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小学低学年〜 | メルヘンハウス

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  • 【8月新刊!今月中は送料無料!(限定30冊)】★「生きてる喜び」を全身で感じる★『どきどきしてる』

    ¥1,870

    たけがみたえ /作 32P 偕成社 【いろんな生き物の、いろんな「どきどき」が絵本に宿っている!】 にわとりは朝一番の大きな声を出して「どきどき」しています。さなぎはもう少しで蝶になりそうで「どきどき」しています。犬は一生懸命走って「どきどき」しています。 生き物だけではありません。山はお日様が暖かくて、さくらは強い風が吹いて「どきどき」しています。 みんな、この瞬間を「どきどき」しているのです。 版画で描かれた様々な「どきどき」は、ダイナミックさと繊細さが上手く融合し、色鮮やかに「生きる喜び」を、この絵本に彫り込んでいます。 【丈太郎のひとりごと】 たけがみたえさんは、2021年に発刊された『みたらみられた』(アリス館)で知り、そのダイナミックさに心を奪われました。 そして、今作はそのダイナミックさに繊細さも加わり、彩りも鮮やかでページをめくればめくるほど本当に「どきどき」して最終的に「生きてて良かった!」と心から思える力強くも優しさに満ちた大傑作です! なんて言えば良いのか?この絵本を読むと立ち止まっていることが出来ません。こうやって、独り言を書いているのも本当は早く動きたくてウズウズしながら書いているのです。 人や生き物だけではないのです。この世に存在するもの全てが、この一瞬を生きているのです。その一瞬が明日や来週や来月、そして未来へと続いていくのです。 この絵本は「1人でも多くの人に届けたい!」と思います。3歳ぐらいの子どもから大人まで全ての人に。そして「この世に存在する全てのものに感謝して生きていこう」と、ものすごくポジティブな心を持たせてくれます。 この絵本に出合えて良かった! もっと気の利いた言葉があるからも知れませんが、今はシンプルにそう思うのです!

  • 【今までの作品の中でも最高傑作!と言っても間違いない!】『ちょうちょちょうちょ』

    ¥1,760

    きくちちき/作 24P 偕成社 【ちょうちょに素朴な問いかけが優しく温かい】 「ちょうちょ ちょうちょ どこから きたの?」 「ちょうちょ ちょうちょ なにしているの?」 こんな素朴な問いかけをちょうちょにしながら、自らその答えを想像していきます。 各ページの基本となる色が鮮やかで、ちょうちょがその様々な色彩の中で綺麗な色で力みのない自然体で描かれた絵からは、ちょうちょのイキイキとした生命の喜びに溢れた姿に、思わずうっとりしてしまいます。 【丈太郎のひとりごと】 僕の中での「きくち ちき」という作家のイメージは、どちらかというと「大人向けの絵本を描く作家」でしたが、2017年に発刊された『パパおふろ』、『パパのぼり』(ともに文溪堂)辺りから、「どんどん子どもに近づいているなぁ。」と、近年の作品を観てイメージは変わってきました。 きくち ちきさんの作品は、気負うことなく自然体で筆がスラスラと自然に動いているような躍動感、そしてダイナミックさを感じます。 今作はちょうちょに語りかけるようなリズムの良いシンプルな文章が繰り返されているため、本のサイズからは想像しづらいですが、1歳半〜2歳ぐらいの子どもから楽しめるようになっています。 そして、これは僕の個人的な思いですが、今までの中で最高傑作です!文章は極力少なくし、絵の力をとても感じます。終盤の見開きのページなんかは、その色彩豊かな伸び伸びとしたどこまでも続く風景にとても自由さを感じ、なんだか嬉しくなってしまうのです。 大袈裟に言えば「生きててよかった!」って思うぐらいです。 そんな今作ですが、小さな子どもから大人まで、全身でこの絵本を楽しんで欲しいと思います。

  • 【最後の結末に言葉を失い、そして、平和を誓う】『子どもの十字軍』

    ¥1,760

    SOLD OUT

    ベルトルト・ブレヒト/作 はらだ たけひで/絵 28P ひだまり舎 【ドイツの詩人、劇作家の不朽の叙情詩が現代によみがえる。】 ポーランドで1939年、むごたらしい戦争がありました。子どもたちは戦争のために家も兄弟も親も奪われてしまいます。 東の国々では奇妙な噂が広がります。 「子どもたちばかりの十字軍がポーランドではじまったと。」 子どもたちはお腹を空かせながら歩き、仲間が次々に加わっていきます。子どもたちは、いつか平和の地へ辿り着くことを希望に、道もわからないまま歩き続けるのです。 十字軍の子どもたちは様々な子がいました。ユダヤ人もいれば、敵となるナチスの外交官の子ども、音楽家、犬も立派な仲間です。そして、小さな先生による学校や音楽会、恋も芽生えたが、寒さで愛は続きません。 子どもたちにも他の子どもの十字軍との戦争もありました。しかし、意味のない争いだったため、すぐに終わります。子どもたちで裁判だって開かれました。 お葬式もありました。様々な信仰がある死んだ子どもたちは大地に返しました。信仰も希望もありましたが、肉とパンが足りませんでした。 ひどい吹雪の中で、小さな隊長が方向を示します。 「探し求めるのは平和な土地。大砲もなく銃もなく故郷とはちがう安らぎの土地。」 子どもの十字軍はふえて行きますが、果たして探し求めた地には辿り着けたのでしょうか? 優しい落ち着いた色合いのグラデーションを背景に、切り絵にて制作された絵の数々が子どもたちのその時々の情景に合わせて描かれています。 【丈太郎のひとりごと】 まず、僕は恥ずかしながら「十字軍」という言葉の意味を知りませんでした。そもそもの意味合いとしては「11世紀末から13世紀にかけて、西ヨーロッパのキリスト教徒が聖地エルサレム奪還を目指して行った一連の軍事遠征のこと。」のようです。 今作にて描かれている「子どもの十字軍」は、歴史的には、1212年にフランスとドイツで、少年少女たちが聖地エルサレム奪還を目指して十字軍を結成した「少年十字軍」という事件があり、悲劇的な結末を迎えたことで知られており、作者のブレヒトも意識していると考えられています。 今年は戦後80年という節目もあり、新しい幾つもの戦争に関する絵本が発刊されています。今作は2023年8月6日に初版発行されています。まさに今この文章を書いている2年前、つまりは広島へ原爆投下された日です。 今作の歴史を調べてみると、どうやら2年前に出版元となる「ひだまり舎」がクラウドファンディングをして資金調達をしたようです。「ひだまり舎」は最近では珍しくない編集から出版、営業までもを1人で行う「ひとり出版社」です。 その「ひだまり舎」の中村さんが「出版の仕事をしていると、どうしてもこの本を自分の手で世に出したい、と思う作品に出会うことがあります。この絵本は、ひだまり舎で、私の手で出版したい、と強く思いました。」とクラウドファンディングのページに記載されています。しかし、そこには大手出版社のように営業力があるところから出版した方が沢山の方々の手に届く為、良いのでは?という葛藤も書かれています。 クラウドファンディングの達成目標額には残念ながら及びませんでしたが、その熱意はしっかりと、この静かな佇まいの絵本に込められています。 そして、表紙には広島市の「原爆の子の像」捧げられた折り鶴を甦らせた再生紙「平和おりひめ」が使用されています。 もちろん、ネタバレになってしまうので子どもの十字軍は最後どうなって行ったのだろう?と言うことは伏せておきますが、僕は読み終えて沈黙の世界へと入っていきました。 そして、しばらくして「やっぱり戦争って何の理由であれ、してはいけないことなんだよな。」と、当たり前のことを心に誓ったのです。 この絵本を何故、2年前の今日にメルヘンハウスに並べられなかったのか?この絵本の存在を見過ごしていた自分の仕入れの選球眼の甘さに反省をしています。しかし、今こうして出合えた訳ですから、これからは常にメルヘンハウスの本棚には並べておきたいと思います。 皆さんの本棚にも、是非とも並べて置いて頂きたいと切に願います。

