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【今までになかったニュータイプの「おふろ絵本」が誕生!】『おふろ』
¥1,650
麦田あつこ/作 いちろう/絵 32P ブロンズ新社 【おふろの向こう側には何がある?】 「きょうこそ かうぞ。」と男の子が100円玉を握りしめ「ふしぎや」という名のお店に入っていきます。そのお店には様々なお風呂用品が置いてありますが、男の子の目当ては「バスボール」。 「ふしぎや」のおばあさんは、男の子の選んだ「バスボール」を見て、賑やかのを選んだと覗き込み、最後に「たのしい おふろを。」と声をかけました。 男の子は家に帰ると、湯気がほわんと体を包むおふろばに直行しました。まずは体全身を洗い、いよいよ「バスボール」をバスタブに入れると、、、。 「あれれ⁉︎」 おゆにんげんが現れ「さあ いこう」と言われるがまま、男の子は蛇口へぎゅうぎゅうに押し込まれ、目を開けてみるとそこはほわほわと湯気の立つおゆのうみ。 「おゆにんげんの くにへ ようこそ!」 おゆにんげん達が集まってきて男の子の体を揺らし、「おゆにんげんの くに」へどんどん入っていきます。その先に男の子を待っていたのは、、、。 優しい色遣いで素朴に描かれた絵は、輪郭に捉われることなく絵全体が融合するような不思議さがあり、まるで温かい湯船の中にいるような気持ち良さでページを読み進められます。 【丈太郎のひとりごと】 「おふろ」に関する絵本は数あれど、大概はおふろの気持ち良さや「お風呂に入りましょう!」的な教育的なものが多い中、かなり異色な「おふろ絵本」だと思います。 不思議な「バスボール」は実は「おゆにんげんの くに」へのパスポートであり、自分が知らない世界に入っていき、様々な不思議な経験をしていく。まさにニュータイプの「おふろファンタジー絵本」の誕生と言っても過言じゃありません。 普段使用しているバスタブレットをバスタブに入れて、子どもと一緒に「おゆにんげんの くに」へ出かけてみてはいかがでしょう? きっと、いつもより楽しい「おふろ時間」を、子どもと共有することができることでしょう! そして、時が経てばそれは子どもにとって良き思い出になっていくのだと思います。 こんなことを書いてたら早く家に帰って、息子と一緒にこの絵本を読んで直ぐに「おゆにんげんの くに」へ行きたくなってしまいました!さあ皆さんもご一緒に!「おゆにんげんの くに」で会いましょう!
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《先着順!》【限定30冊!宛名入りサイン本!】『たいこどんどん』
¥1,540
SOLD OUT
三浦太郎/作 32P ブロンズ新社 【世界の「TARO MIURA」の新たな代表作になる予感!】 男の子が元気にタイコを「どん どん」。するとそれに応えるように「ぷっぷー」とクマさんがラッパを吹きながらやってきます。一緒に「どん どん ぷっぷー」と演奏していると、今度は「ぴーひゃら ぴーひゃら」と笛を吹きながら男の人がやってきます。 「どん どん ぷっぷー ぴーひゃら ぴーひゃら」 と音楽が鳴るなか「じゃーん」と今度はネズミさんがシンバルを鳴らします。その後も三味線が「べんべん」、ちんどん屋が「ちんどん ちんどん」、そしてお神輿、大きな龍を動かす中国のお祭り、サーカスと続き、色々な音が賑やかに鳴り響き、とても素敵なパレードに! 音の賑やかさと同様、絵もカラフルな色を切り貼りして描かれているため、読み進めていくと心が踊り出します。 また、デザインが抜群に素晴らしく、赤ちゃんや子どもたちは絵本の賑やかさを楽しみ、大人はアートブックとして十分に楽しめる類まれな絵本です。 【丈太郎のひとりごと】 三浦太郎と言えば、大人気赤ちゃん絵本『くっついた』(こぐま社)の作者として有名ですが、その他の多数の絵本や作品を発表しており、今作は51冊目の絵本となります。 海外での評価も高く、アジア圏では勿論のことヨーロッパ圏では絶大に人気を誇り、ヨーロッパの出版社から発刊された絵本が、翻訳されて日本で発刊されるなど、いわば逆輸入の絵本もあります。 海外では「TARO MIURA」と優れた絵本作家として認知され、2014年の毎春にイタリアのボローニャという街で開催される、世界各国の出版社が一斉に集い版権のやり取りなどをする「子どもの本専門の国際見本市」では、僕も三浦さんとご一緒しましたがサイン会の行列が絶えることなく、地元の子どもたちへのワークショップや原画展も大盛況でした。 ここ近年の三浦さんの作品で特筆すべきところは「優れたデザインセンスを絵本で表現」されていることです。そして、そのデザイン性の高さは新作が出る度に進化しています。 決して独りよがりの作品作りではなく、子どもは勿論、大人も楽しめるような「遊び」を随所に散りばめられているのが特徴と言えます。 今回の絵本のキャッチコピーは「ハイブリット絵本」。三浦さんは海外と日本で絵のタッチを使い分けてきましたが、今回は絶妙に「融合」されています。 また「融合」に関しては、紙を自らの手で型取り、それをスキャンしてパソコンで作成していく、アナログとデジタルの「融合」により制作しています。 多くの作家が、手法を変えることなく描く絵本の世界で、三浦さんは常にその時代を肌で感じながら、時代の先端をいくデザイン性の高い表現を、絵本というフォーマットに落とし込む唯一稀な作家です。 この作品は今後の絵本の制作スタイルの一つの指針になるような、斬新なものであることは間違いありません! 三浦さんと僕は服のセンスなど好きなものが似ているため、三浦さんは僕のことを「丈ちゃん」と呼び、僕は三浦さんの新刊が出る度に、感想の電話をするなど良き親交関係にあり、尊敬をしている作家です。 是非とも世界基準の「TARO MIURA」をお楽しみください!
