『ブタ ベーカリー』

角野栄子/作　100％ORANGE/絵　32P　ぶんけい

【どんなパンでも作っちゃうパン屋さん】

パン屋さんの名前は「ブタ ベーカリー」です。でも持ち主はブタではなく、ぷっくり太ったおじさんです。毎朝3時に起きてパンを作り始めます。

パンは、ボールパン、リンゴパン、チューリップパン、くつパン、はなパンなど色々ありますが、忘れてはならないのは、「ぶたのはなパン」と「ブタのしっぽパン」です。パンができたらお店に並べます。

「ブタベーカリー」のパン屋さんは走るパン屋さんです。町には1丁目の町の真ん中、2丁目のグランドの近く、3丁目のテレビ局の近くの全部で３つの場所へ行きます。何故なら、この町には3丁目までしかないからです。

しかし、ある時オーブンの掃除をしていると「4丁目まで来てほしい」と誰かから依頼を受けます。4丁目などないのですが、「いろんなしっぽパン」を焼いてほしいとのことでした。

そして、3丁目を右に曲がってまっすぐ行った先の森に行くとそこには沢山のお客さんが！さてどんなお客さんたちでしょう？

100％ORANGEの絵が可愛くふんわり優しく描かれており、お話もオーソドックな安心感があり、素直に楽しめる絵本です。

【丈太郎のひとりごと】
絵をかいている100％ORANGEは、僕が20代の頃(90年代半ばから01年ぐらいまで)に雑誌などで人気のイラストレーターでした。今では沢山の絵本を描きひと目見ただけで、100％ORANGEとわかるオリジナリティ溢れる絵が特徴です。

お話は「さすが、あの角野栄子！」と言わんばかりに安心して読み進めることができる、さすがの文体です。

パン屋さんの絵本はたくさん出版されていますが、この絵本もその中で定番の絵本と言えるでしょう！