  • 【大好評だった『ぼくはアーティスト』のシリーズ絵本が入荷!】『すばらしい展覧会をつくろう』

    ¥3,300

    ドロ・グローバス/作 ローズ・ブレイク/絵 さとうりさ/訳 40P HeHe 【普段、僕らが観に行く展覧会には、こんなに多くの人が関わっている!】 「すばらしい展覧会はどうやって つくられるの?」 そこには色々な技術を持った人たちが関わっています。まずは展示する作品がないといけません。そこで最初に登場するのは彫刻家と画家の2人。 彫刻家の大きなスタジオには、制作をお手伝いするアシスタントが沢山います。画家のスタジオには沢山の絵の具はもちろんのこと、制作のヒントとなるような色々ものが溢れかえっています。 さて、作品が完成したら今度は美術館へ運ぶ人が必要です。作品が壊れないように丁寧に慎重に梱包されて飛行機や貨物船やトラックなどで美術館まで運ばれます。 美術館に到着すると、展示する作品を選び、並べ方などを考える「キュレーター」という仕事の人がいます。美術館には様々な仕事をする人がいます。 美術館の責任者の館長をはじめ、アートハンドラー、イベントアシスタント、アーキビスト、エデュケーター、コンサヴァターなど、普段聞いたことのない名前の仕事をする人が沢山います。 照明デザイナーや展覧会の本を作る編集者なども、展覧会が始まるまでに仕事を間に合わせなくてはいけないので、大忙しです! こうやって展覧会は様々なプロフェッショナルな仕事の人たちが助け合って、出来ていくのです。 『ぼくはアーティスト』同様、ものすごくカラフルでポップでオシャレに描かれています!それだけではありません。しっかりと各担当の仕事の内容もしっかりと記載されているので、展覧会が出来上がるまでの詳細をワクワクした気持ちで知ることが出来ます。 【丈太郎のひとりごと】 『ぼくはアーティスト』https://shop.meruhenhouse.com/items/85830017 は、作品を作る作家が主役の絵本でしたが、今作はその作家が創ったものを展覧会に展示する、それぞれのセクションのプロたちを取り上げています。 作家の作品をより良く皆んなに観てもらうために、こんなに大勢の人が関わっているのです。アートハンドラー、アーキビスト、エデュケーター、コンサヴァターなど普段聞き慣れない職種があることにも驚きです。 この類の絵本はどうしても説明が優先し、視覚的要素が図鑑のようになってしまうことがほとんどですが、今作はカラフルにポップにそれらの説明もしっかりとされているので、次のページを開くのもワクワクしてしまいます。 一般流通している絵本でないため、街中の一般書店や大型書店では入手できない作品です。しかもそんなに数多く刷られていないため、希少価値もあり興味のある方はお早めにご購入されることをオススメします! 子どもは勿論のこと、大人はアートブックとして楽しめる絵本です。 この絵本を読んでから展覧会などに行くと「あっ、ここは誰々の仕事したところだな!」など、展覧会の違う楽しみ方が出来ることでしょう! さぁ、展覧会に出かけよう!

  • 【大好評のため再入荷!】『ぼくはアーティスト』

    ¥3,300

    ドロ・グローバス/作 ローズ・ブレイク/絵 さとうりさ/訳 40P HeHe 【アーティストとは ものをつくる力があって、つくったものを みんなに 見せてくれる人です。】 「アーティスト」は様々なアーティストがいます。画家、イラストレーター、写真家、木工職人、ガラス吹き職人、テキスタイルアーティスト、環境アーティスト、グラフィティアーティスト、陶芸家など、みんなアーティストです。 アーティストは普段どこで何をしているのでしょう?アーティストはスタジオ(作業する場所)でものを作っています。色々なものを見て、感じて、何もないゼロから作品を生み出すのです。全てが簡単に出来るものではありません。色々と試行錯誤をしながら、様々な作業工程を経て作品が出来上がっています。 この絵本では様々なアーティストのスタジオに、ヴィオラという女性とキットという少年が訪ねていき、色々なものを見たり聞いたりします。そして、自分たちも実際にアートを作ることができるのを感じとります。 色鮮やかにデザイン性が高くポップなイラストで、素敵なアーティストたちやスタジオの様子を描いています。 【丈太郎のひとりごと】 「アート」や「アーティスト」という言葉を聞くと、自分とかけ離れたことや存在に思う方もいるでしょう。しかし、それは違います。普段私たちが生きていること自体がアートなのです。色々な物事を考えたり、実行することは誰もがやっていること。そして誰もが出来ることなのです。 この絵本ではその誰もがアーティストである喜びを、様々なアーティストの様子を見ながら感じることができます。 正直なところ価格は安くはありませんが、その分だけのクオリティの高さとハイセンスさを感じる絵本です。小学生ぐらいの子どもから大人まで、子どもたちは「アーティスト」の存在を知り、大人はこの絵本自体のアーティスティックさを楽しめる絵本です。 この絵本を見ているだけでもカラフルな色使いや洗練されたデザインやイラストに、ワクワクしてテンションが上がります!

  • 『ミミとピギーのベネチアりょこう』

    ¥1,760

    たしろちさと/作 48P BL出版 【憧れのベネチアをミミとピギーと一緒に旅行に出かけよう!】 さやちゃんのぬいぐるみの、うさぎのミミが大親友のぶたのぬいぐるみのピギーが、イタリアのベネチアへ旅行に行きます。飛行機で12時間、それから電車に乗り換えて、ついにベネチアに到着! ベネチアは自動車が一台も走ってなくて、バスもタクシーも全て船なのです。早速、2人は水上バスに乗ってベネチアを優雅で綺麗な街並みを見ながら途中下車をしました。 ピギーとミミは、はぐれて迷子にならないように手を繋いで、街を散策する約束をしました。手を繋いで歩いていると、ミミは美味しそうなお菓子屋さんショーウインドに見惚れてしまいます。一方、ピギーも雑貨屋さんのショーウインドに夢中になって、お互い手を離してしまい、ミミは美味しそうな匂いに釣られてお店の中に入ってしまいました。 ミミは相変わらず雑貨屋さんのショーウインドに夢中でミミが横にいるものだと思い「みてみて」と話しかけますが、ピギーが見当たりません!ミミはピギーが迷子になってしまったと思い、ベネチアの街の中を駆け回ります。ひとけのいない路地まで必死に探しますが一向にピギーが見当たりません。 ついにミミは泣き出してしまいますが、男の子が声をかけてくれ、良いアイディアを教えてくれたのです。それを聞いてミミはまた街並みを駆け抜けます。 果たして、ミミはピギーに再会することは出来たのでしょうか? 落ち着いた色彩の配色が、古都ベネチアの風景をとても美しく、またミミがピギーを見つけるようなストーリー展開になっているので、ベネチアの至る所の風景がどのページでも楽しめるように描かれています。 【丈太郎のひとりごと】 たしろちさとさんの作品は、『くんくん、いいにおい』(グランまま社)であっったり、『せかいいち まじめなレストラン』(ほるぷ出版)などで存じ上げていました。 そして、2023年に絵本デビュー作として2001年に発表された『みんなのいえ』(文溪堂)が復刊されて、この作品が僕にとても響き、たしろちさとさんをちょっと深掘りしてくと、数多くの作品を発表されていることに驚きました。 「まだまだ勉強不足だなぁ」と、たしろちさとさんの絵本を少しずつ仕入れていくなかで、今作『ミミとピギーのベネチアりょこう』に出合い、2014年にイタリアのボローニャで開催される「ボローニャ・チルドレンズ・ブックフェア」でイタリアに行ったこともあり、街並みなども似たところもあり、懐かしく眺めていました。 たしろさんの描く絵はしっかりと正確な構図の完成度と独特の絵の所々で表現されている擦れさ具合などがとても魅力的で特に歴史的建造物が多く登場する今作は、そのオリジナリティな画法が一番活かされているように思いました。 「これは原画が観てみたい!」 と思い、早速出版元のBL出版社へ連絡し、たしろさんの承諾も頂き、両者のご協力があり、念願の原画展を開催できることになりました。 この絵本はその素晴らしい構図から、客観的に絵本を眺めていると言うよりかは、ミミとピギーの後ろについてベネチアを歩いているような感覚に陥るような不思議な魅力があります。 この絵本を開けば、いつ何時何度でもベネチアに行くことが出来るのです! メルヘンハウスのギャラリーはこの夏はベネチアです。 みなさん、メルヘンハウスにお越しの際は、パスポートをお忘れなくお越しください!