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『うろおぼえ一家のおみせや』
¥1,540
出口かずみ/作 32P 理論社 【うろおぼえでお店が出来るのか⁉︎】 おかあさんがお米を買ってきましたが、なぜか家にはたくさんのお米がありました。驚きながらもそれを使い「おみせや」を開くことに。はてさて、うまくお客さんに商品を手渡せるでしょうか。うろおぼえ一家節は今日も健在です。 (以上、出版社のコメント引用) ※先着順にて、非売品の「うろおぼえ一家」オリジナル付箋をプレゼント! 【丈太郎のひとりごと】 昨年、出版された「うろおぼえ一家」シリーズの最新刊。1作目から前作までとは、また違う雰囲気のお話です。と言うか、こうやって4冊並べて読んでみると、ちょっとずつ一家に進化が見られます。 だって、うろおぼえでお店が出来ると思いますか?それができちゃうのです!そこはこの「うろおぼえ一家」が1作目からずっと脈絡が続いている「思いやり」とか「優しさ」とかがあるからなのです。 個人的に色々と忙しく、心に余裕がなかった昨年(2024年)の9月に、良いタイミングで出版され一家に救われました。今作では今まで登場しなかった「うろおぼえ一家」のルーツを垣間見ることが出来ます! そして一家と同じく「メルヘンハウス」と言うお店をやっている者として「こんな結果オーライ的な接客もアリだな!」とヒントをもらったりしました。 日々の忙しさに追われて生活している子どもたちから大人まで、皆さんにオススメです。 “Take it easy” なライフスタイルも良いものだと思います! 実は「うろおぼえ一家」シリーズは、現代社会の時間に追われて生活されているようなことに対して「これで本当にいいのかな?」と、社会風刺をユーモアと面白さと楽しさのベールに包み隠しながら問題定義をしているのでは?と4作を読んできて思いました。 いかん、いかん!どうも大人の悪い癖で深読みをしてしまった! 皆さん、思いっきり笑って楽しんでください!
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『うろおぼえ一家のきゅうじつ』
¥1,485
出口かずみ/作 32P 理論社 【メモが登場!3作目にして「うろおぼえ」を遂に脱却か?】 うろおぼえ一家のお父さんがはまっているもの。それは「メモ刑事」です。 おおいに影響されて、休日に一家揃ってその日の計画をメモして出かけることに。 行く先々で困っているひとびとに出会い、知らず知らずそのメモは目的と外れて大活躍…⁉︎ (以上、出版社のコメント引用) ※先着順にて、非売品の「うろおぼえ一家」オリジナル付箋をプレゼント! 【丈太郎のひとりごと】 「うろおぼえ一家」も3作目。「もうそろそろお決まりのパターンのお話なんだろうなぁ。」と思いきやココで一気に一家が成長。なんと!忘れないようにメモ帳に書くと画期的なアイディアが!と思いきや、やっぱり、、、。 しかし、そのメモ帳が大活躍!これは今までにない展開でした。 シリーズになっている絵本や児童書は「お決まりのパターン」があり、毎回同じ流れだったりするのですが、だから面白くないという訳ではありません。安定したパターンの中で「やっぱりなぁ」なんて言いながら、新しいお話を楽しめたりします。 「うろおぼえ一家」シリーズもそんな安定感もありながら、毎回面白いテーマで描かれています。 前作、前々作とはまた異なった世界観をお楽しみください!
