!』というタイトルで出版されたものです(オリジナルは今でもタラ・ブックスのオンラインショップで購入出来ます)。 ひょんなことからタカハシ カオリさんとお知り合いになり、既に日本では絶版となっている、この不思議で楽しく面白い絵本を、彼女が持っているだけの3冊をメルヘンハウスからメルヘンハウスにお届けできることになりました。 彼女のキャリアは、既にタラ・ブックスで数冊の絵本を発表している変わった経歴の作家さんです。おそらく、これからもワールドワイドに、そして日本でも活躍してくであろう作家さんです! さぁ、メルヘンハウスに3冊しかないこの絵本、争奪戦になること間違いなし。 「ぱたぱた」とダイナミックに上下左右にめくって楽しんでください!

  • 【原画展開催記念!】★宛名入りサイン本★『ミリーのすてきなぼうし』

    ¥1,650

    予約商品

    きたむら さとし/作 32P BL出版 【子どもたちは想像を自由に楽しむことができる!】 お気に入りのぼうしを買おうとお店に入ったミリーですが、お金がありません。代わりにお店の人がくれたのは想像のぼうしでした。 ミリーは次から次へといろんな想像のぼうしをかぶって街を歩きます。そして、ミリーの目にうつる人々の頭にも・・・子どもたちの想像力を刺激する、楽しい絵本。 (出版社からの紹介文の引用) 【丈太郎のひとりごと】 小学校の国語の教科書で、よく絵本が教材として掲載されていることがあります。僕が小学生の頃は『スイミー』(好学社)がそうでした。この『ミリーのすてきなぼうし』も小学2年生の国語の教科書に掲載されていたことがあります。 また、読書感想文全国コンクールの課題図書にも選出されているため、この絵本を読んだことがある子どもたちも多いと思います。 しかし、教科書では文章は全文掲載されなかったり、絵は挿絵程度になります。つまりは子どもの読解力や音読の練習の「教材」なのです。課題図書でこの絵本を読んだとしても、それは好きで読むのではなく「文章力」を試される「道具」でしかないのです。 このような状況では、本当にこの絵本の「想像力は無限で自由である」という素晴らしいメッセージを子どもたちはキャッチ出来ません。 絵本はその形や紙質や絵の構図など様々な要素が考えられて構成されています。ですから、子どもたちには是非とも「教科書で読んだ。」、「読書感想文を書くために図書館で借りてきて読んだ。」で済まして欲しくないのです。 この絵本に描かれている街並みや人の表情や格好なども見てください、明らかに日本ではありません。これはきたむらさとしさんがイギリスを拠点に活動していたからこそ描ける風景なのです。 登場する帽子屋さんの粋な計らいなど、日本ではなかなか考えることの出来ないことだと思います。そこには思いやりとユーモアがあり、いろんな人がそれぞれの帽子を被っている自由で素敵な想像力に溢れています。 是非とも、この「オリジナル」な絵本で『ミリーのすてきなぼうし』を子どもたちには楽しんで欲しいと思います。そして、もちろん大人も固定観念を一度置いて、この絵本の自由な想像力の豊かさにみを委ねてみて下さい。 きっと、明日の朝に家を出た時には、いつも見慣れた風景や人々が輝いて見えることでしょう! そんな素敵な日々の生活を送ってみませんか?

  • 【原画展開催記念!】★宛名入りサイン本★『ぼくがここに』

    ¥2,090

    予約商品

    まど・みちお/作 きたむらさとし/絵 32P 理論社 【偉大なる詩人、作詞家「まど・みちお」の代表作が絵本に!】 なにかが、そこに「いる」。なにかが、そこに「ある」。ただそれだけのことが、どんなにかけがえのないことなのか……。 まど・みちおの代表作であるこの詩に向き合うことは、まるで「大きな謎解きのようだった」と画家は語る。とてつもなく大きな、宇宙的なものに守られている……そんな安心感につつまれる絵本。 没後10年を記念して刊行が続く「まど・みちおの絵本」シリーズの一冊。 【丈太郎のひとりごと】 「まど・みちお」という名前を知らなくとも、彼の詩や歌の詞は絶対にどこかで聞いているはずです。例えば、「ぞうさん」「おさるがふねをかきました」「やぎさん ゆうびん」「一ねんせいになったら」などが有名な作品です。 詩というものは、表現したい想いを短い言葉に乗せて表現されるものであり「言葉を削ぎ落とす美学」とも言えるでしょう。そして、その少ない言葉から、その詩を手にして見た読者が自由に想像する楽しみがあります。 今作はそんな「まど・みちお」の詩に、絵本作家・画家のきたむらさとしさんが絵に起こして絵本となっています。「大きな謎解きのようだった」と、きたむらさんが語るように、この詩に対してどの言葉を拾い場面として絵に起こしていくのか?これはとても大変な作業であったと思われます。 イギリスでの生活の長かったきたむらさんの描く絵は、絵本に書かれた「きたむらさとし」という名前を見なければ、海外の作家と思われるお客様もメルヘンハウスでは多くいらっしゃいます。 今作においてもそのような雰囲気は健在でありながらも、排他的な都会の喧騒の濁った薄い色使いから、自然に向かって行くに連れて色彩が鮮やかにくっきりとなっていくページをめくる度にそのグラデーションがポジティブに変化していくことが、読者の心情をきっと揺さぶることでしょう。 しかし、それらは見事に詩の世界観を壊すことなく、詩に沿って描かれながらも、きたむらさんの感じ取った風景が既に自分のものとして見事に描かれています。 僕は、世界各地で起こっている紛争や内戦や戦争、自然環境破壊、デジタル社会など、僕たちが住む地球上の至るところで「本当にこのままの世の中で良いのだろうか?」と疑問に思いながらも、自分の無力さ、小ささを感じる時があります。自分の存在意義に疑問を持ってしまい「何の為に生きているのであろうか?」と考えてしまうことも。 しかし、この詩からは、そんな自分の不安定な気持ちを払拭させるような「生きている存在意義」が明言されています。そして、この地球ではどんなものでも守られていると安心感も与えてくれます。 この絵本は、きっと皆さんにとって「生きていること、生きていくことのお守り」のような存在になるような気がします。 子どもから大人まで、多くの人々の手元にこの絵本が行き渡ることを切に願います。

  • 【確かにコレは世界一「おもしろい」&「分かりやすい」&「オシャレ」かも!】『世界一おもしろい国旗の本』

    ¥1,980

    ロバート・G・フレッソン/作 小林 玲子/絵 112P 河出書房新社 【「勉強」じゃなくて「そうだったんだ!」と様々な角度から国旗を解説!】 星や太陽、十字架に武器…国旗には、どれも長い歴史が刻まれている。国旗のデザインを通して世界を楽しく学べる、新感覚の国旗絵本! (出版社の紹介文より引用) 【丈太郎のひとりごと】 国旗の本はとても沢山あります。なので「オススメはなんですか?」と聞かれたら困ってしまいますが、僕はこの本をオススメします!何故なら「おもしろい」から。本当におもしろいんです! 国旗に関する本は大概が、図鑑形式で地域ごとに分別されて、そのデザインに至るまでの簡単な解説がされているぐらいですが、この本は様々な角度から国旗のデザインが完成するまでの経緯が「描かれている」のです。 そう、普通はツルツルの紙に国旗が、綺麗にシッカリと「掲載されている」のがほとんどです。しかし、この本は少しザラついた紙に「絵として描かれている」のです! ジャンルの分け方も地域ごとではなく、国旗に描かれているものの特徴、例えば「ユニオンジャックがえがかれた国旗」、「たくさんの星」、「国旗のなかの動物」、「太陽と円」など、見た目の特徴で分類分けされています。 そして、それぞれの国旗を案内してくれるのは、青、黄、黒、緑、赤、白と色とりどり小さな仲間たち!どのページもポップでキュートで、このうえなくオシャレ!だけども、国旗の成り立ちの解説はしっかりとされている本格的な国旗の絵本です。 そして、最後には「あなたが考えた国旗を描いてみよう。」と白紙のページがあり、その隣も白紙のページですが、そこには「その国にはどんな歴史があって、どんな人たちが暮らしているのかな?」と書かれています。 そうなんです!自分で国旗を作っちゃうのです!「国旗を作る=国を作る」つまりは、この国旗の本に「あなたの国」も掲載されるのです! いやぁ、本当にコレは「世界一おもしろい」かも!少なからず僕が今まで出会ってきた国旗の本の中ではダントツで世界一ですね! 子ども、大人と全く関係なく「おもしろい」こと間違いなし!僕の100%保証付き! この本は国旗の「勉強」じゃなくて「学び」&「遊び」なんです! さぁさぁ、ひと通り目を通したら、あなたの国を作ってみてください! 「あなたの国はどんな国旗かな?」