  • 『みんなのいえ』

    ¥1,650

    SOLD OUT

    たしろちさと/作 32P ぶんけい 【廃屋が賑やかな家になっていく!】 小さな町の外れに誰も住んでいない廃屋がありました。1人の旅人が吹雪の中で彷徨いこの家に辿り着きました。廃屋はあちらこちらに蜘蛛の巣がはってあり、天井も今にも崩れ落ちそうでした。 旅人は少しずつ直しながらこの家で暮らし始めます。春になるとまた違う旅人が続々やってきて、みんなで一緒に暮らすことになりました。みんなで働き畑も作ります。家もみんなで直してうちに廃屋に少しずつ人の息吹が入って来ました。 夏になるとまた違う旅人がやってきて一緒に住むことになりました。みんなで畑を耕したり、家を直したり、どんどん家は明るさを増して行きます。 秋になるとまた違う旅人がやってきて一緒に住むことになりました。寒い冬に向けて家を治すのももう少し。果たしてみんなの家は完成するのでしょうか? 随所に変わりゆく家の断面図が細部まで描かれており、それを見るだけでも楽しい絵本です。 【丈太郎のひとりごと】 僕も幼少時にしばらく誰も住んでいない家に、家族で引っ越したことがあります。結構ボロボロでしたが、父が友人らとともに壁を塗ったり、扉を直したり、庭の雑草を抜いたり、どんどん綺麗になって様に、とてもワクワクしました。 何かの縁で集まってきた旅人たちが家を直したり、畑を作ったりするこの絵本に描かれていることが、幼少期の楽しかった記憶を思い出させてくれました。

  • 『きょうりゅうオーディション』

    ¥1,430

    SOLD OUT

    たしろ ちさと/作 32P 小学館 【その恐竜が選ばれるのか?オーデジション開催!】 劇団ベナートルの新しい劇団員を選ぶ、恐竜オーディションが始まりました。たくさんの恐竜に特技を披露してもらいます。 まずはブラキオサウルスからです。得意なことを聞くと、地上15メートルのたかいたかいができるようです。次は遅れなように急いできたトリケラトプスです。その次にはプラテノドンが来ましたが、そのまま飛んでいってしまいました。 その後も、プシッタコサウルス、パラサウロロフス、ステゴガサウルスは背中の板の色が見事に変わります。ティラノサウルスはおおきなこえで歌います。 そして、運命の時がやってきまた。結果発表です!さてお芝居に出れる恐竜は? リアルに近いイラストで恐竜たちのユーモアな面を楽しく描かれています。また、各恐竜の簡単な説明もついています。 【丈太郎のひとりごと】 恐竜のお芝居なんて、すごい迫力でしょうね!子どもたちは恐竜が大好き!図鑑でもなければ、恐竜がキャラクターになっているえ絵本でもなく、ちょうど中間のような恐竜初心者にもオススメの絵本です。

  • 『せかいいちまじめなレストラン』

    ¥1,540

    SOLD OUT

    たしろちさと/作 32P ほるぷ出版 【なにもそこまでしなくても・・・】 真面目な料理人イタニーニョさんは、いつも7時に起きて、目玉焼きをトーストに乗せて食べ、歯を磨いて仕事に向かいます。それはどんな日も同じです。 レストランがはじまるとお客さんがやって来て、スミス夫人がメニューを持って聞きに行きます。 フレッシュりんごのジュースの注文が入りました。注文を聞くとイタニーニョさんは、裏庭のりんごの木にハシゴをかけてりんごを取ります。新鮮なりんごでジュースを作るからです。 次に「うっとりハニースペシャル」の注文が入りました。注文を聞くとイタニーニョさんは、自転車を漕いではちみつを取りに行くのです。 次はたくさんのお客さんが、おじいさんの誕生日祝いにやって来ました。注文は「とびっきりのごちそう」です。注文を聞くとイタニーニョさんは、船を漕いで魚釣りをし裏庭で火を起こし大きなフライパンで焼きました。魚のボアレの出来上がりです! このように、イタニーニョさんは真面目なので料理の材料を取りに行くことから始めるのです。 ある時、お店の外で男の子が座っていました。いたずらっこのジミーはお母さんに怒られて家を飛び出して来たのです。イタニーニョさんはお腹が空いているだろうと料理を作りました。そんな時に、、、。 海外の作品かと思うような素敵な絵で、真面目なイタニーニョさんが描かれています。 【丈太郎のひとりごと】 僕はイタニーニョさんと真逆で怠け者です。そして、そこまでこだわりもありません。この「真面目」というのは自分に対して真面目なことであり、それが結果的にみんなを幸せにするものだと思いました。僕もイタニーニョさんを見習いたいと思います!

  • 【新刊】★今までになかった「ニュータイプ」の戦争の絵本★『いま、日本は戦争をしている ―太平洋戦争のときの子どもたち―』

    ¥4,180

    堀川理万子/作 128P 小峰書店 【色んな地域、年齢、立場の子どもたち17人の戦争体験】 太平洋戦争中、子どもたちは、日々、何を感じながら暮らしていたのか…。 子どもの頃、空襲、原爆、地上戦、引き揚げ、疎開などを経験した方を取材。子どもたちの語りを通して、戦争の理不尽とリアルを伝える絵本。 (出版社の紹介文より引用) 【丈太郎のひとりごと】 内容に関して、出版社の紹介文より引用したのは、そこに対してこの注力を注ぐのではなく、僕が「この絵本とどう向き合っていくべきなのか?」と考えたことを記した方が伝わると思ったからです。 ボリュームもあり、内容的にもセンシティブなことのため、通常はすらすらと書ける、この「ひとりごと」にも時間を要しました。読了後の感想として、 「さて、この絵本をどのように皆さんに伝えるべきか?」 とても頭を悩ませました。しかし、一言で表すとすると「戦争の恐怖を表現したものではない、子どもの目線で感じた戦時下の様子。」となります。 そして、今までになかったタイプの戦争の絵本です。 戦争の絵本は国内外問わず、多くのものが出版されています。その中には原爆や空襲、地上戦での生々しい恐ろしい光景を描いたものや、写真など目を背けたくなるものも多くあります。 事実を子どもたちに伝えるというところでは、そのような類いの絵本は重要な意味合いを持つと思いますが「戦争が起こったら、こんな風になってしまうから戦争はしちゃダメだよね。」と誤解を恐れず言えば「戦争の恐怖を子どもたちに、ビジュアルで掻き立てさせて平和を伝える」ものは「戦争は良くないことだ」という真髄ではく、子どもたちに逆効果で「恐怖」しか残らない、つまりは本質が伝えられるのか?という疑問を僕は持っていました。 しかし、この絵本にはそのような生々しい恐ろしい光景は描かれていません。戦時下において子どもたちが感じたこと、見たことが描かれています。そして、証言となるなる文章もマイルドです。その為かトラウマになるような恐怖感を抱くことなく、様々な子どもたちの戦争体験を知ることができます。 作者は堀川理万子さん。僕が『海のアトリエ』(偕成社) https://shop.meruhenhouse.com/items/83783004 で魅了された作家です。『海のアトリエ』でもそのページごとが1枚の絵画のようでしたが、今作においても同じようなことが言えます。 不思議なことに戦争の絵本なのに「絵が美しい」と思ってしまいました。「この想いは不謹慎なことなんだろうか?」と自問自答しましたが、子どもから大人まで恐れの感情を持つことなく次のページをめくることが出来る良さであると思います。 2022年から企画がスタートし、作家自身が戦時中に子どもであった生存者の方々の話を聞き、それを作家のフィルターを通して事実はしっかりと記されながらもマイルドな文章に整え、子どもでも読めるように漢字全てにルビがふってあります。どこか日記のような文章もとても読み易くなっています。 そして、その実際の話の「どの場面を絵とすべきか?」、かなり悩まれたと思いますが、恐怖を掻き立てる絵ではなく「子どもの目線」で「戦時中の日常」を描いたのだと私は推測します。よって、恐怖を掻き立てる表現は極力されていません。 まだ祖母が生きていた頃、三輪家は結束が固いので、お盆と正月は必ず本家の静岡まで毎年行ってました。そして、僕が物心ついた時から祖母は毎年8月15日に戦時中の話をしてくれました。話の内容は毎年同じです。でも僕はその祖母の話を密かに楽しみにしていました。 戦時中は祖父の赴任先が台湾だったので、一家で台湾に住んでいたようです。そして、近くには特攻隊の飛行場があり、若い特攻隊員が祖母のことを「お母さん」と呼び、当時まだ子どもだった僕の叔父さんや叔母さんと一緒に遊んだり、祖母のご飯を「お袋の味」として喜んで食べていたようです。 そして、出陣の命令が出されると必ず報告に来て、御礼を述べて自分の家族に渡して欲しいものなどを託したようです。そして、家の上空を旋回して旅立っていったようです。 また、僕は4年間だけですが沖縄の大学に進学したため住んでいました。沖縄は日本で唯一の地上戦が行われた場所です。本土から友人が遊びにくると、摩摩文仁の丘、ひめゆりの塔、旧海軍司令部壕など戦地巡りは必ずしていました。 ひめゆり平和祈念資料館には、戦争で亡くなった「ひめゆり学徒隊」の少女たちの写真が「犠牲者」として展示されています。東京の靖国神社内にある「遊就館」には戦争で命を落とした日本兵が「英霊」として紹介されています。 「犠牲者」と「英霊」、一体この差は何なのしょうか? 今作から話が逸れてしまいましたが、色んな地域、年齢、立場の子どもたち17人の戦争体験を17つのストーリーとして「一枚だけの絵本」として、この絵本を開くことをオススメします。 じっくりと各々のストーリーを噛み締めて欲しいと切に願います。

