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【気が付かないだけで、うつくしいものは僕らの周りにたくさんある!】『うつくしい!』

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谷川俊太郎/文 川島小鳥/写真 40P 偕成社

【なぜ人間は、何かを美しいと思うんだろう?】

「なぜ人間は、何かを美しいと感じるのか。」そんな根源的な問いをまっすぐ投げかけてきます。美しさとは特別などこかにあるものではなく、私たちが気づいていないだけで、実はすぐそばにあふれているものなのだと、詩はやさしく語りかけてくれます。

もとになったのは1983年刊行の幻の写真絵本。長らく入手困難だったこの詩に、写真家・川島小鳥さんがコロナ禍の日常を中心に切りとった、みずみずしい写真をあわせて再構成。今回、装いを新たに復刊されました。

川島小鳥さんの写真は、特別なできごとではなく、なんでもない日常のひとコマを切りとったものばかり。人物のふとした表情、光の反射、季節の移ろい。派手な演出のない、飾らない情景の積み重ねだからこそ、詩が問いかける「特別じゃない美しさ」というテーマと、写真そのものの佇まいがぴたりと重なり合っています。

【丈太郎のひとりごと】

今、児童書業界では密かに「復刊ブーム」が起こっているように感じます。それは、現在刊行されている作品に力がないということではなく、何十年も前に書かれたものが「今」だからこそ輝く児童書が、沢山お宝のように眠っているのを発掘するような作業だと、僕はこのブームに対して嬉しく思っています。

昨年の4月にメルヘンハウスギャラリーにて、小池アミイゴさんの『はるのひ』 ( https://shop.meruhenhouse.com/items/83580580 )という絵本の原画展を開催し、子どもたちへはメルヘンハウスのある門前町でもある覚王山という町をフィールドワークして「うつくしいものを探して描いてみよう!」というワークショップと大人向けのトークイベントでは「美しさとはなにか?」というトークイベントを開催しました。

それは小池アミイゴさんの作品や日常の活動が、僕にとって「うつくしい!」と感じたからです。結局のところ、ワークショップでもトークイベントでも「美しさとはなにか?」というテーマのハッキリとした結論は出なかったものの、参加したした子どもたちも大人も感覚的に「美しさ」に触れることが出来たと思います。

そう、「うつくしい!」とはさまざまな事象や体験、道端の草花、人為的行動、自然が映し出す奇跡的とも言える景色など、それは各々が感じることであり答えなんてないのです。

私の日常に当然あるような光景も、ちょっと目線を変えるだけで「うつくしい!」ものに溢れていて、特別な演出などなくても美しさを感じることが出来るのだと。

僕たちが普段の生活で見落としがちな「うつくしい!」を谷川俊太郎さんの詩と今若手の写真家として注目を浴びている川島小鳥くんの写真による、僕ら誰もが感じることが出来る素朴な「美しさ」への喜びに満ちている、言い方を変えれば「人生讃歌」のような写真絵本です。

ちなみに僕がミュージシャン時代に「かせきさいだぁ」というアーティストのサポートメンバーとしてライブやレコーディングやツアーで全国へ行ったり、色んなフェスに出たりしていた頃、「かせきさいだぁ」のアルバムレコーディングもして、リード曲となる「CIDERが止まらない」という曲のMV(ミュージックビデオ)の撮影は川島小鳥くんでした。それは2011年のこと。

当時からも注目されていましたが、もの柔らかでおっとりしながらも、彼独特の色合いやアングルで「川島小鳥ワールド」で撮られたMVに、僕も少しだけ出演したのがちょっとした自慢です!

こんなことを自慢していること自体が「うつくしさ」がないですね。しかし、僕にとってはそ沢山のスタッフと俳優さん、ディレクターとかとワイワイと賑やかに楽しい時を過ごした数時間が、僕にとってかけがえのない「うつくしい」経験として今でも鮮明に残っています。

小鳥くんが撮る写真は、楽しいこと、嬉しいことであっても何処か哀愁や切なさを感じるのです。だから、谷川俊太郎さんの詩ともマッチングしたのだと思います。

Life is beautiful!

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川島小鳥くんが2011年に撮影したMV!

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