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『うろおぼえ一家のパーティー』
¥1,485
出口かずみ/作 32P 理論社 【パーティーするぞ!で、誰の?」 とある一家は、家族全員、揃いも揃ってうろおぼえ。まもなく誰かの何かのお祝いの日なのですが、いざパーティーを開こうとすると、誰の何のお祝いだったか?…やっぱりうろおぼえ。けれどお祝いしたい気持ちは本物なのです……。 (以上、出版社のコメント引用) ※先着順にて、非売品の「うろおぼえ一家」オリジナル付箋をプレゼント! 【丈太郎のひとりごと】 出ました!まさかの第2作目!初作の『うろおぼえ一家のおかいもの』 https://shop.meruhenhouse.com/items/97202016 は、確かに面白いし、子どもから大人までがゲラゲラ笑いながら1作目を読んでいる光景を、メルヘンハウスでもよく目にしましたが、2作目が出るとは思っても見なかっただけ嬉しいです。 確かに面白いし、子どもから大人までがゲラゲラ笑いながら1作目を読んでいる光景を、メルヘンハウスでもよく目にしましたが 前作の今作も「うろおぼえ」は全開モード!でも、そんな「うろおぼえ」が良いのです。白黒ハッキリつけて、結果、効率化、タイパ(タイムパフォーマンス)を気にする現代社会。 そんな社会の真逆をいく「うろおぼえ一家」ですが、このぐらいゆっくり迷い、悩み、考えと「効率悪い」と言う隙間時間があっても良いとは思いませんか? 面白く可笑しくて笑いながら読んでいながら、そんなことを思いました。 毎日忙しくしている子どもから大人までに読んで欲しい絵本です!
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『うろおぼえ一家のおかいもの』
¥1,430
出口かずみ/作 32P 理論社 【うろおぼえにも程がある!】 お父さんにお母さん、お兄さんに弟、妹。揃いも揃って<うろおぼえ>が多いあひるの一家は、ある日、お母さんから買い物を頼まれて出かけたけれど、何から何までうろおぼえ。 道中ヒントをもらいながら、はてさてどんな結末に? (以上、出版社のコメント引用) ※先着順にて、非売品の「うろおぼえ一家」オリジナル付箋をプレゼント! 【丈太郎のひとりごと】 記念すべき「うろおぼえ一家」シリーズの1作目! 最初読んだ時「これって、もしや僕の小tじゃないか?」と思いました。そう、僕も「うろおぼえ」を通り越して忘れてしまうので必ず何かにメモをしています。 作者の出口かずみさんの描く絵は、昭和の風景の懐かしさを随所に散りばめられていて、そのうえ一家はとてもキュートに描かれて、愛とおしく感じます。 ページを読み進めていくと、なんとも言えない脱力感と一家を応援したくなる気持ちになります。例えれば、「志村!うしろ!うしろ!」とドリフターズのコントに、テレビに向かって突っ込んでいるような感覚です(昭和の話なのでわかる人には伝わると思います。 そして、まさかこの本から続編が立て続けに発表されていくとは思っていませんでした。
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『おきにいりのしろいドレスをきてレストランにいきました』
¥1,650
渡辺朋/作 高畠那生/絵 32P 童心社 【擬音語だけで惨劇が進んでいく大騒ぎの絵本!】 しろいドレスを着た女の子が、家族がレストランで食事をしています。オムライスをスプーンに乗せて食口に入れようとした瞬間、 「あっ!」 「ぼとっ」と、しろいドレスに赤いケチャップが落ちてしまいました! 「ががががーん」 女の子の顔は真っ青というより緑に。パパもママも驚き「げげげげーん!」。お店のひとは驚き「ばばばばーん!」とよろめき、持っていたワインを「びびびびーん!」と落とし、レストランにいた人全員が「ででででーん!」とひっくり返ります。 レストランの外の広場では、ロックのギタリストが「ぎぎぎぎーん」と空を飛び、コーラス隊が歌い、お坊さんが鐘をつき、忍者、サンタクロース、お相撲さん、ベートーヴェンまでが、それぞれの音を立てて登場! そして、みんなで女の子のしろいドレスのケチャップで赤くなった箇所を見て「がーん!」 と、ここで終わると思いきや、場面は変わり予測不可能な終わり方をします。 一行の文章以外、全て擬音語で書かれているこの絵本。しかし、しっかりとお話になっているのは、その擬音語が溢れかえる状況を細部までユーモアに描かれた絵の力によるものです。 【丈太郎のひとりごと】 実はこの絵本は色々な賞を受賞しているのですが、その中でもナント!第10回絵本テキスト大賞・大賞」を受賞してるのです!たった一行と沢山の擬音語だけで!しかし、その擬音語からは「心の叫び」が聞こえてくるようです。 海外作家と間違えられるぐらい日本人離れしたユニーク画風がとてもオシャレで、躍動感に満ちています。 これは読み手の実力にもよりますが、子どもたちが大喜びし大笑いすること間違いなしです!