  • 【揺れ動く子どもの心情に同感!】『ともだち』

    ¥1,760

    リンダ・サラ/作 ベンジー・デイヴィス/絵 しらい すみこ/訳 32P ひさかたチャイルド 【仲良し2人組に、新しい友達が加わったら、、、。】 僕とエトは大の仲良しで、いつも2人で段ボール箱を丘の上まで引っ張っていって、王様になったり、空を飛んだり、海賊にも、宇宙飛行士にもなって、いつも一緒に楽しく遊んでいます。 何をするにも2人は一緒で「ふたり いっしょ」が僕は大好きです。 ある寒い日のこと、知らない男の子が丘の上に段ボールを引っ張ってやってきました。名前はシューといって、いつも僕たちのことを見ていたようで、そして、こう言ったのです。 「なかまに いれてくれる?」 エトは「いいよ」と答えて、それから何日かするとエトとシューは、一緒に遊ぶようになり、僕が仲間外れのようになった気がしました。そして、その日の夜に家で自分の段ボール箱をぐちゃぐちゃに潰してしまいます。 エトとシューが一緒に遊ぼうと誘いに来ても僕は行きませんでした。そして、エトと僕のダンボール箱が二つ並んだ絵を描いて、エトと2人で一緒に遊んでいた楽しかった日々を思い起こすのです。 そして、ある日のことシューが家に来て、君に良いものを作ったから見にきてというのです。そこで、僕はカーテンの隙間から外を覗いてみると、、、。 全体的に中間色を中心に描かれているため、とても優しく、温かく、穏やかな時間が流れているような爽やかな気持ちになれる絵本です。 【丈太郎のひとりごと】 この絵本を読み終わって「わかるよ、よ〜くわかるよ、その気持ち!」と僕は心の中で呟きました。それは僕にも似たような経験が少年時代にあったからです。おそらく、その気持ちって誰もが一度は経験したことがあることではないでしょうか? 実は大人になってからでも、そんな気持ちを抱くことが何度もありました。その度に「自分はちっちゃい人間だなぁ。」と思ったものです。 独占したい気持ち、そして新しい出会いや事象に対する警戒心が強いと、どうしても抱いてしまう気持ちです。今までの関係性が壊れてしまうのではないかと、取った、取られたというように心配になっていくものです。 この絵本は、そのような複雑な心情をとても正直に描いています。そして、新しい関係性の素晴らしさも。 パキッとした原色で描かれている絵も良いですが、中間色の使い方が見事で、子どもたちの汚れのない純粋な心情が爽やかに伝わってきます。街中でも新しい車の色などは中間色の色が増えましたよね。時代的に世の中では中間色ブームなのかもしれません。 いずれにしろ、誰しもが経験したことがあるようなお話。どこか懐かしくて恥ずかしくて、できれば忘れたい思いだったりもしますが、今まさにこの絵本のストーリー真っ只中の子どもたちには読んでほしい絵本です。

  • 【丈太郎が今注目する画家が絵を描いた自由な絵本】『てんさいを そだてる 20の しつもん』

    ¥1,650

    マック・バーネット/作 クリスチャン・ロビンソン/絵 いしだみき/訳 38P マイクロマガジン社 【答えより大切なものは、そこに辿り着くまでの過程なのです!】 「この寝ているおじさんの頭をゴツンとしたのは誰?」 「この牛さんはどうやって風車の上にのぼった?」 「このなかに銀行強盗をした人がいます。誰だと思う?」 などなど、想像力を掻き立てる質問が目白押し。 正解はひとつではありません。 でたらめでもOK!  自由に考えて、君だけの正解を答えてみよう! 英国で大絶賛!  遊びながらお子さんの無限の可能性を引き出す、おしゃれでかわいい質問絵本。 (出版社より引用) 【丈太郎のひとりごと】 この絵本は、絵を描いているクリスチャン・ロビンソンという画家を調べていたら、たまたま出合った絵本です。僕が「あっ、いい絵だなぁ!」と思う絵本を見つけて、誰が描いたか調べると彼の絵だったという絵本がたくさんメルヘンハウスに集まってきました。 『きみはたいせつ』(BL出版) https://shop.meruhenhouse.com/items/85206107 『ちっちゃな サリーは みていたよ ひとりでも ゆうきを だせたなら』(岩崎書店) https://shop.meruhenhouse.com/items/84568458 『おばあちゃんと バスにのって』(すずき出版) https://shop.meruhenhouse.com/items/84533961 『いつか きっと』(あすなろ書房) https://shop.meruhenhouse.com/items/84136655 などが、彼が絵や文章を手がけた絵本です。コラージュ的要素が強く、切り絵が多用されていて色使いもとても鮮やかで、本当に素晴らしい画家(アーティスト)であると思います。 そして、どのお話もポジティブであり希望を見出す絵本ばかりなのです。僕は今、虜になっているアーティストは何人かいますが、彼もそのうちの1人です。 この絵本には「答え」、「正解」というものが存在しません。ただの問いかけだけがされています。クリスチャン・ロビンソンが描いた絵から、その問いかけに答えや正解を見出そうとする絵本です。 つまりは「結果」を重視している訳ではなく、答えや正解を見出そうとする過程を楽しむ絵本なのです。今、私たちは大きな岐路に立たされていると思います。それは「結果主義」、「効率化」、「時短(タイパ)」を最重要し、それらを人間の能力ではなく「AI」に託していることです。 「AI」は、過程などを踏むことなく正しい「結果」を、あっという間に提示します。それはとても便利なことですが、とても危険なことでもあると思います。何故なら「人間が考えることをしなくてよくなる」からです。 人間が思考を巡らせなくなったら、一体「感情」は何処へ行ってしまうのでしょう?これからの子どもたちへの教育も、「AI」をどのように効率良く活用するか?そのプロンプト(キーワード)を学ぶことになり、本質的な「学び」ではなく「テクニック」を習得するようになっていくかもしれません。 それが本当に「人間の進化」と言えるのでしょうか?このようなことを考えると僕はとても未来に不安を感じます。これから先、僕ら人間はアナログとデジタルの棲み分け、境界線をしっかり引かなければ「感情」を失っていくことになるでしょう。 例えば、ラブレターを書くにしても、自分の気持ちをどのように伝えれば良いのか?そんなことに悩むことなく、考えることと言えば、どれだけ優秀なラブレターを書けるか?「AI」にどんなプロンプト(キーワード)を入れれば良いのか?ということになります。 「本当にそれで良いの?」 僕はそんなことを最近よく考えます。そのためにも今作のような「無駄な時間」がメインの絵本が重要なのです。 子どもと一緒にこの絵本を開いて、自分を自由に解放してあらゆる想像を巡らしてみましょう!そこから出た「答え」は全部「正解」です!そして、唯一「AI」には出来ないことなのです。それこそが「個性」です。 さぁ、デタラメな旅へ出発しましょう!