  • 【新刊】★ヘンテコリンな話と絵がクセになる!★『しってた?』

    ¥1,760

    二宮由紀子/作 井上コトリ/絵 32P BL出版 【先が全く想像つかない!宇宙まで行ってしまう奇想天外なお話!】 「ね、しってた?」金魚のお父さんは象なんです。だから象は金魚のことを食べないのです。 では、象は何を食べるかって?それは勿論、森を6つぐらい「もりもり もりもり もりもりね。」 しかし、象に食べられたくない森は帽子を被って、サングラスをかけて変装します。 森をひとつも食べれなかった象は「なにを たべるか?」 特大ピザ100枚、特大ハンバーガー200個、特大のパンケーキ300個、それに「やまもりいっぱいの」ポテトチップス! しかし、象に食べられたくないポテトチップスはどうする? 「もちろん、きみなら わかるよね?」 象が食べ物に行き着くまで予測不能な奇想天外な展開が次から次へと進んでいく様子を、とてもキュートでポップな線画とワントーン落としながらも派手なカラーリングで、まるで子どもの落書きのように描かれた絵が、不思議な世界へどんどん読者を連れていきます。 【丈太郎のひとりごと】 絵本を紹介するとき「このお話はどうやったら伝わるだろう?」と頭を悩ませる絵本が、たまにあります。この絵本はまさに僕の頭を悩ませるのです。 簡単に言えば「ナンセンス絵本」と呼ばれる、実際に起こり得ないストーリーの絵本の分類に入ると思いますが、それを言葉に置き換えるのは至難の技。極論で言えば「読者が各々、楽しくページをめくって奇想天外なストーリーを楽しめば良い!」ということになります。 元々は、『まちの ひろばの どうぶつたち』https://shop.meruhenhouse.com/items/84093543  の井上コトリさんの描く世界が素晴らしく、この絵本に辿り着いたのですが、同じ人が描いたとは思えない絵でビックリしました。 この子どもの落書きのような絵を、大人になってから描こうとしても中々描くことは出来ません。晩年のピカソが「やっと子どもの描いたような絵を描けるようになった。」というセリフは有名ですが、これはどうなんだろう?でも、クセになるんですよ不思議なことに! お話も絵もヘンテコリン!でも、それで良いのです!それが良いのです!理解しようとするのが間違い。この愛らしい世界に何も考えずに入って行けば良いだけなのです。 この絵本に入り込んだら、あとはただ遊ぶだけ!自由に思うがままに泳ぎまくれば良いのです! 僕は「普通」って言葉を置いてきぼりにして、この絵本に入って遊ぶことにします! それでは行ってきま〜す!

  • 【今月の新刊!】★しっかりと着色された絵がとても優しい★『じーっ』

    ¥1,650

    中山信一/作 32P 偕成社 【何かの音が聞こえたら、「じーっと」その視線の先にあるものは?】 「ゴォーッ」と音が聞こえます。男の子がその先を教室の窓から「じーっと」と見ると青い大空に飛行機が飛んでいます。 「チーチチチチチ チチーチ チチチ」と音が聞こえます。男の子が学校の帰り道で「じーっと」上を見ると家の屋根の上で鳥の親子が歌っています。 その後も「ひゅうひゅう ひゅう さわさわ ざわわ」、「ぶ〜ん ぴと」、「ぴしゃっ ぴちょん」と音が聞こえたら「じーっと」と音が聞こえてくる方を見ます。 最後に聞こえてきた音は「シュッ ボワァ」そして、音が続くのですが、すぐに無音に。そこにあるものは、、、。 広告や書籍、アパレルグッズなどで活躍するイラストレーターが、作も自身で初めて手がけたのは今作がはじめてです。誰にでもわかりやすくしっかりと着色され描かれた絵だからこそ、擬音語とその先の情景がシンプルな文章でも、男の子の心情までも十分に感じることが出来ます。 【丈太郎のひとりごと】 パッと最初に表紙を見た時に「これは和田誠の新刊か!」と今は亡き作家の描いたものだと思ってよく見ると、和田誠的な要素はあるものの、異なる作家であることがわかりました。 中身を見ていくうちに、和田誠だけではなく、おそらく今まで作家が影響を受けたであろう色んな作家の面影が浮かんできました。 作家は1986年生まれ。まだまだ雑誌などでイラストレーターが大活躍し、そして、様々な日本人作家による絵本もたくさん出版されていた時代です。この作家のルーツはそんな幼き頃から思春期に向かうまでの間にあると僕は思います。 文章も絵も極限まで無駄を削ぎ落とし、シンプルに描かれていますが、その分だけしっかりと「ベッタリ」と着色されているのが、最近の絵本の中では新鮮に感じます。 時代性を問わない内容と絵は、何十年前に描かれたと作品と言われたら信じてしまいます。それぐらい普遍性の高い、何十年先にでも新鮮に読める絵本だと僕は思います。 今、子どもたちに人気がある絵本は、キャラクター性が先行している作品が多いですが、このような普遍性の高い作品は、読者に1番近い位置にいる絵本を手渡す者(書店員)として大切にしていきたいと思うのです。 これぐらいシンプルで抜けているぐらいが、本当は良い作品なんだと思います。 余白がたくさんあって最高!

  • 【今月の新刊!】★文章がなくとも、絵を「読む」楽しさ★『ワニが しごとに でかけます』

    ¥1,760

    ジョヴァンナ・ゾーボリ/作 マリアキアラ・ディ・ジョルジョ/絵 26P BL出版 【さて、ワニのしごとはなんだろう?絵から想像して楽しめる絵本!】 朝、目覚ましが鳴り響きます。ワニは起きてカーテンを開けると良い天気のようです。パジャマから洋服に着替えて身だしなみを整え、朝食を食べてコートを羽織り、帽子を被り家を出ます。 地下鉄に乗るために駅に向かいます。他の人たちも忙しそうに通勤、通学と思われる光景が広がり、地下鉄の車両は満員です。 仕事先の最寄駅と思われる駅で降りて階段を登ると、そこは様々なお店が並び、ワニは食べ物や花を買いながら仕事場へ着くのです。 さて、ワニの仕事場はどんなところでしょう? 文章がない分だけ、絵の情報量で自由に楽しむことが出来ます。しかし、絵は説明っぽくもなく、様々な大きさのコマ割りであったり、ページ全体に見開きで描かれていたりするため、自然に抑揚がついているように思います。 水彩画と思われる絵も瑞々しく、ノスタルジック風でしっかりとした構図で軽やかにページを読み進めることが出来ます。 【丈太郎のひとりごと】 文章のない絵本は沢山あれど、中には文章がない分だけ絵の情報量が多過ぎてゴチャゴチャした絵本も多いのですが、この作品に関しては必要最低限の情報しか描かれていないため、読み手の想像力により各々の解釈が異なってくる面白さがあります。 僕はこの絵本を開くと、街の喧騒も聞こえてくるし、このジェントルマンであろうワニの行動を追っていくと、どこかスウィンギングジャズが頭の中にBGMとして流れています。それはとても軽快で、ワニが自分の仕事に誇りを持ってやっているような、今日の仕事も楽しくなるように素晴らしい「通勤」をしているのだと思います。 作者は2人ともミラノ在住であったり、ローマ在住であったり、イタリアを拠点として活動しているようです。 イタリアには、2014年に毎年春に開催される全世界中の児童書出版社が集まる「ボローニャ・チルドレン・ブックフェア」に行くために、ボロネーゼの発祥の地でも有名な田舎町であるボローニャに行ったことがあります。 そのためか、地下鉄はボローニャにはありませんでしたが、描かれている街並みにボローニャでの思い出を蘇らせてくれました。 「これぞ、翻訳絵本の絵だよなぁ。」と思わせるクラシカルさと、構図がしっかりとしているため、安心して身を委ねながら読み進めることが出来ます。 しかし、最後にワニの仕事を知った時の驚きと言ったら!これは皆さんにも楽しんで欲しいところです。例えワニの仕事を知ったとしても何度も開きたくなる絵本です。 ウィットさを感じる明るい朝のお話です。 毎朝、このワニのような振る舞いや澄んだ気持ちで通勤したいものです。