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【お正月絵本の新たな定番、ここに誕生!】『いかあげたこあげ』
¥1,430
高畠じゅん子/作 高畠純/絵 32P 偕成社 【イカがたこあげ。それってどういうこと?】 「いくぞー」と元気よくタコが「たこあげ」しようと走るも一向にたこは上がる気配がありません。 そこへ「いいかぜ、いかすぜー」とイカが走り込んできて、大空に「イカの形をしたたこ」が上がっています。 それを見たタコがイカに向かって、「たこあげするな」と言いますが、イカは「いかあげ」だと言い返します。二人は喧嘩になり、周りにいた動物たちが寄ってきました。 タコは集まってきた動物たちに、「イカの形をしたたこ」を見せて、「たこ」だと思うか聞き、イカは「いか」だと思うか聞きますが、みんなは困ってしまいます。 二人は自分の言い分を絶対に曲げません。それどころか動物たちを巻き込んで、様々な例を出していきます。 「それじゃあ クイズ!とイカが言い出しました。「イカがたべるのはスイカ。じゃあタコがたべたら?」これにタコは「ス、・・・・・・タコ?」と答え、動物たちは納得してしまうのです。 もう、ここからが大変なことに! カバがもてば「カバン」、タコがもてば「タコン」。トラがあそべば「トランプゲーム」、タコがあそべば「タコンプゲーム」。サイがなげる「サイコロ」、タコがなげる「タココロ」etc...どんどん訳のわからない言葉の応戦がエスカレートしていくばかり。 果たしてこの言葉のこんがらがった様子はどうなっていくのでしょう? 読者も読めば読むほど混乱する、なんとも可笑しな言葉あそび絵本です。 カラフルな色で描かれた背景やモノと、動物たちが躍動感に溢れんばかりに描かれた絵は、読み手を明るい気持ちにしてくれます。 【丈太郎のひとりごと】 皆さんお馴染みの「高畠JJコンビ」による、お正月のプレゼントにピッタリなユーモア絵本です。毎回面白い絵本を作っているコンビですが、その中でもこの訳の分からなさ、くだらなさに脱力する絵本は、僕が今まで見てきたコンビの絵本でも初めてかも! 「高畠JJコンビ、また一段と腕をあげたな!」と、上から目線で申し訳ないですが賛辞を送りたいと思います。 僕はこの絵本を読むと、頭の中がこんがらがってしまい困ってしまうので、一度冷静になってからもう一度読んでみたいと思います。 えっ?いつになったら冷静に読めるかって?そりゃ、お正月に決まってるでしょ!たこあげでもしながら、いや「じょうたろうあげ」でもしながら考えることにしよう! 新たなお正月絵本がここに誕生!
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【限定30冊、送料無料!】【ただ面白いだけじゃない!この絵本は大人への挑戦状でもある問題作!】『ムニャムニャゆきのバス』
¥1,760
長新太/作 32P 偕成社 【最後のページに書かれている、長新太からの大切なメッセージ!】 遥か彼方より「ムニャムニャゆき」のバスがやってきます。「ベエー ベエー」とブザーの音が鳴り、誰か降りるみたいです。降りてくたは海の魚。山の池の魚に用事だったのか?そして、また「ベエー ベエー」とブザーの音。今度は三角定規が降りて行きました。 「ベエー ベエー」とブザーが鳴っては、奇想天外で予測不可能なものが降りて来るのが繰り返されます。 ショッキングピンクに赤やオレンジなど、カラフルな色でおおらかに描かれた絵は、子どもは大笑いしながら「自由」という解放感をたっぷりと味わうことでしょう。 【丈太郎のひとりごと】 長新太という名前を聞けば、ちょっと絵本に興味がある人であれば『キャベツくん』(文研出版)を思い浮かべる人が多いと思います。 長さんの描いてきた数々の絵本は、世の中の常識や既成概念に囚われることのない「ナンセンス絵本」と呼ばれるものがほとんどです。この絵本は『キャベツくん』の遥か上をいくナンセンス絵本です。 子どもたちは予想を遥かに超えたバスから降りてくるモノや人に、驚き大笑いすることでしょう。しかし、大人の多くは「この絵本の意味って何?」と思うことでしょう。その答えがこの絵本の最後のページに書かれています。 結果や答えを直ぐに求める時代で、長新太がこの絵本で放った言葉がどれだけ大切なことなのか?それは長新太の絵本だけでなく、全ての絵本に共通することなのです。 大人には長新太の言葉をじっくりと考え受け止めて欲しいものです。
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『もりのおくのおちゃかいへ』
¥1,320