  • 【お話はもちろんのこと、絵がとても素晴らしい!】『どんなところか あててごらん?』

    ¥1,980

    キアラ・カルミナーティ/作 ルチア・スクデーリ/絵 つちや かなこ/訳 関口英子/監修 25P 工学図書 【ずっと待っていた、大冒険の最初の一日。さて、どこへいくのかな?】 9月の気持ち良いある朝、テレーザにとって大冒険の最初の一日でワクワクしています。その大冒険はパパが連れて行ってくれます。テレーザは今日のために、とっておきの服に着替えて、冒険で使うものもリュックに入れて、さあ出発です! 通りでは皆んながニコニコ笑って挨拶をしてくれます。冒険の先はパパも行っていたところのようです。 「ねぇ、どんなところ なの!」 冒険の先への道のあらゆるところで、テレーザはパパに聞きます。しかし、ヒントはくれますが答えは教えてくれません。テレーザが道すがら行き先が、原っぱ、ジャングル、コンサート、新しい惑星など「わかった。」と答えますが、パパの返事はいつも一緒。 「はんぶん あたりで、はんぶん はずれ!」 さて、パパがテレーザを連れていくところとは? 落ち着いた色彩でデザイン性の高い絵は、紙の質感の影響もあり、とてもクラシカルな雰囲気を醸し出しており、とてもオシャレに描かれています。 【丈太郎のひとりごと】 ネタばらしになってしまいますが、海外の学校では、多くの国で9月に入学式を行うのが一般的であり、この絵本はテレーザという女の子が初めて学校に行く道すがらでのパパとのやり取りをイタリア人作家により描かれた絵本です。 そのようなこともあり、自然の木々や服装も秋っぽく、全体的に落ち着いた橙色が印象的です。 4月から学校に入学した子どもたちや、新社会人となり働き出した大人など、この時期になると新しい環境にも慣れて、少しずつ新鮮味が薄れ、理想と現実のギャップも感じるような、少し不安定になることもあると思います。 そんな時にこの絵本を読んで、最初のワクワクした気持ちを思い出して、また新しい日々が始まると良いなぁと思います。 また、このような類いのお話だと大概は「パパ」ではなく「ママ」が描かれていることが多く見られます。特に日本人作家が同じ内容の絵本を描こうとしたら、そのほとんどが「ママ」になるだろうと安易に予想がつきます。 つまり、まだまだ日本には男女平等の壁は高くあると言うことです。それに比べて海外の絵本だと「パパ」が登場する頻度が高く、小4の息子を持つ身としては、なんだか嬉しいのです。 「翻訳絵本が中々子どもたちに読まれない。」ということを、児童書業界内ではよく耳にします。 それは文化の異なるお話の中に入っていくことが出来ないからではないでしょうか?翻訳絵本の魅力は、そう言った「文化の違い」に気付く楽しみもあると思います。 とても素敵なお話と絵で描かれた絵本なだけに、この絵本を機に翻訳絵本の扉を開くのも良いと思います!

  • 【「ガサ地区」で起こっていること。その現実を「子ども」の絵を通して知ろう!】『みんなで見たこどものえ』

    ¥2,420

    ガザの子供たち 渋谷区立富谷小学校六年 菊池志帆/作 小池アミイゴ/絵 34P 羅針舎 【かべから にげてきた こどもたちのえが ある日、ぼくらの 町に やってきた。】 『みんなで見たこどものえ』は、ガザの子供たちが描いた作品を通じて始まった心の交流を描いた1冊です。ガザ地区での過酷な状況を逃れてエジプトに避難している子供たちの絵が、ある日渋谷区の子供たちのもとに届きます。 届けたのは絵を通じて子供たちの心のケアを続けているミツキさん。その作品を見た一人の母親(著者)が、イラストレーターのアミイゴさんや学校の先生たちと協力し、富谷小学校の子供たちに絵を見てもらう場を作ります。 子供たちが見たのは、テレビのニュースでは決して感じることができない生々しい感情と状況。「ガザの子どもたちは、『自由に』って言われて絵を描いたんだって。」渋谷区の子供たちはアミイゴさんと対話し、ひとりひとり感じたことを絵に表現することに挑戦します。 「感じたことを1本の線で表現してみよう」そうして生まれた構図に今度は「自分の好きな色だけで気持ちよく塗ってみよう。」アミイゴさんの言葉に、子供たちは自分なりの「自由」を目指し、絵を描きました。 ガザの子供たちが見た景色や感じたこと、そして日本の子供たちが絵を通じて感じ取った平和への願い。『みんなで見たこどものえ』は、異なる環境で生きる子供たちの心の架け橋となった絵の力を伝える、希望の物語です。 (公式サイトから引用) 【丈太郎のひとりごと】 小池アミイゴさんとは、最近とても距離が近くなってきています。初めて会ったというか知ったのは、アミイゴさんが「絵と生き方をを学んだ」というセツモードセミナー。僕もそのスクールに通っていた時期があり、アミイゴさんは大先輩。 仲良くなった年齢も性別もバラバラで個性が強い(クセが強い)友達同士で,野球チームを作ったり、遊園地に遊びに行ったり、飲み会をしたりetc...。僕にとっては「絵を学ぶ」という本来の目的から外れ、課外活動に励んでました。その中でも1番楽しかったのは、FUJI ROCKをもじって「セツロックセミナー」という、クラブを貸し切ってDJやバンドのライブをやるイベントでした。 セツモードセミナーに通う人たちは、オシャレさんでちょっとクールでシャイ。どちらかと言うと「内向的な人」が多く、イベントには顔を出すものの、みんな恥ずかしがってDJタイムなどで踊る人は、ほとんどいませんでした。そんな中、僕のDJタイムの出番がやってきて、思いっきり盛り上がる曲をかけるも反応は薄く、フロアは「ただの暗闇」でした。そんな中に「オイ!オイ!オイ!オイ!」と威勢よく現れて、みんなを煽るように踊る人が出現しました。その人こそがアミイゴさんでした。 アミイゴさんにつられて、恥ずかしがっていた人達のボルテージがあがり、DJタイム終盤のフロアは最高潮なカオス状態に! それから、とても長い月日が流れ、僕はメルヘンハウスに二代目として入社して2年が経過した2016年、『とうだい』(福音館書店)が発刊されました。それはとても美しい絵本で、文章は詩人の斉藤倫さん、絵はナント!アミイゴさんだったのです。 『とうだい』に感銘を受けた僕は、色々なところで宣伝をしまくりました。そして、ある日のことメルヘンハウスにアミイゴさんが突然やって来たのです!僕はすぐさま「アミイゴさん!」と声をかけました。すると「君が丈太郎君か。『とうだい』を推してくれてありがとう!」と言って、店内で息を大きく吸って「ここは本の匂いがする!」と言ってくれたことを鮮明に覚えています。 そこから現在に至るまで、徐々に親交が深くなり、今年の春にはアミイゴさんの初めての作絵『はるのひ』(徳間書店)の原画展を開催しました。期間中に、丸一日かけて、子どもたちとのセッション&トークショー&サイン会と、作家をコキ使い倒すようなことにも、とても協力的にやって頂きました。 アミイゴさんの活動は、Facebookにて日々精力的に全国を飛び回り、そして地元愛の強さが故の日々の子どもたちの登校見守り、被災地への支援など、その作家を超えた活動に尊敬の念を抱きました。 そんな中で、今作のことがFacebook上で熱く語られており「メルヘンハウスで扱わせて欲しい」と速攻メッセージを送り、仕入れの手立てなどの仲介をしてもらいました。 そして今、僕の目の前には『みんなで見たこどものえ』があります。「ガザ地区」とう単語はメディアでよく耳にしたり、見たりもしますが、この絵本はそんな情報よりもリアルに、そして「子ども」にフォーカスした素晴らしい作品でした。 「ガザ地区」の子どもたちが描いた「絵」を目にした、遠く離れた東京渋谷区にある小学6年生の子どもたちにアミイゴさんが問いかけ、出来上がった絵はどれも美しいものでした。 この絵本に記された記録は、やがて絵を描いた子どもたちの記憶にずっと強く残っていくことでしょう! この絵本を開いて今起こっている悲惨な現実を知り、自分のできることは何か?と考え、そして実際に行動を起こして欲しいと切に願います。

