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【お話はもちろんのこと、絵がとても素晴らしい!】『どんなところか あててごらん?』

¥1,980 税込

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キアラ・カルミナーティ/作 ルチア・スクデーリ/絵 つちや かなこ/訳 関口英子/監修 25P 工学図書

【ずっと待っていた、大冒険の最初の一日。さて、どこへいくのかな?】

9月の気持ち良いある朝、テレーザにとって大冒険の最初の一日でワクワクしています。その大冒険はパパが連れて行ってくれます。テレーザは今日のために、とっておきの服に着替えて、冒険で使うものもリュックに入れて、さあ出発です!

通りでは皆んながニコニコ笑って挨拶をしてくれます。冒険の先はパパも行っていたところのようです。

「ねぇ、どんなところ なの!」

冒険の先への道のあらゆるところで、テレーザはパパに聞きます。しかし、ヒントはくれますが答えは教えてくれません。テレーザが道すがら行き先が、原っぱ、ジャングル、コンサート、新しい惑星など「わかった。」と答えますが、パパの返事はいつも一緒。

「はんぶん あたりで、はんぶん はずれ!」

さて、パパがテレーザを連れていくところとは?

落ち着いた色彩でデザイン性の高い絵は、紙の質感の影響もあり、とてもクラシカルな雰囲気を醸し出しており、とてもオシャレに描かれています。

【丈太郎のひとりごと】

ネタばらしになってしまいますが、海外の学校では、多くの国で9月に入学式を行うのが一般的であり、この絵本はテレーザという女の子が初めて学校に行く道すがらでのパパとのやり取りをイタリア人作家により描かれた絵本です。

そのようなこともあり、自然の木々や服装も秋っぽく、全体的に落ち着いた橙色が印象的です。

4月から学校に入学した子どもたちや、新社会人となり働き出した大人など、この時期になると新しい環境にも慣れて、少しずつ新鮮味が薄れ、理想と現実のギャップも感じるような、少し不安定になることもあると思います。

そんな時にこの絵本を読んで、最初のワクワクした気持ちを思い出して、また新しい日々が始まると良いなぁと思います。

また、このような類いのお話だと大概は「パパ」ではなく「ママ」が描かれていることが多く見られます。特に日本人作家が同じ内容の絵本を描こうとしたら、そのほとんどが「ママ」になるだろうと安易に予想がつきます。

つまり、まだまだ日本には男女平等の壁は高くあると言うことです。それに比べて海外の絵本だと「パパ」が登場する頻度が高く、小4の息子を持つ身としては、なんだか嬉しいのです。

「翻訳絵本が中々子どもたちに読まれない。」ということを、児童書業界内ではよく耳にします。

それは文化の異なるお話の中に入っていくことが出来ないからではないでしょうか?翻訳絵本の魅力は、そう言った「文化の違い」に気付く楽しみもあると思います。

とても素敵なお話と絵で描かれた絵本なだけに、この絵本を機に翻訳絵本の扉を開くのも良いと思います!

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