みやこしあきこ /作 32P 偕成社 【森の中で体験した不思議で柔らかなお話】 キッコちゃんが目を覚ますと雪は止んでいましたが、お父さんはおばあちゃんの家に雪かきをしに出かけます。ところが、お父さんはおばあちゃんに渡すケーキを忘れて行ってしまいました。 キッコちゃんは今ならまだお父さんに追いつけると思い、ケーキを持って雪の森の中を歩きます。しばらくするとお父さんらしき後ろ姿が見えたので、駆け出しましたが転んでしまいケーキもつぶれています。 キッコちゃんはまた箱を抱え、雪の森の中をお父さんを追いかけます。やっとお父さんに追いついたと思ったところ、お父さんは見知らぬ家に入って行きました。キッコちゃんは不思議に思ってそっと家の中を覗くと、、、。 モノクロを基調とした繊細な絵がとても柔らかく、所々に色が着色されて描かれているのが特徴的な、森のファンタジー絵本です。 【丈太郎のひとりごと】 海外でも評価も高いみやこしあきこさんの冬の絵本です。 モノクロが貴重になって描かれていますが、繊細で丁寧な絵は、他の作品でも多くのファンを魅了しています。 このモノクロの世界に色をつけていくのは子どもたち(読者)です。きっと各々で色んな色をつけ、この世界観を存分に楽しむことでしょう。
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『ニャントさん』
¥1,540
高部晴市/作 32P イースト・プレス 【猫のニャントさんが妖怪退治で大活躍!】 何でも屋の猫のニャントさんは今日もお仕事です。お日様が沈む頃、小さな村にやってきましたが、村はシーンとしていて誰も出てきません。しばらく歩いていると、 「もしもし ちょっと そこの ねこさん」 と声がしました。そしたら木の影から3人の子供たちが顔を出しました。子どもたちによると村人は妖怪に食べられてしまい、子どもたちは今夜食べられてしまうらしいのです。 ニャントさんはその話を聞き、自分が妖怪退治をすることを子どもたちと約束しました。さて、ニャントさんはどんな方法で妖怪を退治するのでしょう? 和のテイストを感じるクラシカルな絵が、どこか懐かしくもあり安心して読み進めることができます。 【丈太郎のひとりごと】 僕が個人的にも好きな高部晴市さんの絵本です。高部晴市さんの絵は色調が落ち着いているにも関わらず、お話はカラフルでユニークさを感じます。 この絵本も妖怪の退治の仕方が「それで退治するの?」と、笑ってしまいます。 「これぞ絵本!」と言うような、オーソドックなテイストが素晴らしい絵本です。
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『こびとのおうち』
¥1,650
鬼頭 祈/作 32P WAVE出版 【なんでも家にしてしまう、こびとの旅!】 こびととりすが旅をします。最初にどんぐりを見つけました。 「カリカリ トントン よいしょ よいしょ」 どんぐりがお家になりました。そしてちょっと休んで出かけます。次は積み木を見つけました。 「つみつみ ふむふむ よいしょ よいしょ」 積み木がお家になりました。そしてまたちょっと遊んで出かけます。こうして旅の途中で見つけたラムネ、本、いちご畑など、あらゆるものをお家にしながら旅は続きます。 そして何もないところに来て、 「ほりほり さらさら ほりほり さらさら〜」とどんどん地面を掘っていくと、、、。 黄色を基調としたセンスの良い配色で、可愛いながらもどこかクールな感じもする絵は、「次はどんな家になるのだろう?」と、読者を次のページをめくるワクワク感を演出しています 【丈太郎のひとりごと】 お話がとてもシンプルで繰り返しの気持ち良さを感じます。擬音語もたくさん使われているので、子どもたちも楽しく読むことができるでしょう。 そして、なんと言っても絵が素晴らしい!すごく軽やかに描かれているようで、細部までしっかりと表現されていて、バランスが良いです。そして、「遊び心」をとても感じます。 そして、この絵本自体がとてもクール!「絵本」という媒体に媚びてない、つまりは読み手となる子どもと「対等」な位置にあると思います。
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『かおたいそう』
¥1,210