  • 【角野 栄子のイメージとは異なる不思議な絵本】『イエコさん』

    ¥1,540

    角野 栄子/作 ユリア ヴォリ/絵 32P ブロンズ新社 【なんでも食べてしまう恐ろしい家、それが「イエコさん」】 森のそばにある一軒の古い家「イエコさん」は、以前はトコロさんというおばあさんが住んでいましたが、「イエコさん」を残して町へ引っ越してしまいました。 しかし、「イエコさん」は「ひとりぼっちでも たのしくくらすわ」と、隠していた手足を伸ばして、毎日エクササイズをしています。 ある日のこと、ネズミが来て「ここに いてもいいですか?」と頼みますが、「イエコさん」は断ります。そこでネズミは寝る前に子守唄を聞くのも良いものだと、歌い出しました。しかし、「イエコさん」は断ります。 それを聞いてネズミは「ふん ひとりぼっちで さみしいくせに」」と言ったところ、なんと!「イエコさん」は、ネズミを「ぱくり ぺろり.」と食べてしまいます。 その後も、「イエコさん」を訪ねて来たネコ、コブタを丸飲みしたオオカミ、コブタのお母さん、男の子を「ぱくり ぺろり。」と食べてしまいます。 夜になり「イエコさん」に異変が起こります。どんどん ぱんぱんに膨らんでいったのです。空が少し明るくなってきても「イエコさん」は膨らんでいくばかり。 そして、突然どこからかオナラの音が「ブブブブブ〜。」そして「イエコさん」は、、、。 クラシカルスタイルで描かれた絵が「イエコさん」の恐ろしさを独特の雰囲気を醸し出しています。 【丈太郎のひとりごと】 絵の雰囲気から何十年も前に描かれた絵本だと思いきや、2007年に発刊されたこの絵本。それもそのはず、お話もクラシカルな昔話のようで「はて?どこかで読んだようなストーリーだな。」なんて思うような内容です。 作者はもう説明不要なぐらい有名な『魔女の宅急便』(福音館書店)を書いた角野栄子さん。最近では90歳に見えない出立ちで、赤がトレードマークな素敵な女性として、そのライフスタイルも注目されています。そんな角野栄子さんが書いたお話なので、面白くないわけありません! そんな面白いお話の絵を描いているのは、ユリア・ヴォリさん。日本では作絵の「ぶた」シリーズ(文溪堂)が5冊発刊されています。 何故、国境を超えてこの作品が創作されたかは不明ですが、何とも言えないクラシカルさを感じる不思議な絵本なのです。角野栄子さんのいわゆる「ブラックユーモア」を、ユリア・ヴォリさんの絵で上手く表現しているため、「絵本」としての安定感がとても感じます。 角野栄子さんの作品の中でもあまり知られていない今作。是非とも手に取って読んでみてください。今までの角野栄子さんのイメージがちょっとだけ覆るかもしれません。

  • 【今までの作品の中でも最高傑作!と言っても間違いない!】『ちょうちょちょうちょ』

    ¥1,760

    きくちちき/作 24P 偕成社 【ちょうちょに素朴な問いかけが優しく温かい】 「ちょうちょ ちょうちょ どこから きたの?」 「ちょうちょ ちょうちょ なにしているの?」 こんな素朴な問いかけをちょうちょにしながら、自らその答えを想像していきます。 各ページの基本となる色が鮮やかで、ちょうちょがその様々な色彩の中で綺麗な色で力みのない自然体で描かれた絵からは、ちょうちょのイキイキとした生命の喜びに溢れた姿に、思わずうっとりしてしまいます。 【丈太郎のひとりごと】 僕の中での「きくち ちき」という作家のイメージは、どちらかというと「大人向けの絵本を描く作家」でしたが、2017年に発刊された『パパおふろ』、『パパのぼり』(ともに文溪堂)辺りから、「どんどん子どもに近づいているなぁ。」と、近年の作品を観てイメージは変わってきました。 きくち ちきさんの作品は、気負うことなく自然体で筆がスラスラと自然に動いているような躍動感、そしてダイナミックさを感じます。 今作はちょうちょに語りかけるようなリズムの良いシンプルな文章が繰り返されているため、本のサイズからは想像しづらいですが、1歳半〜2歳ぐらいの子どもから楽しめるようになっています。 そして、これは僕の個人的な思いですが、今までの中で最高傑作です!文章は極力少なくし、絵の力をとても感じます。終盤の見開きのページなんかは、その色彩豊かな伸び伸びとしたどこまでも続く風景にとても自由さを感じ、なんだか嬉しくなってしまうのです。 大袈裟に言えば「生きててよかった!」って思うぐらいです。 そんな今作ですが、小さな子どもから大人まで、全身でこの絵本を楽しんで欲しいと思います。

  • 【カンディンスキーやモンドリアンより早く、抽象絵画を描いた画家がいた!】『ヒルマ・アフ・クリント』

    ¥1,870

    ハリエット・ヴァン・レーク/作 野坂 悦子/訳 25P 朔北社 【目に見えないものは描けるのだろうか?】 ヒルマの原点となる場所は、たぶんアデルソ島で夏を過ごし外で遊んだ島です。ながされる雲、砂浜にうちよせる波、ちいさな虫、鳥、魚。葉っぱや花たちなど、自然界の美しさに惹かれていきます。 ヒルマは未来は考えました。そして何よりやりたかったのは、 「自然をとらえて 描くこと。」 ここからヒルマの挑戦が始まります。それは目には見えないものを、どのように絵として表現できるかということです。果たしてヒルマは自分が描きたい絵を描くことができるのでしょうか? 落ち着いた色彩にて、ふんわり柔らかく優しい絵のタッチで、ヒルマの歩んだ道を美しく描いています。 【丈太郎のひとりごと】 抽象画というものは、そこに存在するものを描くのではなく、自分の感情や思考、つまり自分の頭の中に広がっている宇宙を表現するものです。よって、その作品を鑑賞する側から言えば、自由にその作品を自分の解釈で楽しむことができます。しかし、逆の捉え方をすると「意味が分からない」などと思うこともあるでしょう。 抽象的な表現には必ず作家の葛藤があり、あらゆる事象に対して敏感に察知する能力も試されます。「そこに存在するもの」=「目に見えるもの」ではないということが、抽象的な表現には必ず付きまといます。 そのような挑戦にいち早く挑戦したヒルマの名前が、芸術に詳しい人たちにも知られていないのは、彼女が亡くなる際(1944年没)に、死後20年は公開しないように言い残したため、なかなか世の中には知られる存在ではなかったのです。 そんなヒルマ・アフ・クリントというアーティストが歩んだ美しい人生を、感じてみてください。

  • 【表からも裏からも読める!】『やまからにげてきた・ゴミをぽいぽい』

    ¥1,430

    田島 征三/作 36P 童心社 【いち早く自然環境破壊に対して問題定義をした必読な絵本!】  まずは表面『やまからにげてきた』から開くと、山に住む動物や虫、鳥たちが「たすけて」と叫びながら逃げてきます。ページをめくるごとに、その悲痛さが増し、取り残されて命を奪われる生き物たちも出てきます。 彼らの住処である山は、ゴミ処分場の建設によって破壊され、綺麗な森の木の緑などはなくなり、黒く濁った色合いだけの巨大なゴミ処分場となっていきます。 その反対の裏面『ゴミをぽいぽい』から開くと、人間が「あれもほしい これもほしい」、「やすいからどんどん買う」などと計画性もなく次々に物を手にしていきますが、「あまったから ぽい」、「あきたから ぽい」、「こわれたから ぽい」と、何を考えることなくゴミを捨てていきます。 そして、そのゴミはやがて黒く濁った色合いだけの巨大なゴミ処分場へと運ばれるのです。ちょうど真ん中のページで二つの物語が繋がるのです。 『やまからにげてきた』では緊迫感を悲壮感が、「たすけて」「タスケテ」と絵の中のひとつとして荒々しく混沌とした状況が描かれています。一方、『ゴミをぽいぽい』で描かれている人間の顔は、どの表情も何事もなかったような澄まし顔で、当たり前のようにゴミを捨てていく様子がシンプルに描かれています。 そのため、同じ「生き物」でも、山の生き物たちの生命感と人間の冷血感が、ハッキリと異なる感情であることを読み取れる、自然環境破壊の問題を分かりやすく読者は感じることが出来るようになっています。 【丈太郎のひとりごと】 この絵本は、征三さんが実際に住んでいた、東京都西多摩郡日の出町にゴミ処分場が建設されたことを題材に人間の勝手さや愚かさをストレートに分かりやすく表現しています。 実際に征三さんは、ゴミ処分場建設の反対運動に力を入れて、その間は絵本を描くことなく、全国各地に車で向かい、ゴミ処分場建設の反対を訴える活動を熱心にしていました。 そして、そんな過酷の状況の中、征三さんは身体を壊してしまい、結局、ゴミ処分場は予定通り建設されてしまったのです。 ここ数年「SDGs」という言葉をよく耳にします。17の目標を掲げ、地球を持続可能なものにして、「誰一人取り残さない」社会をつくるために、2030年までに達成すべきゴールのことを指す言葉のようです。 一時期は、政治家などが皆んなスーツに「SDGs」のバッジをつけていましたが、果たしてどれだけの人が、その本質を認識し危機感を持って行動してのでしょう? 「SDGs」なんて言われる30年も前から征三さんは訴えてきたのです。僕は子どもたちに環境問題を教えるのであれば、この絵本が一番の教科書になると思います。 何故、今さら1993年に発刊された絵本を、僕が皆さんに紹介するのか?その答えはひとつだけです。この絵本に描かれていることが過去のことではなく、今でも平気に行われているからです。 表面上の「SDGs」という言葉を多用して、本質を理解していない会社や団体が、自分たちのクリーンなイメージをブランディングしているだけなのです。そんなことでは世の中は変わりません。 私たち人間はこれからの社会での生活において、もっと本質を知るべきであり、子どもたちの将来を真剣に考えるべきだと思います。 征三さんのストレートに表現されたこの絵本を多くの人に手渡していきたいと、僕は強く思います。