  • ★タイトルと表紙だけで「ジャケ買い」をオススメ★『いっしょにかえっていい?』

    ¥1,650

    にしだ のぶまさ/作 nakaban/絵 32P 日本標準 【みんなに「ただいま」と帰る場所が必ずある。】 夕方になり子どもたちが皆んな家に帰って行きます。 「いいなぁ いいなぁ ぼくも かえって みたいなぁ」 それは公園のパンダの声でした。パンダは他の遊具が止めるも、公園の外へ出て行ってしまいました。 パンダは公園から帰る1人の男の子に一緒に、初めて「かえる」ように男の子を背中に乗せて「ぴょーん ひょーん」と誰かに見つかりそうになったら、電信柱の上に「ぴょーん」階段も「ぴょーん ひょーん」と男の子は大喜び!パンダもドキドキワクワクです。 「ただいまー」 男の子の家に到着しました。パンダは「『ただいま』って なに?」と男の子に聞きました。何故なら公園から出たことがないので「帰る」ということが分からなかったのです。 男の子は家の中に入って行きました。そして、男の子もいつも使っている「ただいま」という言葉の意味が気になりママに聞きました。そして、そこにパパが「ただいまぁ」と帰ってきました。 その状況をずっと外から見ていたパンダは急に公園に帰りたくなりました。そして、公園に着くとパンダは皆んなに行ったのです。 「ただいま」 夕方の公園の風景は表紙から続くようにして、ピンクを基調とした明るいパステルカラーで筆のみで描かれているため、輪郭はなく風景、人、遊具などが自然に一体化しているようにも見えます。パンダが男の子の家から公園へ帰る暗い夜の風景も色の種類を最小限に抑えられていたり、どのページも1枚の絵画として十分に成立しています。 【丈太郎のひとりごと】 nakabanさんの描く絵は色々なタイプがありますが、今作ではとても軽快な筆使いで描かれている気がします。輪郭をくっきりと出すことなく「雰囲気」がとても重視されているように思えます。 具象画と抽象画で言えばどちらかと言えば抽象画に近いのですが、それがまた読者の想像力を掻き立ててくれます。 「ただいま」という言葉についても、僕たちはいつも当たり前のように使っていますが、よく考えると「ただいま」と言える場所があり「おかえり」と迎えてくれる人がいることは、とても素敵なことだと思います。 これからもずっと変わらない普遍的な「挨拶」、「場所」をモチーフとして、幻想的に描かれた今作はこれからも多くの読者を魅了してくことでしょう。 僕たちはもっと「日常の中にある幸せ」に気づいて、それを大切にしていかなければならないと思うのであります。 家族みんなで一緒に読むことをオススメします!

  • ★こんなに美しくアート性の高い海の写真絵本は見たことない!★『なにかななにかな 海のなか』

    ¥1,650

    高久至/写真 かんちくたかこ/文 32P アリス館 【海のなかは、まるで宇宙の銀河星のようだった!】 最初のページをめくると大きな口で笑っているような透き通った白のの身体に口や目や鼻を思わせる鮮やかな生き物が登場でします。これは「パンダツツボヤ」という見た目から名前がついたであろう「ツツボヤ」の仲間です。 次のページをめくると「ホヤ」の仲間たちが、ふわふわ、ゆらゆらと揺れています。ページをめくるたびに今まで見たことのない海の生物ばかりが沢山登場します。 様々な模様や彩が美しく「これが本当に海の中なのか?そして、本当に写真なの?」と疑ってしまうほどです。 登場する生き物には、必ず「名前」も写真を邪魔することなく記載されています。 そして、写真を邪魔しないようにちょっとした言葉が添えられていて、擬音語も多用されているため、2〜3才の子どもから大人までが楽しめます。 【丈太郎のひとりごと】 「海のなかシリーズ」(アリス館)の最新刊です。実は僕自身はあまり写真絵本が好みではありませんでした。何故なら写真になったものと実際に自分の目で見る色彩や美しさはどうしても変わってしまうからです。あと、最近ではPCの編集ソフトでどうにでも色合いを変えることが可能んおで、過度に「キレイに仕上げているもの」もあるからです。 この絵本も最初に観た時に美し過ぎて、正直疑いを持ちました。そして、編集者に連絡をして詳細を聞いてみると「ほとんど色補正などせずそのまま」とのこと。 海のなかでこんな原色があるの?AI生成画像のような人工的なものも本物?こんな幾何学模様が存在するの?本当にこんな輝きが放たれているの?etc...。と同じ地球上にあるとは思えない美しさで、しばらく何度もページをめくり眺めていたら、「自分の知らない美しさがこの世にまだあるんだなぁ。」と、なんだか生きている喜びを感じ、僕の写真絵本への偏見が消え去りました。 もちろん、その全てが見たことのない海のなかの生物ばかり。おそらく実際に自分の目で見ることは一生かけても出来ないと思いますが、この絵本でそのような生物に出会えることを嬉しく思います。 文章もシンプルで、その美しさの状況をそのまま文章になっていて、必ずその生き物たちには擬音語が優しく添えられていて、そこに写っているものに身を委ねるような感覚になります。 気になった生き物があれば全てに必ず生き物の名前が記載されているので、お気に入りの生き物は名前で検索して、もっともっとその生き物に近づいていくことも出来ます。 「やはり人工的に作られたものは、自然の美しさには勝てないな。」 何でもAIで画像も文章も生成可能で、綺麗で整ったものがいとも簡単に出来てしまう世の中で、僕はそう思うのです。 うん、自然には勝てない!

  • 【絶版本!】本の構造の可能性を切り開くまったく新しい絵本!『ぱたぱた絵本 くまさんどこかな?』

    ¥1,760

    SOLD OUT

    タカハシ カオリ/作 48P 河出書房新社 【階段のように、本を左右、そして上下にひらいていくと…】 「わたしのくまさんどこにいるのかな?」 ちいさな女の子が聞きました。 でも……くまさんは、どこにもいません。 女の子は上の階をたずねます。 「トン! トン! わたしのくまさんしりませんか?」 女男の子はどんどん上の階にのぼっていって、 いろんな人の世界をのぞき、新しいともだちに出会います。 でも……わたしのくまさん、どこにいるのかな? 本の構造の可能性を切り開くまったく新しい絵本! (出版社の紹介文より引用) 【丈太郎のひとりごと】 みなさんは「本」と言えば、ページを横にめくっていきますよね?「今更そんな当たり前のことを!」なんて思う方もいらっしゃるかもしれませんが、この本は今までのそのような「本」に対する固定観念を覆す、全く新しいタイプの「ぱたぱた絵本」なのです! 何が「ぱたぱた」かって?それでは本を開いてみましょう!まずは普通の本のようにページをめくります。そしたら次はページを上にめくり次は横、そして、次はまた上へ!なんだか階段を登るようにして上下左右にめくっていきます。 そして、本がどんどんタテに伸びていき、最後は大きな一面のページになっていきます。このめくる度に「ぱたぱた」と音がして、お話が進んでいくのがなんとも気持ちが良いのです。 こんな面白い発想をして作品として完成させたのは、タカハシ カオリさん。あまり名前が聞いたことがないと思います。それもそのはず、日本で彼女の絵本が今の段階で入手出来るのでは、『ニットやさんのムームー』(こぐま社)のみ。因みにその絵本は普通の形状の絵本です。 この『ぱたぱた絵本 くまさんどこかな?』は、独特なハンド・メイド絵本で世界中を魅了している インドのタラ・ブックスというところから、『KNOCK! KNOCK!』というタイトルで出版されたものです(オリジナルは今でもタラ・ブックスのオンラインショップで購入出来ます)。 ひょんなことからタカハシ カオリさんとお知り合いになり、既に日本では絶版となっている、この不思議で楽しく面白い絵本を、彼女が持っているだけの3冊をメルヘンハウスからメルヘンハウスにお届けできることになりました。 彼女のキャリアは、既にタラ・ブックスで数冊の絵本を発表している変わった経歴の作家さんです。おそらく、これからもワールドワイドに、そして日本でも活躍してくであろう作家さんです! さぁ、メルヘンハウスに3冊しかないこの絵本、争奪戦になること間違いなし。 「ぱたぱた」とダイナミックに上下左右にめくって楽しんでください!