むらたよしこ /作 24P 偕成社 【0歳から100歳まで、どうぞみなさん、ごいっしょに!】 「きょうも かおを ほぐして はじめましょう。」 ページを開くとタイトルとともに、こんな一文が書かれています。次のページを開くと左ページに「ま」、右のページに口を大きく開いた「ま」を言ってる顔が画面いっぱいに描かれています。 「む」は顔をまんなかにギュッと集めて、「のーん」は鼻の下のばして、「でべぇー」はもうおしまいだの顔、、、言う言葉で様々な顔を楽しむ事ができます。 大きく描かれた絵は迫力があり、一緒にマネして顔体操をするのが面白い絵本です。 【丈太郎のひとりごと】 この絵本のキャッチコピー「0歳から100歳まで、どうぞみなさん、ごいっしょに!」の通り、幅広い年齢層で楽しめそうな絵本です。 保育園・幼稚園はもちろんのこと、シニアの方の施設などでもやってみたら、皆んな楽しめることでしょう。 それにしてもこの顔の人物は誰でしょう?男女も年齢層も分からない!なんとも不思議な顔立ちです。ちなみに僕には「おばさん」に見えます。でも意外と若いのかも?そんなことを考えるのも面白い絵本です。
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『きょういちにちのラッタッタ!』
¥1,870
柚木 沙弥郎/人形 荒井 良二/絵とことば 32P アリス館 【不思議で楽しい!人形たちの幻想的なオペレッタ(歌劇)】 人形たちの今日一日の朝が来て、今日一日の歌が始まります。 「はじまり はじまり オペレッタ はじまれ はじまれ ラッタッタ!」 オペレッタとは歌劇のことです。人形たちの一日をオペレッタで表現されています。 特にストーリーがあるわけでもなく、その時々に感じた事が書かれていて、各ページの文末には必ず「ラッタ ラッタ ラッタッタ!」で締められます。 実際に作られた人形と詩的に自由さを感じる言葉の数々。絵も明るく抽象的に描かれているため、読み手の想像力を存分に発揮して楽しむ事ができます。 【丈太郎のひとりごと】 最初は中々この絵本の世界観に入り込めなかったのですが、何度も読んでいるうちに心がウキウキしてきました。 人形を制作した柚木 沙弥郎さんは残念ながら今年亡くられましたが、荒井 良二さんの絵とのマッチングはバッチリです! お話を楽しむ絵本として、またはアートブックとしても十分に楽しめる絵本です。
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【訳したのは矢野顕子!】『ホットドッグ』
¥2,090
SOLD OUT
ダグ・サラティ/作 矢野顕子/訳 40P Gakken 【都会の暑さに犬もギブアップ!そして、、、。】 うだるような暑さの夏の大都会。普段であれば楽しいお散歩タイムですが、この暑さにホットドッグ似の犬もギブアップ、もうバテバテ。そこで飼い主の女性が取った行動は…。 夏のけだるさや避暑地の爽快感を、アメリカン・コミック風に描かれた絵でスタイリッシュに表現されています。 【丈太郎のひとりごと】 個人的にアメリカン・コミック風に描かれた絵にとても好感を持ちます。 大都会のストリート感とその真逆の光景が見事に表現されています。 この絵本を訳しているのは、日本の音楽シーンを引率してきた1人でもある矢野顕子。絵の魅力を損なわないように、出来るだけ言葉を削ぎ落とし、読者を絵に向かわせています。 「暑さ」をテーマにしている絵本ですが、爽やかさと軽快さを感じます。
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【刺繍で描かれた絵が楽しい!】『たいくつなにちようび』
¥1,595
MICAO/作 32P 理論社 【つまらない日曜日がすてきな日に!】 「つまんないね、ポポ」と男の子が犬に話しかけると、「あら、つまらないの?」と誰かの声がしました。 そこにはステッチという名の女の子が立っていて、つまらないから面白くしようと、帽子から裁縫道具とシーツを取り出し、チクチクと刺繍を始めました。そしてやがて出来上がったのは、大きなサーカスのテント!たくさんの人が集まって来ました。 ステッチさんが刺繍を始めると何かがヒョロヒョロ立ち上がりました。ピエロです!刺繍でできています。次はライオンの火の輪潜り、うさぎと犬の空中ブランコ、猫の一輪車など、どんどんチクチク刺繍していき、サーカスは大盛り上がり! 全ての曲芸が終わりサーカスが終わるとステッチさんがテントの隅っこから伸びた糸を引っ張り出しました。すると、、、。 本当に刺繍された絵とイラストが混じり合って描かれており、ファンタジー溢れる絵本となっています。 【丈太郎のひとりごと】 まずはなんと言っても刺繍で描かれた絵がすごく細かく可愛らしいです。色合いが明るくて賑やかで、読み手を自然に明るくします。 タイトルから、退屈な日曜日をどう過ごすのか?と言うお話だと思いましたが、中を開くとそこには刺繍のファンタジーが広がっていました。 作家にとってこれが日本での絵本デビュー作らしいですが、とてもクオリティの高い絵本となっています。 刺繍を見るだけでも価値があります!