  • 『本がきらい 本がすき』

    ¥2,090

    マリアホ・イルストゥラホ /作 小川紗良/訳 40P アノニマスタジオ 【本の向こう側に行ってみたら、そこにはとても楽しい冒険が!】 明日から待ちに待った夏休みが始まります。女の子はテストや嫌なこともしなくて良いし、好き勝手に出来ることにワクワクしています。 「もう 本をよまなくたって いいんだ」 しかし、先生から楽しい夏休みに本を読むのを忘れないようにと言われてしまいます。 女の子のテンションは急降下しますが、仕方ないので図書館に行くことにしました。しかし、たくさんの本があり過ぎて、どれを選べば良いかわかりません。 そんな時にお母さんから1冊の本を勧められて借りることにしましたが、あまり読む気になりませんが、仕方なく読んでみることにしました。 本の始まり方は悪くないようです。そして、しばらく読む続けていくと、、、。 「うわあ!なに これ⁈」 目の前には鮮やかな草木が生い茂っている森のようです。しかも女の子の着ている服も変わり、キツネと出会い言われるがままにキツネに連れて行かれてしまい、そこに待っていたのは壮大な冒険物語です。 海賊たちと戦ったり、へんてこガエルと踊ったり、魔女たちとお茶会をしたりしていると「ごはんだよー!」って声がかかり現実の世界へ。 それから女の子は急いで食べて、おふろに入って、歯を磨き、本の続きを読むのです。 お話の場面により、セピア調の色で統一されたページもあれば、コマ割りになっていたり、カラフルでダイナミックに描かれていたりするため、とっても軽い気持ちでページを進めるようになっています。 【丈太郎のひとりごと】 僕は生まれながらにして「子どもの本専門店」の息子なので、本に囲まれて生活するのが普通のことでした。そのため、本に対して好きとか嫌いという感情がなく「当たり前に有るもの」でした。 しかし、小学3〜4年生から野球にのめり込むようになり、どんどんと読書から離れていきました。本が嫌いになった訳ではなく「興味がなくなっていった」という感じです。それは暫くの間続きましたが、高校生になってから、また本を手にするようになり今でも本を普通に読んでいます。 生まれた環境と仕事柄から「大の本好き」と思われることが多いのですが、やはり今でも本は「当たり前に有るもの」です。 最近は絵童話や幼年童話がとても面白く、たくさんの心を揺さぶる本にも出合えること、そして、このように皆さんに紹介することが楽しくて仕方ありません。 この本は決して「本を読みなさい」というものではありません。「もしかしたら本って面白いかもよ?」と女の子を様子見て感じることが出来て、本の世界へ導いてくれるのです。 本に限らず最初から大きく扉を開いていて、すぐに自由に楽しむことなどはこの世にはないと思います。僕はずっとエレキベースをいう楽器を手にしてミュージシャンをやっていた時期がありましたが、最初は弦を押さえることもできませんでした。しかし、練習をすれば少しずつでも弾けるようになっていき、自分が好きなアーティストの曲に合わせてベースを弾いたり、どんどん楽しくなっていきました。 そして、それだけでは物足りず、友達とバンドを組んでオリジナル曲を演奏したり、ライブをやったり、時には挫折しかけたりしながら、自分のオリジナルのスタイルが確立されていきました。 本も同じです。面白い本ほど中々重い扉を開けてくれません。最初は意味もわからず暫くは「?」状態で読み続けるのですが、徐々にその扉が開いたり、または突然開いたりもします。 この快感を知ってしまったなら、あとは色々な本を読んでいくだけです。 いつの間にか「読書」の習慣が身についているのです。食わず嫌いではなく「読まず嫌い」な子どもたちにオススメすると良いかも知れません。しかし、そこで気をつけなければならないのは「この本で本好きにさせてやろう!」なんていう大人の勝手な思惑を押し付けてはいけません。 世の中で面白いこと、楽しいことは沢山あります。その中に「読書」というものもあるのです。「こんな楽しい世界もあるんだよ!」と、子どもの視野を広げてあげるように一緒に読んでみてはいかがでしょう? もちろん、子どもに限ったことではありません。大人にも同じことが言えます。 人生の喜びの一つとして「読書」というのが広がっていけば良いなぁと思います。

  • 【絵本作家の高畠純さん大絶賛!】『オマヌケかぞくのたのしいいちにち』

    ¥1,540

    SOLD OUT

    ハリー・アラード /作 ジェームズ・マーシャル/絵 32P 小学館 【オマヌケ?そんなゆるい感じじゃありません!クレイジー家族の愉快な1日】 ある朝、パパ・オマヌケさんが目を覚ましました。なんだかウキウキする気分の様子です。 「おい、みんな。きょうは、とっても たのしい オマヌケなことが おこりそうな きが するぞ」 子どもたちはとても嬉しそうです。 家族みんなはシャワーを浴びながら、いつものように朝ごはんを食べましたが、たまごが流れていってしまいました。朝ごはんの後は子どもたちは家のお手伝い。弟のバスター・オマヌケは芝刈り機で絨毯を刈り、姉のべチューニア・オマヌケは部屋の諸物にスプリンクラーで水やりをしました。 柱時計が11回なれば、もう12時です。お昼の時間です。食事中バスターは足の指をしゃぶってますが、パパは行儀が良くなってきたと誉めます。ママ・オマヌケさんは何十匹の鶏を身体に巻きつけて新しい服を作りました。パパはとっても似合っていると誉めました。 その日の夜、オマヌケ家族のみんながテレビを見ていると「パチンッ」と突然部屋の中が真っ暗になりました。 「われわれは とうとう、しんでしまったんじゃないか?」 と、パパ・オマヌケさんが言いました。さて、オマヌケ家族は本当に死んでしまったのでしょうか? 古き良きアメリカンコミック調でポップに描かれた絵は、この破茶滅茶な家族の1日を楽しく彩っています。 【丈太郎のひとりごと】 絵本作家の高畠純さんは、たまにメルヘンハウスに遊びに来たりしてくれます。そんな時、この絵本を見つけて「こういうしょうもないない絵本って良いよなぁ!」と言って購入しました。 前にも同じようなことがありました。それは『だれがいちばん? がんばれ、ヘルマン!』(https://shop.meruhenhouse.com/items/84646467) でした。表紙を見て「こういうの良いなぁ」といわゆるレコードでいうところの「ジャケ買い」ってやつですね。 絵本に意味を求める人が多いけれども「意味なんてどうでも良いんだ!」って、純さんの絵本のセレクトの仕方、惹きつけられる様子を見て思いました。 そもそも絵本はアートでありながらもエンターテイメントなもの。楽しいだけで何が悪いってこと。もちろん、そこには作者の言わんとしている深い意味があるかも知れませんが、そこはどう受け取っても良いのです。 この絵本は1981年に発刊され、日本では2023年に翻訳されて発刊されました。この空白の40数年は何だったのか?そして、絵本に意味を求める人が多い中でこの絵本が今のタイミングで日本で発刊されたのは、まだまだ日本の児童書の未来は明るいぞ!って思いました。 本当に純さんの言う通り「しょうもないない絵本」です。それは極上の褒め言葉だと思います。

  • 【みんな大好き!】「長新太の絵本の復刊&新作セット」

    ¥3,630

    ★『にゅーっ でたよでたよ』長新太/作 荒井良二/絵 24P 絵本塾出版 ★『ちへいせんのみえるところ』長 新太/作 32P 絵本塾出版 【長新太の復刊&新刊セット!】 『にゅーっ でたよでたよ』は、長新太の『ちへいせんのみえるところ』を読んだ荒井良二が「この絵本に出会えていなかったら、ぼくは絵本を作っていないと思う。」というぐらいの大切な絵本です。長新太が生前に残したラフに絵を描くというのは光栄なことだと思いますが、プレッシャーも大きかったはずです。 しかし、しっかりと荒井良二風にアレンジされていて、随所に長新太に対する敬愛を感じることが出来ます。 『ちへいせんのみえるところ』は、ここまで絵も文章も削ぎ落として繰り返しだけで絵本として成立している傑作の待望の新刊です。こんな絵本がもっと多くの子どもたちに手渡っていけば、きっと良い世の中になっていくんじゃないかな?って思ったりもします。 2作品の詳細は各商品ページにてご確認下さい。