  • 【教科書に掲載されていますが絵本で読んで欲しい!】『ミリーのすてきなぼうし』

    ¥1,650

    きたむら さとし/作 32P BL出版 【子どもたちは想像を自由に楽しむことができる!】 お気に入りのぼうしを買おうとお店に入ったミリーですが、お金がありません。代わりにお店の人がくれたのは想像のぼうしでした。 ミリーは次から次へといろんな想像のぼうしをかぶって街を歩きます。そして、ミリーの目にうつる人々の頭にも・・・子どもたちの想像力を刺激する、楽しい絵本。 (出版社からの紹介文の引用) 【丈太郎のひとりごと】 小学校の国語の教科書で、よく絵本が教材として掲載されていることがあります。僕が小学生の頃は『スイミー』(好学社)がそうでした。この『ミリーのすてきなぼうし』も小学2年生の国語の教科書に掲載されていたことがあります。 また、読書感想文全国コンクールの課題図書にも選出されているため、この絵本を読んだことがある子どもたちも多いと思います。 しかし、教科書では文章は全文掲載されなかったり、絵は挿絵程度になります。つまりは子どもの読解力や音読の練習の「教材」なのです。課題図書でこの絵本を読んだとしても、それは好きで読むのではなく「文章力」を試される「道具」でしかないのです。 このような状況では、本当にこの絵本の「想像力は無限で自由である」という素晴らしいメッセージを子どもたちはキャッチ出来ません。 絵本はその形や紙質や絵の構図など様々な要素が考えられて構成されています。ですから、子どもたちには是非とも「教科書で読んだ。」、「読書感想文を書くために図書館で借りてきて読んだ。」で済まして欲しくないのです。 この絵本に描かれている街並みや人の表情や格好なども見てください、明らかに日本ではありません。これはきたむらさとしさんがイギリスを拠点に活動していたからこそ描ける風景なのです。 登場する帽子屋さんの粋な計らいなど、日本ではなかなか考えることの出来ないことだと思います。そこには思いやりとユーモアがあり、いろんな人がそれぞれの帽子を被っている自由で素敵な想像力に溢れています。 是非とも、この「オリジナル」な絵本で『ミリーのすてきなぼうし』を子どもたちには楽しんで欲しいと思います。そして、もちろん大人も固定観念を一度置いて、この絵本の自由な想像力の豊かさにみを委ねてみて下さい。 きっと、明日の朝に家を出た時には、いつも見慣れた風景や人々が輝いて見えることでしょう! そんな素敵な日々の生活を送ってみませんか?

  • 【宇宙の果てまで僕らを連れていってくれる!】『ぼくがここに』

    ¥2,090

    まど・みちお/作 きたむらさとし/絵 32P 理論社 【偉大なる詩人、作詞家「まど・みちお」の代表作が絵本に!】 なにかが、そこに「いる」。なにかが、そこに「ある」。ただそれだけのことが、どんなにかけがえのないことなのか……。 まど・みちおの代表作であるこの詩に向き合うことは、まるで「大きな謎解きのようだった」と画家は語る。とてつもなく大きな、宇宙的なものに守られている……そんな安心感につつまれる絵本。 没後10年を記念して刊行が続く「まど・みちおの絵本」シリーズの一冊。 【丈太郎のひとりごと】 「まど・みちお」という名前を知らなくとも、彼の詩や歌の詞は絶対にどこかで聞いているはずです。例えば、「ぞうさん」「おさるがふねをかきました」「やぎさん ゆうびん」「一ねんせいになったら」などが有名な作品です。 詩というものは、表現したい想いを短い言葉に乗せて表現されるものであり「言葉を削ぎ落とす美学」とも言えるでしょう。そして、その少ない言葉から、その詩を手にして見た読者が自由に想像する楽しみがあります。 今作はそんな「まど・みちお」の詩に、絵本作家・画家のきたむらさとしさんが絵に起こして絵本となっています。「大きな謎解きのようだった」と、きたむらさんが語るように、この詩に対してどの言葉を拾い場面として絵に起こしていくのか?これはとても大変な作業であったと思われます。 イギリスでの生活の長かったきたむらさんの描く絵は、絵本に書かれた「きたむらさとし」という名前を見なければ、海外の作家と思われるお客様もメルヘンハウスでは多くいらっしゃいます。 今作においてもそのような雰囲気は健在でありながらも、排他的な都会の喧騒の濁った薄い色使いから、自然に向かって行くに連れて色彩が鮮やかにくっきりとなっていくページをめくる度にそのグラデーションがポジティブに変化していくことが、読者の心情をきっと揺さぶることでしょう。 しかし、それらは見事に詩の世界観を壊すことなく、詩に沿って描かれながらも、きたむらさんの感じ取った風景が既に自分のものとして見事に描かれています。 僕は、世界各地で起こっている紛争や内戦や戦争、自然環境破壊、デジタル社会など、僕たちが住む地球上の至るところで「本当にこのままの世の中で良いのだろうか?」と疑問に思いながらも、自分の無力さ、小ささを感じる時があります。自分の存在意義に疑問を持ってしまい「何の為に生きているのであろうか?」と考えてしまうことも。 しかし、この詩からは、そんな自分の不安定な気持ちを払拭させるような「生きている存在意義」が明言されています。そして、この地球ではどんなものでも守られていると安心感も与えてくれます。 この絵本は、きっと皆さんにとって「生きていること、生きていくことのお守り」のような存在になるような気がします。 子どもから大人まで、多くの人々の手元にこの絵本が行き渡ることを切に願います。

  • 【確かにコレは世界一「おもしろい」&「分かりやすい」&「オシャレ」かも!】『世界一おもしろい国旗の本』

    ¥1,980

    ロバート・G・フレッソン/作 小林 玲子/絵 112P 河出書房新社 【「勉強」じゃなくて「そうだったんだ!」と様々な角度から国旗を解説!】 星や太陽、十字架に武器…国旗には、どれも長い歴史が刻まれている。国旗のデザインを通して世界を楽しく学べる、新感覚の国旗絵本! (出版社の紹介文より引用) 【丈太郎のひとりごと】 国旗の本はとても沢山あります。なので「オススメはなんですか?」と聞かれたら困ってしまいますが、僕はこの本をオススメします!何故なら「おもしろい」から。本当におもしろいんです! 国旗に関する本は大概が、図鑑形式で地域ごとに分別されて、そのデザインに至るまでの簡単な解説がされているぐらいですが、この本は様々な角度から国旗のデザインが完成するまでの経緯が「描かれている」のです。 そう、普通はツルツルの紙に国旗が、綺麗にシッカリと「掲載されている」のがほとんどです。しかし、この本は少しザラついた紙に「絵として描かれている」のです! ジャンルの分け方も地域ごとではなく、国旗に描かれているものの特徴、例えば「ユニオンジャックがえがかれた国旗」、「たくさんの星」、「国旗のなかの動物」、「太陽と円」など、見た目の特徴で分類分けされています。 そして、それぞれの国旗を案内してくれるのは、青、黄、黒、緑、赤、白と色とりどり小さな仲間たち!どのページもポップでキュートで、このうえなくオシャレ!だけども、国旗の成り立ちの解説はしっかりとされている本格的な国旗の絵本です。 そして、最後には「あなたが考えた国旗を描いてみよう。」と白紙のページがあり、その隣も白紙のページですが、そこには「その国にはどんな歴史があって、どんな人たちが暮らしているのかな?」と書かれています。 そうなんです!自分で国旗を作っちゃうのです!「国旗を作る=国を作る」つまりは、この国旗の本に「あなたの国」も掲載されるのです! いやぁ、本当にコレは「世界一おもしろい」かも!少なからず僕が今まで出会ってきた国旗の本の中ではダントツで世界一ですね! 子ども、大人と全く関係なく「おもしろい」こと間違いなし!僕の100%保証付き! この本は国旗の「勉強」じゃなくて「学び」&「遊び」なんです! さぁさぁ、ひと通り目を通したら、あなたの国を作ってみてください! 「あなたの国はどんな国旗かな?」