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『ビビさんと ゾウ』
¥1,870
レザ・ダルバンド/作 せな あいこ/訳 32P 評論社 【必要なものは何か?】 ビビさんのペットは大きな象、毎日一緒に散歩をして、子どもたちと遊んだり、午後のおやつを食べたり、夜は良い夢が見られるようにお話を聞かせてあげることもあります。 ところが、町の人はビビさんの像が嫌いです。大き過ぎ、目立ち過ぎ、邪魔者とペットなんて迷惑なだけで役にも立たないと言います。 周りの人が何と言っても、ビビさんは象さんの側にいて思い出話ができたり、笑ったりできれば幸せです。 しかし、大人たちは象を追い払うことにしました。自分たちの子どもがペットを欲しいと言い出したら大変なことになると市長さんが決めてしまいました。 ビビさんは悲しんだが、象が連れていかれる前に行動することにしました。それは、、、。 優しい色の配色で可愛らしくも洗練された絵で、本当に大切なものは何か?と問うてくる絵本です。 【丈太郎のひとりごと】 人は愚かなもので亡くしてから、その大切さに気づくことがあります。そして、本当に幸せなことって何か?この絵本を読んで思いました。 絵がとても素敵で町を絵が描いた絵などは、とてもオシャレです。 読んだ後に、自分が何か大切なものを忘れていたりしないか?一度立ち止まることができる絵本です。
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『ふるかな ふるかな?』
¥1,980
キム・ジョンソン/作 せな あいこ/訳 32P 評論社 【雨が降るのが待ち遠しい!】 「あめ、ふるかな?」 女の子が黄色いコート、黄色い長靴、黄色い傘を準備して外に出ました。しかし、雨は降っていません。待っていれば降ってくると、どんよりした雲の下で犬と待っていますが中々降りません。 少し晴れ間も出てきて諦めかけたその時!、、、。 美しい絵で雨を楽しみに待つ女の子の行動や顔つきが、優しく温かく描かれています。 【丈太郎のひとりごと】 雨の日になって欲しい!雨の日を楽しみたい1ってことは大人だってあります。 この女の子は雨特有の外の環境を楽しみたくて仕方ありません。しかし、焦ることなく短な文章ですが、優しく女の子の素直な心が描かれています。 派手さはありませんが、1ページずつ丁寧に読み進めていきたい絵本です。
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『みんなのいちねん』
¥1,760
たけうち ちひろ/作 38P アリス館 【みんなのいちねんってどんないちねん?】 全体を通して家や店の断面図になっています。12ヶ月毎月分が描かれており、その月によって洋服や持ち物など人の風景や雰囲気が変わっていて面白いです。 しかも、全てが切り絵で制作されており、メルヘンハウスでは今月いっぱい原画展を開催していますが、特筆すべき点は緻密な細かい箇所などでもしっかりと切り抜かれていこと。この原画は一見の価値があると思います。 切り絵のせいか、画面の色や形がハッキリとしていて、とても見やすくなっている。原画を見るとそこに紙の厚みも加わり、立体感を出している。是非原画をお楽しみ頂きたい。 【丈太郎のひとりごと】 ずっと作者の作品は「いいなぁ!」と思っていましたが、この度この絵本の原画展を開催させて頂けることになりました。 絵本とは異なり、紙が重なり合う厚さや緻密なところの制作まで丁寧にされています!
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『なんていいひ』
¥1,980
リチャード・ジャクソン/作 スージー・リー/絵 東 直子/訳 42P 小学館 【子どもの躍動感をイキイキした絵で表現!】 外は雨模様なのに子どもたちは「なんて いいひ・・・」と喜び出します。 家の中で「くるくる おどり」、「くるくる まわり」、「ゆらゆら ゆれて」、「どんどん ふんで」、「どん どん どん!」 「なんて いいひ・・・」 外出たら、スキップして、歌を歌って、「ひゅうひゅう ひゅるるる」と雨がやめば、傘を投げ出して 「なんて いいひ・・・」、「さあ、はじけちゃおう!」と晴れ間を待っていたかのように色々な遊びをやります。 モノクロを基調として、子どもたちの思い切りの良い動きの躍動感が溢れんばかりに、絵で描かれています。 【丈太郎のひとりごと】 少ないテキストで、絵で子どもたちの楽しげな感じが、ものすごい躍動感で描かれています! 韓国で勢いのある作家スージー・リーの描く世界は、やはりとても素敵なものでした。 こんなに子どもたちが楽しそうに遊んでいる姿からとても勇気をもらえる絵本です。
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『パパのカノジョは』
¥1,430