  • 【夢のコラボレーション絵本が誕生!】『にゅーっ でたよでたよ』

    ¥1,650

    長新太/作 荒井良二/絵 24P 絵本塾出版 【奇想天外なことが繰り返される無限ループの中毒性アリ!】 大きなかばが画面一面に書かれています。そこには一言だけ「かばから」とあるだけ。そしてページをめくってみると、そこには「かばん」を鼻にぶら下げたかばがいます。 「かばんが にゅーっ ぶら ぶら ぶら」 綺麗なはなが画面一面に書かれています。そこには一言だけ「はなから」とあるだけ。そしてページをめくってみると、そこにははな(花)から(鼻)が飛び出ています。 「はなが にゅーっ くんくん くんくん いいにおい」 くもからくもが、はしからはしが、あめからあめがetc...。こうして次々に登場していきます。 長新太が生前に残した未発表のラフに、荒井良二が絵を描いた夢のコラボレーション絵本。 【丈太郎のひとりごと】 つい先日に復刊された長新太の『ちへいせんのみえるところ』(絵本塾出版) https://shop.meruhenhouse.com/items/104318385 の帯には、荒井良二がこう書いています。 「この絵本に出会えていなかったら、ぼくは絵本を作っていないと思う。」 そこまで尊敬していた荒井良二にとっては今作は夢のような制作だったと思います。併せて大きなプレッシャーも抱えていたことでしょう。 しかし、そこは長新太への弊愛を強く感じます。それは絵は確かに荒井良二そのものですが、しっかりと長新太のテキストを捉え自分のものにしています。長新太が今作においてどれぐらいのラフを残したのかは興味深いところですが、色の配色などはやはり長新太なのです。 長新太の絵本については多くを語ることは野暮なことだと思うので、これ以上の説明はいらないかと思いますが、長新太のスタンスはそのままに、荒井良二の絵によって蘇った長新太」を感じることが出来ます! 長新太ファンはもちろんのこと、荒井良二ファンも、そして全く初見の赤ちゃんからシニア層まで楽しめることは保証します。 「そうそう、これで良いんだよ!絵本ってこれで良いんだよ!」 僕は何度も読み返して思ったのでした。

  • 【世界中の「めがねっこ」&「めがねマニア」に捧ぐ!】『さあ、めがねをかけよう!』

    ¥1,980

    ヘレナ・ハラシュトヴァ/作 アナ・コーベン/絵 越智典子/訳 32P 偕成社 【めがねって便利でポップでカッコよかったりカワイかったりする!】 ジョーはある日に気付きました。近くのものはよく見えるけど、遠くの景色などがよく見えないのです。一方、キティは遠く景色はよく見えるけど、近くのものはよく見えないのです。 しかし、そんな2人が「めがね」をかけると2人とも遠くも近くもくっきり見えるようになるのです! 目のしくみ、めがねのしくみ、めがねはいつ発明されたのか?そして、めがねは目が悪い人だけではなく、オシャレなアイテムとしてかけている人もいます。 めがねをかけたり、目の病気があったりした有名人も沢山います。 そう「めがねをかけるって、いかしてる!」のです。 ポップな色使いで描かれたイラストの数々は、めがねや目の説明の文章の情報量が多くても、楽しく読めるように工夫されて配置されています。 【丈太郎のひとりごと】 僕が中学生の時、野球部でピッチャーをしていましたが、少しずつキャッチャーミットがぼやけて見づらくなりました。眼科に行ったら視力が落ちていて「乱視」でした。 この絵本に登場するジョーは「近視」で、キティは「遠視」ですね。「斜視」や「老視」についても説明がしっかりとされています。 めがねについてここまでポップにわかりやすく、そしてユニークに書かれている本は、今までに僕の知る限りありません。 僕の「めがね」は既に顔の一部となっています。そして、大のめがね好き!今あるだけでサングラスなども含めて20個ほど持っています。 僕がめがねをかけ始めた頃は、今みたいに安くてカッコいいものがあまりなく「めがねコンプレックス」も感じていました。しかし、今では選択肢が増えて服装や行く場所によって「今日はこのめがねにしよう!」と身だしなみの一つにもなっています。 子どもたちも僕と同じように「めがねコンプレックス」を抱えている子もいると思いますが、是非ともそんな子どもたちに読んでほしい絵本です。 めがねをかけた有名人も沢山出てきて面白い!そして、しっかりと専門家が監修をしているので、事実がしっかりと書かれています。 「めがね好き」は勿論のこと、これから「めがね」をかけることになる子どもたちや、僕みたいに遂に「老眼」が始まった大人なども楽しく「めがね」のことを学べる絵本です!

  • 【様々な「かたち」になる、限定スリーブ仕様!】『かたちえほん おはなさん』

    ¥1,760

    わたなべ ちなつ/作 22P 小学館

 【本は四角でなければいけないの?】

 丘に咲く一輪の花。このおはなさんが想像する楽しい世界ってなに?空を飛ぶ?友達をつくる?たとえ失敗したって、落ち着いて深呼吸すれば大丈夫。

 どのページを開いても、常に前後のページと絵がつながる。これまでにないユニークな姿・かたち・構造をもった絵本。本を開いた形もお話の内容とリンクします。 

(以上、小学館ホームページから引用)

 【丈太郎のひとりごと】 

僕がメルヘンハウスに入社したのは2014年、今から11年前のことです。ある日、1通のメールがきました。差出人は美大の 大学院に通う学生からでした。内容は「今度、絵本を出版することになったので展示をさせて欲しい。」とのこと。 

旧店舗のギャラリーは、メルヘンハウス企画がほとんどで、その合間にレンタルもしていました。「ではメルヘンハウスに来て頂いて、どのような内容の展示なのか話を聞かせてください。」と返信し、後日その学生が沢山の資料を抱えながらやって来ました。 その学生が後に絵本作家デビューする「わたなべ ちなつ」さんでした。

彼女は「かがみの絵本」シリーズ(福音館書店)のまだ製本されていない、『ふしぎな にじ』のダミーを持ってきて熱意を持って、やりたいことを語ってくれました。話を聞いて「これは面白そうだな!」と直感で思いワクワクしました。

 しかし、その展示内容の大掛かりさから「これは相当な費用がかかるはずだ。」と思い、通常レンタルの場合はレンタル料を頂いていたのですが、彼女が学生であり、そして熱意に応えないわけにはいかないと思い、レンタル料は頂かないことにしました。

 そして、搬入日は彼女の家族総出の大変なものでした。メインは等身大の『ふしぎな にじ』のオブジェクト。実際に子どもから大人まで、数ページめくることが出来て、しかもその中の「かがみ」に自身が写ることが出来るものでした。それ以外は細かなスケッチやらダミーなどでした。

 そして、『ふしぎな にじ』と『きょうの おやつは』が出版されて、約20日後に展示はスタートしました。無名の絵本作家デビューしたばかりの展示に人が来るか心配でしたが、彼女を知らなくとも、子どもも大人も等身大の『ふしぎな にじ』に入って自分が「かがみ」に写っていることに大興奮!大盛況のうちに終わりました。

 しかし、この2冊は当時の絵本相場と比較して「これで1500円(税抜)は高いなぁ。」と、「商品」としてはいかがなものか?と思っていました。

 しばらくは視覚体験の絵本ということもあり「科学のコーナー」に置いたり「しかけ絵本」のコーナーに置いたりしてましたが、正直あまり売れ行きは良くありませんでした。 

しばらくして、僕のプライベートでは翌年の6月に息子が生まれ、色々な絵本を読んだり、おもちゃで遊んだりしていました。息子が機嫌が悪くて泣いた時はいつも家の「かがみ」に息子を写すように見せると泣き止んで「かがみの中の自分」に必死に触ろうとしました。 そこで「もしかしたら!」と思いつき、『ふしぎな にじ』を見せました。

そしたら、家にある「かがみ」同様、自分が写っていることを不思議に思ったのか、ヨダレだらけの手で『ふしぎな にじ』を触ることをとても好みました。

 息子からヒントを得た僕は、次の日から『ふしぎな にじ』と『きょうの おやつは』(共に福音館書店)を「赤ちゃんコーナー」に移動させて、自分の実体験を元にお客様に説明したら、これがお当たり!瞬く間に『ふしぎな にじ』と『きょうの おやつは』が爆発的に売れ出しました。 

購入されたお客様は、我が子の反応が良くて、しかもデザイン性も高い!そして、今までに見たことがない絵本として「出産祝い」の定番にするお客様も沢山いらっしゃいました。

 その後の「かがみの絵本」シリーズが大ブレイクしたのは、知っている方も多いと思います。

 そして、今回の『かたちえほん おはなさん』は、以前の「しかけ絵本」とは全く異なるもので、これまたビックリしたのですが、形も変形のため「本棚に置きにくいなぁ」と扱い方に頭を悩ませました。

 しかし、文章がとてもシンプルで想像力が掻き立てられる「余白」が十分にあり、自分の心がどんどん自由にポジティブに解放されていくようでした。それは考え抜かれた「しかけ」のクオリティの高さが読み手に「時間をつくる」アシストをしているからだと思います。

 彼女の作品は「しかけ」ばかりが注目されがちですが、画力も相当なもの。「しかけ」などなくとも、普通の絵本としても十分に見応えのある絵を描いています。 子どもは勿論のこと、大人の心にも響くただの「しかけ絵本」ではありません。それはこの絵本を開けばきっとわかるはず! ギフトにもオススメです!