  • 【揺れ動く子どもの心情に同感!】『ともだち』

    ¥1,760

    リンダ・サラ/作 ベンジー・デイヴィス/絵 しらい すみこ/訳 32P ひさかたチャイルド 【仲良し2人組に、新しい友達が加わったら、、、。】 僕とエトは大の仲良しで、いつも2人で段ボール箱を丘の上まで引っ張っていって、王様になったり、空を飛んだり、海賊にも、宇宙飛行士にもなって、いつも一緒に楽しく遊んでいます。 何をするにも2人は一緒で「ふたり いっしょ」が僕は大好きです。 ある寒い日のこと、知らない男の子が丘の上に段ボールを引っ張ってやってきました。名前はシューといって、いつも僕たちのことを見ていたようで、そして、こう言ったのです。 「なかまに いれてくれる?」 エトは「いいよ」と答えて、それから何日かするとエトとシューは、一緒に遊ぶようになり、僕が仲間外れのようになった気がしました。そして、その日の夜に家で自分の段ボール箱をぐちゃぐちゃに潰してしまいます。 エトとシューが一緒に遊ぼうと誘いに来ても僕は行きませんでした。そして、エトと僕のダンボール箱が二つ並んだ絵を描いて、エトと2人で一緒に遊んでいた楽しかった日々を思い起こすのです。 そして、ある日のことシューが家に来て、君に良いものを作ったから見にきてというのです。そこで、僕はカーテンの隙間から外を覗いてみると、、、。 全体的に中間色を中心に描かれているため、とても優しく、温かく、穏やかな時間が流れているような爽やかな気持ちになれる絵本です。 【丈太郎のひとりごと】 この絵本を読み終わって「わかるよ、よ〜くわかるよ、その気持ち!」と僕は心の中で呟きました。それは僕にも似たような経験が少年時代にあったからです。おそらく、その気持ちって誰もが一度は経験したことがあることではないでしょうか? 実は大人になってからでも、そんな気持ちを抱くことが何度もありました。その度に「自分はちっちゃい人間だなぁ。」と思ったものです。 独占したい気持ち、そして新しい出会いや事象に対する警戒心が強いと、どうしても抱いてしまう気持ちです。今までの関係性が壊れてしまうのではないかと、取った、取られたというように心配になっていくものです。 この絵本は、そのような複雑な心情をとても正直に描いています。そして、新しい関係性の素晴らしさも。 パキッとした原色で描かれている絵も良いですが、中間色の使い方が見事で、子どもたちの汚れのない純粋な心情が爽やかに伝わってきます。街中でも新しい車の色などは中間色の色が増えましたよね。時代的に世の中では中間色ブームなのかもしれません。 いずれにしろ、誰しもが経験したことがあるようなお話。どこか懐かしくて恥ずかしくて、できれば忘れたい思いだったりもしますが、今まさにこの絵本のストーリー真っ只中の子どもたちには読んでほしい絵本です。

  • 【丈太郎が今注目する画家が絵を描いた自由な絵本】『てんさいを そだてる 20の しつもん』

    ¥1,650

    マック・バーネット/作 クリスチャン・ロビンソン/絵 いしだみき/訳 38P マイクロマガジン社 【答えより大切なものは、そこに辿り着くまでの過程なのです!】 「この寝ているおじさんの頭をゴツンとしたのは誰?」 「この牛さんはどうやって風車の上にのぼった?」 「このなかに銀行強盗をした人がいます。誰だと思う?」 などなど、想像力を掻き立てる質問が目白押し。 正解はひとつではありません。 でたらめでもOK!  自由に考えて、君だけの正解を答えてみよう! 英国で大絶賛!  遊びながらお子さんの無限の可能性を引き出す、おしゃれでかわいい質問絵本。 (出版社より引用) 【丈太郎のひとりごと】 この絵本は、絵を描いているクリスチャン・ロビンソンという画家を調べていたら、たまたま出合った絵本です。僕が「あっ、いい絵だなぁ!」と思う絵本を見つけて、誰が描いたか調べると彼の絵だったという絵本がたくさんメルヘンハウスに集まってきました。 『きみはたいせつ』(BL出版) https://shop.meruhenhouse.com/items/85206107 『ちっちゃな サリーは みていたよ ひとりでも ゆうきを だせたなら』(岩崎書店) https://shop.meruhenhouse.com/items/84568458 『おばあちゃんと バスにのって』(すずき出版) https://shop.meruhenhouse.com/items/84533961 『いつか きっと』(あすなろ書房) https://shop.meruhenhouse.com/items/84136655 などが、彼が絵や文章を手がけた絵本です。コラージュ的要素が強く、切り絵が多用されていて色使いもとても鮮やかで、本当に素晴らしい画家(アーティスト)であると思います。 そして、どのお話もポジティブであり希望を見出す絵本ばかりなのです。僕は今、虜になっているアーティストは何人かいますが、彼もそのうちの1人です。 この絵本には「答え」、「正解」というものが存在しません。ただの問いかけだけがされています。クリスチャン・ロビンソンが描いた絵から、その問いかけに答えや正解を見出そうとする絵本です。 つまりは「結果」を重視している訳ではなく、答えや正解を見出そうとする過程を楽しむ絵本なのです。今、私たちは大きな岐路に立たされていると思います。それは「結果主義」、「効率化」、「時短(タイパ)」を最重要し、それらを人間の能力ではなく「AI」に託していることです。 「AI」は、過程などを踏むことなく正しい「結果」を、あっという間に提示します。それはとても便利なことですが、とても危険なことでもあると思います。何故なら「人間が考えることをしなくてよくなる」からです。 人間が思考を巡らせなくなったら、一体「感情」は何処へ行ってしまうのでしょう?これからの子どもたちへの教育も、「AI」をどのように効率良く活用するか?そのプロンプト(キーワード)を学ぶことになり、本質的な「学び」ではなく「テクニック」を習得するようになっていくかもしれません。 それが本当に「人間の進化」と言えるのでしょうか?このようなことを考えると僕はとても未来に不安を感じます。これから先、僕ら人間はアナログとデジタルの棲み分け、境界線をしっかり引かなければ「感情」を失っていくことになるでしょう。 例えば、ラブレターを書くにしても、自分の気持ちをどのように伝えれば良いのか?そんなことに悩むことなく、考えることと言えば、どれだけ優秀なラブレターを書けるか?「AI」にどんなプロンプト(キーワード)を入れれば良いのか?ということになります。 「本当にそれで良いの?」 僕はそんなことを最近よく考えます。そのためにも今作のような「無駄な時間」がメインの絵本が重要なのです。 子どもと一緒にこの絵本を開いて、自分を自由に解放してあらゆる想像を巡らしてみましょう!そこから出た「答え」は全部「正解」です!そして、唯一「AI」には出来ないことなのです。それこそが「個性」です。 さぁ、デタラメな旅へ出発しましょう!

  • 【お話はもちろんのこと、絵がとても素晴らしい!】『どんなところか あててごらん?』

    ¥1,980

    キアラ・カルミナーティ/作 ルチア・スクデーリ/絵 つちや かなこ/訳 関口英子/監修 25P 工学図書 【ずっと待っていた、大冒険の最初の一日。さて、どこへいくのかな?】 9月の気持ち良いある朝、テレーザにとって大冒険の最初の一日でワクワクしています。その大冒険はパパが連れて行ってくれます。テレーザは今日のために、とっておきの服に着替えて、冒険で使うものもリュックに入れて、さあ出発です! 通りでは皆んながニコニコ笑って挨拶をしてくれます。冒険の先はパパも行っていたところのようです。 「ねぇ、どんなところ なの!」 冒険の先への道のあらゆるところで、テレーザはパパに聞きます。しかし、ヒントはくれますが答えは教えてくれません。テレーザが道すがら行き先が、原っぱ、ジャングル、コンサート、新しい惑星など「わかった。」と答えますが、パパの返事はいつも一緒。 「はんぶん あたりで、はんぶん はずれ!」 さて、パパがテレーザを連れていくところとは? 落ち着いた色彩でデザイン性の高い絵は、紙の質感の影響もあり、とてもクラシカルな雰囲気を醸し出しており、とてもオシャレに描かれています。 【丈太郎のひとりごと】 ネタばらしになってしまいますが、海外の学校では、多くの国で9月に入学式を行うのが一般的であり、この絵本はテレーザという女の子が初めて学校に行く道すがらでのパパとのやり取りをイタリア人作家により描かれた絵本です。 そのようなこともあり、自然の木々や服装も秋っぽく、全体的に落ち着いた橙色が印象的です。 4月から学校に入学した子どもたちや、新社会人となり働き出した大人など、この時期になると新しい環境にも慣れて、少しずつ新鮮味が薄れ、理想と現実のギャップも感じるような、少し不安定になることもあると思います。 そんな時にこの絵本を読んで、最初のワクワクした気持ちを思い出して、また新しい日々が始まると良いなぁと思います。 また、このような類いのお話だと大概は「パパ」ではなく「ママ」が描かれていることが多く見られます。特に日本人作家が同じ内容の絵本を描こうとしたら、そのほとんどが「ママ」になるだろうと安易に予想がつきます。 つまり、まだまだ日本には男女平等の壁は高くあると言うことです。それに比べて海外の絵本だと「パパ」が登場する頻度が高く、小4の息子を持つ身としては、なんだか嬉しいのです。 「翻訳絵本が中々子どもたちに読まれない。」ということを、児童書業界内ではよく耳にします。 それは文化の異なるお話の中に入っていくことが出来ないからではないでしょうか?翻訳絵本の魅力は、そう言った「文化の違い」に気付く楽しみもあると思います。 とても素敵なお話と絵で描かれた絵本なだけに、この絵本を機に翻訳絵本の扉を開くのも良いと思います!