ジャニス・レヴィ/作 クリス・モンロー/絵 もん/訳 31P 岩崎書店 【ちょっと変わったパパの彼女。実は、、、。】 パパの新しい彼女は変わっている。そして、すごくカッコ悪いのです。パパは彼女をスイートポテトちゃんなんて呼ぶけれど、私はなんとも呼びません。 パパの彼女はサッカーもしないし、ジムにも行かないし、ゲームなんかもしません。アイススケートも乗馬も全然興味がありません。スカートなのにスニーカーを履いて、髪はまるでヤマアラシのようです。 しかし、彼女のスイートポテトはパパの今までの彼女より一番長続きしています。 パパの彼女は私の話を聞いてくれて、秘密はちゃんと守ってくれます。学校の発表会では一番大きな拍手をしてくれるし、かけっこのゴールではいつまでも待ってくれます。私のものをガラクタと言わないし、勝手に触りません。 ケンカをして帰ったら、私の見方をしてくれるし、頭が痛い時はさすってくれて、「泣いても良いんだよ」って言います。 色鮮やかな絵で、パパの彼女との様々なやり取り、出来事を描いています。 【丈太郎のひとりごと】 最初はパパの彼女に嫉妬していましたが、徐々に彼女の良さに気づいていく子どもの素直さを感じます。 あっさりとした文章ながらも温かみのある内容で、子どもからみた大人への視線が表現されています。最終的に彼女を認めていく姿はとても微笑ましいです。
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『しんかい たんけん! マリンスノー』
¥1,540
SOLD OUT
山本 孝/作 32P 小峰書店 【深海魚好きの子どもにはたまらない絵本!】 寝る前に兄弟で作戦会議をします。さて今日は何をするのでしょう?布団に入りながら深海に行くことに決めます。勢いよく布団を被り「しんかいたんさてい マリンスノー」に乗り込みました。 「さあ、どんどん もぐるぞ!」 目指すは光の届かない真っ暗な深海です。深海に進むにつれて色々な海の生物に出くわします。まずはメガマウス、そしてあたりがどんどん暗くなり深さ200メートルを超えると深海の世界で魚が光っています。シーラカンスにも出会います。深さ1000メートルまで行くと、深くなるにつれ不思議な姿の生き物が増えていきます。 鯨の骨が横たわっていたり、スケーリーフット、カグラザメ、ダイオウイカ、リュウグウノツカイなどに出会い深海探検は続くのです。 ハッキリとした色調とイラストで細部に至るまで丁寧に深海の様子が描かれています。 【丈太郎のひとりごと】 メルヘンハウスにいると季節を問わず「深海魚の絵本」を探しにくる子どもがいます。そんな子どもには迷うことなく、この絵本を差し出します。 夜、寝る前の空想から深海へ出発!なんとも子どもの創造性豊かな子どもにしかできない技です。深海の様子も細かく、そして美しく描かれているため、何度見ても飽きることはありません。 さあ、この絵本を開いて深海に出発しましょう!
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『なつのいちにち』
¥1,000
はたこうしろう /作 32P 偕成社 【夏の田舎の原風景が美しい】 この えほんの なかに あなたの なつの おとは きこえますか。 この絵本のカバーの折り目に書かれたこの一文。男の子が網を持って暑い暑い夏の日に、1人でクワガタムシを捕りに出かけます。セミの鳴き声を聞きながら走り、海辺にはカモメも飛んでいる。線路の向こうは緑の田んぼが広がり、牛小屋の前は臭いので全速力! 果たして男の子はクワガタムシを捕まえることが出来るのでしょうか? 田舎の原風景がとても美しく、どこか懐かしいような日本の風景が各ページに存分に描かれおり、絵本の中に吸い込まれていくようにうっとりとしてしまいます。 夏の爽やかさがシンプルな文章と青が印象的な絵が読み手の心を掴みます。 【丈太郎のひとりごと】 前店舗にてこの絵本の原画展をやりました。原画の青は絵本よりもっと美しく、それはとても素敵でした。 僕の中で夏の絵本の定番と言ったら、この絵本になっています。夏を走る男の子の爽快感、田舎の原風景がどこか切なさも感じるのです。 地球温暖化により、連日猛暑の続く今の夏では体験できないことが、この絵本にはしっかりと刻まれています。
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【世界の三浦太郎の最新作!】『うみへやまへ』
¥1,650
三浦太郎 /作 38P 偕成社 【前からとうしろから、ふたつのお話が楽しめる絵本】 僕は生まれて初めてお父さんの生まれた海辺の町に行きます。その町には白い灯台があると、有名な画家の書いた絵葉書を見せてくれました。僕はまだ海を見たことがないのでとても楽しみです。 こんな日記からお話は始まります。朝早く白い車で山の家を出発して、色々な景色を見ながら海を目指します。牧場、田んぼ、駅、新興住宅地、ショッピングモール、高速道路、工場などを経て海が見える大きな橋を渡ります。そして港や漁港を通り、灯台のある場所にたどりつきます。 次は後ろからお話が始まります。私は初めてお母さんの生まれた山へ行きます。その家からは赤い鉄橋と大きな山が見えるらしいと古い写真を見せてくれました。早く、おじいちゃん、おばあちゃんに会いたいと思いました。 こんな日記からお話が始まります。赤い小さな車で海を目指していた僕とは正反対の景色の移り変わりを見ながら山へ向かいます。 この絵本だけで2つのお話が同じ画面で上下に分かれて進んでいきます。 作者の卓越したデザインセンスが存分に活かされた絵がカラフルに海へ行く子と山へ行く子の違う目線でカラフルに描かれています。 【丈太郎のひとりごと】 日本だけでだけなく、世界中で人気を博している三浦太郎の新刊です。これも三浦さんらしい素晴らしいセンスとアイディアできっと世界の子どもたちに喜ばれる絵本になると思います。 同じ画面構成を前から後ろから読み進めますが、感じることは僕と私では違います。その感覚も面白い! そして、洗練されたデザインの中にも人肌の温かみを感じます。 前から後ろからじっくり子どもと読んでみてください。きっと三浦太郎の優しさが伝わってくるはずです。