  • 【毎回、新作が傑作!】『じゃないものさがし』

    ¥1,540

    中垣ゆたか/作 32P ポプラ社 【とてもシンプルだけども遊び心満載の間違い探し!】 「ぼうし「じゃないもの」は、どれだ?」 「めがね「じゃないもの」は、どれだ?」 「タイヤ「じゃないもの」は、どれだ?」 こんな感じで、約20〜30のイラストから「じゃないもの」を探していきます。「じゃないもの」が2つの時もあるし、3つの時、4つの時と、そのシチュエーションによって「じゃないもの」の数も変わっていきます。 たまにページ全体に描かれた絵の中から「じゃないもの」を見つけ出すのは至難の業です。 緻密にコミカルに、そしてポップにカラフルで描かれた絵での「じゃないもの」は何度読んでも楽しめます! 【丈太郎のひとりごと】 絵本作家デビューから10年ちょっとで、ナント!50作品以上も絵本を描いている中垣ゆたかさん。個人的にも親しく、毎回新作が出る度に送ってきてくれます。 この絵本も家のポストを開けてレターパックが入っていたら「ああ、中垣さんからだな!」とニンマリして、早速読んでみて直ぐに電話します。 「今回も最高じゃん!」と言うと「そうなんですよ!毎回最高傑作なんですよ!」と長電話が始まるのです。その電話の中での制作秘話や、どうやって子どもたちに届けようか?など、色々真剣な話をしながら「あっ、そう言えばあの映画観た?」とか脱線していくのが毎回のお決まりごと。 「仲が良いから!」とエコひいきすることなく、傑作です!毎回緻密にページ全体を描き込むスタイルから、個々のキャラクターが際立つように、今まで「ゴチャゴチャしていて見にくい!」と思っていた人へもオススメです!抜き加減と今までと同様描き込むバランスが絶妙です。 このような探し絵(間違い探し)は一回読んで見つけたら終わり!ってことが多いですが、今作は見つけた後でも細部の描き込みなど見どころ満載! 親子で一緒に「じゃないもの」探しをしたら、きっと楽しい!というか大人は子どもに勝つことが出来るか? もちろん、子どもだけでも楽しめます!長時間のドライブ、病院の待ち時間などには持ってこい!の絵本です。

  • 【読んだら何故かスキップをしたくなる⁉︎そして、心が軽やかに。】『テーブルのしたになにがいる?』

    ¥1,980

    アラン・アールバーグ/作 ブルース・イングマン/絵 とたにようこ/訳 40P 徳間書店 【テーブルの下に続々と生き物たちが現れたらどうする?】 あるところにエルシーという名前の女の子がいました。エルシーは猫と犬とパパとママとバンジョーという名前のお兄ちゃんと住んでいて、エルシーはみんなのことが大好きです。 ある朝、パパとバンジョーが外で車を洗っていると、エルシーが家から出てきて2人に大きな声で「テーブルの上でゆで卵が走っていて、テーブルの下にはものすごくでっかい灰色の、なにかがいる!」 みんなで家の中に戻ると、ゆで卵は逃げた後、そしてテーブルの下には象がいました。 と言うわけで、象も一緒にみんなでみんなで車を洗いました。 ママとバンジョーが買い物から帰ってくると、エルシーが家から出てきて2人に大きな声で「テーブルの下に、おっきくて茶色くてぴょんぴょんしたお腹にポケットにがある、なにかがいる!」 みんなで家の中に戻ると、テーブルの下にはカンガルーとカンガルーの赤ちゃんがいました。 と言うわけで、みんなで車に荷物を運びました。 今度エルシーが冷蔵庫の中で見つけたのはペンギンが2匹いました。 そして、みんなでお茶をしながらママがみんなにある提案をしました。それはみんなで海でキャンプをすることでした。と言うわけで、明日の朝早くから海へキャンプに行くことにしました。 海でパパとバンジョーがバーベキューをしていると、エルシーが駆けてきて「テーブルの下に、、、、、。」 ピンクや黄色が背景色として、そこに人や物や生き物たちが軽やかに躍動感溢れる光景を色鮮やかに描かれているため、とても明るい気持ちで次にテーブルの下に現れるのはなんだろう?とページをめくるのがワクワクする絵本です。 【丈太郎のひとりごと】 様々な生き物がテーブルの下に現れるなんとも奇想天外のユーモアたっぷりのお話ですすが、現れて終わるのではなく「と いうわけで、」と次々に場面が展開する楽しさが目一杯に描かれています。 絵も完璧に描写しておらず、良い意味でラフに描かれているため、その効果で軽やかさを感じます。しかし、構図はしっかりとしているので、とても見やすく親しみも感じます。 あり得ないことがテーブルの下で次々と起こる、繰り返されるリズムの気持ち良さが心をワクワクさせ、軽やかなウキウキな気分になってしまい、なんだかスキップをしたくなような絵本です! 実際に僕はお客さんのいないメルヘンハウスで軽くスキップをしてみましたが、子どもの時のようにリズム感良く軽やかにスキップ出来ず、ちょっと落ち込みました、、、。それは誰にも見られたくない光景でした。 さぁ、皆さんもこの絵本を読んで軽やかなスキップに挑戦してみてください!きっと子どもたちには勝てなと思いますが、、、。

  • 『ほんやくすると』

    ¥1,760

    斉藤倫・うきまる/作 くのまり/絵 32P ブロンズ新社 【「ほんやく」しなくても、分かりあえることがあったりするのです。】 生まれたれの赤ちゃんに犬が自分のしっぽを振る意味を教えます。 ほんやくすると、「とっても うれしい!」ってこと。 泣いている赤ちゃん、お腹がすいた?眠たい?おしっこ?ほんやくすると「おかあさーん!」。 ボロボロになったぬいぐるみ、ほんやくすると「おきにいり!」。 カチカチと響く時計の音、ほんやくすると「いま おんなじ ときを すごしている」。 誕生日の時のろうそくの火、プレゼントの包みが大げさなのは、しとしとと雨の音、それぞれの翻訳があります。 丁寧に選ばれた言葉だけが文として書かれていて、その言葉と一緒に呼吸するように、シンプルに、時には大胆に描かれた細部に至るまで丁寧に描かれた絵から、生命の美しさ、生きる喜びを感じます。 【丈太郎のひとりごと】 メルヘンハウスでも人気の『のせのせ せーの!』(https://shop.meruhenhouse.com/items/84216122)のトリオが描いた、優しく柔らかいお話です。 詩人の斉藤倫さん、絵本作家のうきまるさんが丁寧に紡ぎ出した言葉を、イラストレーターのくのまりさんが丁寧に描く世界観は『のせのせ せーの!』同様、とてもシンプルながらも奥深さを感じます。 犬の言葉が次々と「ほんやく」されていきますが、最初は生まれたばかりの男の子の赤ちゃんの成長し少年になるにつれ「ほんやく」がシンプルになっていきます。 そして、会話となり、やがて言葉がなくても通じ合う少年と犬の関係がとても素晴らしく思います。 僕も犬を飼っていたので、この気持ちがとても分かります。自分が成長していくことにより、犬が言わんとしていることが自然にわかったり、時には的外れな解釈をして怒らせたり、犬と人間の関係を超越した「親友」となっていきました。 少し前までは犬や猫はペットでしたが、今では友であり、親であり、家族の一員なのです。 なんだか僕と犬との様々な思い出が一気に蘇り、今は会うことが出来ない犬を想いセンチメンタルな気分にもなりましたが、きっと向こうの世界でも楽しくやっているだろうと、いつか再会できる日を楽しみにしながら絵本を閉じました。