  • 【「ガサ地区」で起こっていること。その現実を「子ども」の絵を通して知ろう!】『みんなで見たこどものえ』

    ¥2,420

    ガザの子供たち 渋谷区立富谷小学校六年 菊池志帆/作 小池アミイゴ/絵 34P 羅針舎 【かべから にげてきた こどもたちのえが ある日、ぼくらの 町に やってきた。】 『みんなで見たこどものえ』は、ガザの子供たちが描いた作品を通じて始まった心の交流を描いた1冊です。ガザ地区での過酷な状況を逃れてエジプトに避難している子供たちの絵が、ある日渋谷区の子供たちのもとに届きます。 届けたのは絵を通じて子供たちの心のケアを続けているミツキさん。その作品を見た一人の母親(著者)が、イラストレーターのアミイゴさんや学校の先生たちと協力し、富谷小学校の子供たちに絵を見てもらう場を作ります。 子供たちが見たのは、テレビのニュースでは決して感じることができない生々しい感情と状況。「ガザの子どもたちは、『自由に』って言われて絵を描いたんだって。」渋谷区の子供たちはアミイゴさんと対話し、ひとりひとり感じたことを絵に表現することに挑戦します。 「感じたことを1本の線で表現してみよう」そうして生まれた構図に今度は「自分の好きな色だけで気持ちよく塗ってみよう。」アミイゴさんの言葉に、子供たちは自分なりの「自由」を目指し、絵を描きました。 ガザの子供たちが見た景色や感じたこと、そして日本の子供たちが絵を通じて感じ取った平和への願い。『みんなで見たこどものえ』は、異なる環境で生きる子供たちの心の架け橋となった絵の力を伝える、希望の物語です。 (公式サイトから引用) 【丈太郎のひとりごと】 小池アミイゴさんとは、最近とても距離が近くなってきています。初めて会ったというか知ったのは、アミイゴさんが「絵と生き方をを学んだ」というセツモードセミナー。僕もそのスクールに通っていた時期があり、アミイゴさんは大先輩。 仲良くなった年齢も性別もバラバラで個性が強い(クセが強い)友達同士で,野球チームを作ったり、遊園地に遊びに行ったり、飲み会をしたりetc...。僕にとっては「絵を学ぶ」という本来の目的から外れ、課外活動に励んでました。その中でも1番楽しかったのは、FUJI ROCKをもじって「セツロックセミナー」という、クラブを貸し切ってDJやバンドのライブをやるイベントでした。 セツモードセミナーに通う人たちは、オシャレさんでちょっとクールでシャイ。どちらかと言うと「内向的な人」が多く、イベントには顔を出すものの、みんな恥ずかしがってDJタイムなどで踊る人は、ほとんどいませんでした。そんな中、僕のDJタイムの出番がやってきて、思いっきり盛り上がる曲をかけるも反応は薄く、フロアは「ただの暗闇」でした。そんな中に「オイ!オイ!オイ!オイ!」と威勢よく現れて、みんなを煽るように踊る人が出現しました。その人こそがアミイゴさんでした。 アミイゴさんにつられて、恥ずかしがっていた人達のボルテージがあがり、DJタイム終盤のフロアは最高潮なカオス状態に! それから、とても長い月日が流れ、僕はメルヘンハウスに二代目として入社して2年が経過した2016年、『とうだい』(福音館書店)が発刊されました。それはとても美しい絵本で、文章は詩人の斉藤倫さん、絵はナント!アミイゴさんだったのです。 『とうだい』に感銘を受けた僕は、色々なところで宣伝をしまくりました。そして、ある日のことメルヘンハウスにアミイゴさんが突然やって来たのです!僕はすぐさま「アミイゴさん!」と声をかけました。すると「君が丈太郎君か。『とうだい』を推してくれてありがとう!」と言って、店内で息を大きく吸って「ここは本の匂いがする!」と言ってくれたことを鮮明に覚えています。 そこから現在に至るまで、徐々に親交が深くなり、今年の春にはアミイゴさんの初めての作絵『はるのひ』(徳間書店)の原画展を開催しました。期間中に、丸一日かけて、子どもたちとのセッション&トークショー&サイン会と、作家をコキ使い倒すようなことにも、とても協力的にやって頂きました。 アミイゴさんの活動は、Facebookにて日々精力的に全国を飛び回り、そして地元愛の強さが故の日々の子どもたちの登校見守り、被災地への支援など、その作家を超えた活動に尊敬の念を抱きました。 そんな中で、今作のことがFacebook上で熱く語られており「メルヘンハウスで扱わせて欲しい」と速攻メッセージを送り、仕入れの手立てなどの仲介をしてもらいました。 そして今、僕の目の前には『みんなで見たこどものえ』があります。「ガザ地区」とう単語はメディアでよく耳にしたり、見たりもしますが、この絵本はそんな情報よりもリアルに、そして「子ども」にフォーカスした素晴らしい作品でした。 「ガザ地区」の子どもたちが描いた「絵」を目にした、遠く離れた東京渋谷区にある小学6年生の子どもたちにアミイゴさんが問いかけ、出来上がった絵はどれも美しいものでした。 この絵本に記された記録は、やがて絵を描いた子どもたちの記憶にずっと強く残っていくことでしょう! この絵本を開いて今起こっている悲惨な現実を知り、自分のできることは何か?と考え、そして実際に行動を起こして欲しいと切に願います。

  • 【角野 栄子のイメージとは異なる不思議な絵本】『イエコさん』

    ¥1,540

    角野 栄子/作 ユリア ヴォリ/絵 32P ブロンズ新社 【なんでも食べてしまう恐ろしい家、それが「イエコさん」】 森のそばにある一軒の古い家「イエコさん」は、以前はトコロさんというおばあさんが住んでいましたが、「イエコさん」を残して町へ引っ越してしまいました。 しかし、「イエコさん」は「ひとりぼっちでも たのしくくらすわ」と、隠していた手足を伸ばして、毎日エクササイズをしています。 ある日のこと、ネズミが来て「ここに いてもいいですか?」と頼みますが、「イエコさん」は断ります。そこでネズミは寝る前に子守唄を聞くのも良いものだと、歌い出しました。しかし、「イエコさん」は断ります。 それを聞いてネズミは「ふん ひとりぼっちで さみしいくせに」」と言ったところ、なんと!「イエコさん」は、ネズミを「ぱくり ぺろり.」と食べてしまいます。 その後も、「イエコさん」を訪ねて来たネコ、コブタを丸飲みしたオオカミ、コブタのお母さん、男の子を「ぱくり ぺろり。」と食べてしまいます。 夜になり「イエコさん」に異変が起こります。どんどん ぱんぱんに膨らんでいったのです。空が少し明るくなってきても「イエコさん」は膨らんでいくばかり。 そして、突然どこからかオナラの音が「ブブブブブ〜。」そして「イエコさん」は、、、。 クラシカルスタイルで描かれた絵が「イエコさん」の恐ろしさを独特の雰囲気を醸し出しています。 【丈太郎のひとりごと】 絵の雰囲気から何十年も前に描かれた絵本だと思いきや、2007年に発刊されたこの絵本。それもそのはず、お話もクラシカルな昔話のようで「はて?どこかで読んだようなストーリーだな。」なんて思うような内容です。 作者はもう説明不要なぐらい有名な『魔女の宅急便』(福音館書店)を書いた角野栄子さん。最近では90歳に見えない出立ちで、赤がトレードマークな素敵な女性として、そのライフスタイルも注目されています。そんな角野栄子さんが書いたお話なので、面白くないわけありません! そんな面白いお話の絵を描いているのは、ユリア・ヴォリさん。日本では作絵の「ぶた」シリーズ(文溪堂)が5冊発刊されています。 何故、国境を超えてこの作品が創作されたかは不明ですが、何とも言えないクラシカルさを感じる不思議な絵本なのです。角野栄子さんのいわゆる「ブラックユーモア」を、ユリア・ヴォリさんの絵で上手く表現しているため、「絵本」としての安定感がとても感じます。 角野栄子さんの作品の中でもあまり知られていない今作。是非とも手に取って読んでみてください。今までの角野栄子さんのイメージがちょっとだけ覆るかもしれません。

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