【圧倒的!五味太郎の全著作372冊が収録!】『五味太郎 絵本クロニクル〜1973-2025完全版〜』
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五味太郎 絵本クロニクル制作チーム/編集 408P アノニマ・スタジオ
【五味太郎のヒストリーは、絵本のヒストリーともリンクする貴重な作品集】
日本を代表する絵本作家、五味太郎の出版年代記です。
1973年から2025年の今作までの372冊が収録されおり、各絵本の表紙画像は勿論のこと、その内容の解説や「五味太郎 絵本クロニクル制作チーム」による見解も記載されているため、ただの作品集ではありません。
おそらく絵本を手にしたことがある人は、100%と言っても過言ではなく五味太郎の絵本は開いていると思います。
五味太郎のインタビューも掲載されており、とても興味深い1冊となっています。
これから五味太郎の絵本に出合っていくだろう「未来の読者」にとっても、読み応え、見応えは十分過ぎる、出版年代記です。
【丈太郎のひとりごと】
五味太郎という作家は、本当に信頼のおける絵本作家であることは間違いありません。
「児童書専門店」のメルヘンハウスとしての見解は、どの作品もしっかりと「子どもにしっかりと向き合っている」ということが、とても重要なことです。
僕の個人的な好みとしてページをめくって1冊目に紹介されている『みち』は大好きな絵本です。今の五味太郎の作風とは全く異なった、線もキッチリとモノの描写も写実的にデザインされていて、内容もとても哲学的。
1973年に刊行されたということは、メルヘンハウスと同い年というのも何だかワクワクします。
僕はそれからずっと年月が経過した数年前に復刊された際に、この『みち』を手にして衝撃を受けました!今の作風と異なっても、やっぱり五味太郎なんですよね!その軸がブレないところが五味太郎の素晴らしさだと思います。
恐れ多くも、某児童書出版社の担当編集者に連れられて五味さんのご自宅(アトリエ)にお邪魔したことがあります。ご挨拶をして「なんだ、お前がメルヘンハウスのせがれか!」と始まり、そこから五味太郎トークが全開!自身の思考などを間髪入れることなく、「ほぼ初対面」の僕に色々と話をしてくれました。しかし、五味さんの話は展開が早く、僕の脳内キャパシティでは付いていくことが出来ず、途中ボーっとしてしまった瞬間がありました。
「お前、俺の話を聞いてるのか!」
言葉はお世辞にも綺麗ではありませんが、その喋り方や仕草さはとてもインテリジェンス溢れる、僕の中の「都会人!」という洗練されたイメージにピッタリな感じです。
僕は正直に「聞いているのですが、五味さんの話の展開が早くて、自分が理解する前に次の話に移るので付いていけなくて、、、。」と言いました。そしたら、五味さんは一緒にいた担当編集者に「俺の話は展開が早いか?」と尋ね、その担当編集者は「そうですね、早いことは確かですね。」と答えました。
五味さんは「そうか、俺の話の展開は早いんだな」と言って、それからも五味太郎トークは炸裂し続くのですが、少しペースを落としてくれたのが直ぐにわかりました。
そう、五味さんは大御所過ぎてみんな恐れるけれども優しい人なんです。
その後は僕も五味さんに負けじと五味さんの言ったことに質問をしたりしたりするのですが「そんな考えがダメなんだよ!」と同調されることはなく何故ダメなのか持論を話してくれるのです。その持論はごもっともなことばかりであり、五味さんの引き出しの多さに驚きました。
丁度、お伺いした時(2013年)は、五味さんがチェロを購入し、演奏を始められた年でした。五味さんはそれまでチェロを触ったことも弾いたこともないみたいでしたが、チェロという楽器について楽しそうに話していました。
ミュージシャンあがりの僕が「チェロを購入する時には、弾けないのにどういう基準で、多くのチェロから今のものを選んだのですか?」と聞いたら「見た目が良いものを3つぐらい選んで、店員に弾かせて気に入った音が鳴ったものを選んだ。」というのです。
そして「では今はチェロを習われていらっしゃるのですか?」と聞いたとこ、五味さんは「だからダメなんだよ!なんで、習うという思考になっちゃうのかなぁ。」と前置きがあり「俺は俺の弾き方でチェロを弾くんだ。だから自分にとって気持ち良い音を出すために色々と思考錯誤をするわけね。習ってしまうと自分で見つけにいけないだろ?」と仰り「なるほど!」と関心をしてしまいました。
パンクロックからスタートした僕の音楽人生も、ベースをいう楽器を習うことなく好きな曲を何度も聞き直しいわゆる「耳コピ」をよくしたものです。そこから自分のスタイルが形成されていきました。
しかし、ロックなどの音楽はそんな感じで練習出来るものの、チェロというクラシック楽器などは楽譜も読めなければ演奏出来ません。正しい弾き方のフォームを知らないと良い音が鳴りません。しかし、五味さんにはそのような「既成概念」がない。
多数決社会における既成概念という壁をどんどん壊して、自分の信じる道へと進んでいくスタイルがこのチェロの話で腑に落ちて「だから五味太郎の絵本は軸がしっかりとあり、マイノリティを何処か応援するような、あるいは社会的な常識を覆すような面白さがあるんだなぁ。」と感心したものです。
今、考えると「五味太郎」を独占し持論を沢山聞けたことは、ものすごいラッキーなことだったと思います。しかも、ほぼ初対面の僕に対してここまで自分の日常のことや持論を話してくれること自体が五味太郎という人の優しさなのです。
今作はそんな五味太郎の集大成というべき出版年代記です。残念ながら今では入手できない作品もありますが、とってもポップに楽しむことが出来るように工夫がされているので、是非とも「五味太郎広辞苑」的に一家に一冊!って感じです。
永遠のマストアイテムであり、今作は2025年までの全作品を網羅していますが、今年から未来の20◯◯年までの「続編」が刊行されることを期待しています!
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