  • 【待望の復刊!「長新太」はやはりすごい!】『ちへいせんのみえるところ』

    ¥1,980

    長 新太/作 32P 絵本塾出版 【一画面のみで繰り返される「でました。」だけでこのクオリティ!深読みせずにこの世界観に飛び込んで楽しもう!】 まず目に飛び込んでくるのは画面一面に描かれた草原が広がる地平線です。ページをめくってみると、 「でました。」 と、男の子の顔が草原からひょこりと顔を出しています。次のページをめくってみると、 「でました。」 と、今度は像の顔が草原からひょこりと顔を出しています。次のページをめくってみると、 「でました。」 と、今度は噴火する山が草原から大きく出ています。次のページをめくってみるとetc...。 こうやって、飛行船、ペンギン、クジラ、船などが出ていき最後は、、、。 画面一面に描かれた草原が広がる地平線で繰り広げる「でました。」の数々。描かれている色のトーンが長新太には珍しくトーンが落ち着いてますが、内容は「長新太ワールド」炸裂な絵本です。 【丈太郎のひとりごと】 1978年エイプリル・ミュージック、1998年ビリケン出版より刊行され、しばらく手にすることが出来なかった長新太の名作がこの度めでたく復刊しました。 画面一面に描かれた草原が広がる地平線をベーシックに「でました。」と予期せぬものが沢山登場します。このミニマルな世界観は、まるで音の動きを最小限に抑え、パターン化されたフレーズを反復させる「ミニマル・ミュージック」と呼ばれる現代音楽というジャンルの音楽に、とても似ています。 分かりやすいところで言えば、これはテクノミュージックですね!ループ(繰り返し)される「ドン、ドン、ドン、ドン」と4つ打ちされるバスドラムのうえで同じフレーズが繰り返され、徐々にそのフレーズパターンが変化したり、他のフレーズがフェードインしてきたり、そして中盤のシンプルな音だけで構成されるブレイクで一気に盛り上がる! この絵本にもそんなブレイクがあったりして、意外とテクノを聴きながら読んでいくと素敵な「マリアージユ」が誕生しそうです。 もちろん、音などなく静かにこっそりとひっそりと自分の世界に閉じこもって「えへへ」と楽しむのも良い! 子どもたちにウケるのは必至!キャラクラー性を重視した絵本に慣れている子どもたちには、とても新鮮に感じる事でしょう! もうこれ以上の説明は野暮なのでこの辺で。 あっ、4月21日には、長新太が生前に残した未発表のラフに荒井良二が絵を描いた『にゅーっ でたよでたよ』(絵本塾出版)が刊行されるようです!こちらも楽しみです! 遂に世の中が長新太を求め出した予感を感じます。長新太の作品が広まれば世の中が変わると言っても過言じゃないです! まずはこの絵本を楽しんでください!

  • 『なみのいちにち』

    ¥1,980

    阿部 結/作 40P ほるぷ出版 【「さん ささーん さん ささーん」と波のなか、それぞれの素敵な一日そこにはある。】 「あさだ! あたらしい たいようが かおを だして、わたしのいちにちが はじまる」 ねぼすけの鳥たちも海へ漁にでる人も、それを見送る親子は波打ち際で「さん ささーん さん ささーん」と波の音を聞きながら遊びます。おにごっこしている子どもたちや、恋人が波打ち際で楽しい時間を過ごしています。 昼下がりになれば、カモメの鳴き声、船の音、海水浴をしてる音、砂遊びを音など色々な音で賑やかになります。 何かに思いふけるのも波際はなかなか良い場所です。そして、散歩をしている人との出会いでから、その人の想い出にも触れたりもします。 夕方になり日が沈み、月が顔を出したら今夜もおきゃくさんがやってきて、夜の海も賑やかなになるのです。 色々な人や生き物にとって、それぞれの情景が、「さん ささーん さん ささーん」と波の音を耳にしながら、美しくあるのです。 淡く優しい色合いで、輪郭線も緩く、目の前に広がる海の景色と一体化するよう描かれた絵から、全ての生命たちの物語を愛おしく感じます。 【丈太郎のひとりごと】 波が運んできてくれる様々な物語がとても美しく描かれています。それは賑やかなことであったり、センチメンタルなことであったり、不思議なことであったり、色々な表情を見せてくれます。 僕は大学生時代に沖縄に住んでいましたが、この絵本を読むと沖縄の海のことを思い出します。しかし、同じ海でもエメラルドグリーンな沖縄の海は、ここで描かれている海とは違う印象を持ちます。それは何故だか?なんと表現したら良いのか?明確な答えは未だ出ないままです。 おそらくこの絵本で描かれている海は、南国特有なカラッとした明るいイメージが先行する海ではないのです。だから、お話もしっとりとしているように感じるかもしれません。 ちょっと心が乱れてしまっているなぁなんて思う時に手に取りたい絵本です。心が穏やかになっていくのを実感することでしょう。 みんなでワイワイと読むのではなく、一人で静かな場所でこの絵本を開いて読むことをオススメします。また、子どもと一緒に一日が終わる静かな夜にゆったりと読めば、きっと素敵な想いを分かち合うことが出来ることでしょう。 海の絵本だから夏にしか読めないということもありません。どの季節でも頭の中に海や「さん ささーん さん ささーん」と波の音は優しく聞こえてきます。 そんな不思議な魅力を持った絵本です。

  • 【「春の絵本」を探している保育園、幼稚園の先生たちにストライクゾーンど真ん中!】『20ぴきのピクニック』

    ¥1,650

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    たしろちさと/作 32P ひかりのくに 【春のピクニックは特別!今すぐにでもピクニックへ行こう!】 人間の家の床下にはねずみの家があって、おとうさん、おかあさんと18匹の子ねずみと全員で20匹の大家族です。 人間の家から「きょうは たのしい ピクニック」と声が聞こえてきました。あれあれ、耳を澄ますと床下のねずみの家からも「きょうは たのしい ピクニック」と小さな声が聞こえてきました。 「ピクニックって なあに?」と子ねずみ中にはピクニックに行ったことがない子もいます。 お弁当を皆んなで作って、さあ出発です。道中、気が先走って走っていく子ねずみや、転んでしまった子ねずみもいます。 さあ、つきました。公園に着いたら早速、たんぽぽを吹いてみたり、大葉子の草で綱引き、おとうさんがつる草で作ったブランコで遊んだり、おかあさんは花輪の作り方を教えたり、花輪の電車で藤の花のトンネルをくぐったり、春にしか出会えない草花で思いっきり楽しみます。 そして、いよいよお待ちかねのおべんとうの時間です。みんなで作ったおべんとうを春の公園で食べるのは格別です! 春の陽気がとても丁寧に優しく描かれているため、この絵本を読むとすぐにでも「春のピクニック」に出かけたくなります。 【丈太郎のひとりごと】 この絵本の作者であるたしろちさとさんの魅力は、何と言っても細部に至るまで丁寧に優しい色合いで描かれた絵と、ストーリーの中に入りやすい「余白」を感じる最小限に留めたテキスト( 文章)にあると思います。 この絵本は、たしろちさとさんの最新作です。僕は『みんなのいえ』( https://shop.meruhenhouse.com/items/84164157 )がとても好きで、たしろちさとさんの絵本デビュー作として2001年に発表され、新たに描き下ろされた絵も加わり、二十数年の時を経て再度2023年に発刊されたのです。 ボロボロの廃墟に次々と旅人が現れ、それぞれが家を直していく様子が断面図で描かれていて「断面図好き」の僕にはたまらない絵本で、そこから、たしろちさとさんの事は、数々の絵本で知っていたのですが、一気にファンになりました。 この絵本にもそんな家の「断面図」が少しだけ描かれており、嬉しく思っています。 何はともあれ「春のピクニック」の心地良さがとても伝わってくる絵本で、春ならではの草花が登場することで季節感を存分に味わうことができます。 絵も伸びやかに大きく描かれているため「春の絵本」などを探している保育園や幼稚園の先生方の求めている要素が詰まっているので、園で子どもたちと読むことに適していると思います。 もちろん、ご家庭でも子どもと一緒に読んで、ピクニックに出かけるのも良いでしょう! 春爛漫のオススメの絵本です!

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