


【角野 栄子のイメージとは異なる不思議な絵本】『イエコさん』
¥1,540 税込
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角野 栄子/作 ユリア ヴォリ/絵 32P ブロンズ新社
【なんでも食べてしまう恐ろしい家、それが「イエコさん」】
森のそばにある一軒の古い家「イエコさん」は、以前はトコロさんというおばあさんが住んでいましたが、「イエコさん」を残して町へ引っ越してしまいました。
しかし、「イエコさん」は「ひとりぼっちでも たのしくくらすわ」と、隠していた手足を伸ばして、毎日エクササイズをしています。
ある日のこと、ネズミが来て「ここに いてもいいですか?」と頼みますが、「イエコさん」は断ります。そこでネズミは寝る前に子守唄を聞くのも良いものだと、歌い出しました。しかし、「イエコさん」は断ります。
それを聞いてネズミは「ふん ひとりぼっちで さみしいくせに」」と言ったところ、なんと!「イエコさん」は、ネズミを「ぱくり ぺろり.」と食べてしまいます。
その後も、「イエコさん」を訪ねて来たネコ、コブタを丸飲みしたオオカミ、コブタのお母さん、男の子を「ぱくり ぺろり。」と食べてしまいます。
夜になり「イエコさん」に異変が起こります。どんどん ぱんぱんに膨らんでいったのです。空が少し明るくなってきても「イエコさん」は膨らんでいくばかり。
そして、突然どこからかオナラの音が「ブブブブブ〜。」そして「イエコさん」は、、、。
クラシカルスタイルで描かれた絵が「イエコさん」の恐ろしさを独特の雰囲気を醸し出しています。
【丈太郎のひとりごと】
絵の雰囲気から何十年も前に描かれた絵本だと思いきや、2007年に発刊されたこの絵本。それもそのはず、お話もクラシカルな昔話のようで「はて?どこかで読んだようなストーリーだな。」なんて思うような内容です。
作者はもう説明不要なぐらい有名な『魔女の宅急便』(福音館書店)を書いた角野栄子さん。最近では90歳に見えない出立ちで、赤がトレードマークな素敵な女性として、そのライフスタイルも注目されています。そんな角野栄子さんが書いたお話なので、面白くないわけありません!
そんな面白いお話の絵を描いているのは、ユリア・ヴォリさん。日本では作絵の「ぶた」シリーズ(文溪堂)が5冊発刊されています。
何故、国境を超えてこの作品が創作されたかは不明ですが、何とも言えないクラシカルさを感じる不思議な絵本なのです。角野栄子さんのいわゆる「ブラックユーモア」を、ユリア・ヴォリさんの絵で上手く表現しているため、「絵本」としての安定感がとても感じます。
角野栄子さんの作品の中でもあまり知られていない今作。是非とも手に取って読んでみてください。今までの角野栄子さんのイメージがちょっとだけ覆るかもしれません。
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