『ふるい せんろの かたすみで』
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チャールズ・キーピング/作 ふしみみさを/絵 32P ロクリン社
【お金がもたらせたのは幸せ?それとも、、、。】
今は使われなくなった線路のそばに、古ぼけた長屋があり、子どもたちから「せんろ ながや」と呼ばれていました。6軒の家が並び住んでいるのは、クセの強い年を取った貧しい人ばかり。
生活も質素でこれと言った生き甲斐も見出せぬまま毎日を過ごしています。しかし、彼らの唯一の楽しみは皆んなで毎週10ペンスずつ出し合ってサッカーくじを買うことでした。
ある朝、郵便屋さんが大きな封筒を届けに来て、ふうを開けるとナント!とんでもない金額の小切手が!このあいだのサッカーくじが当たったのです。
それから6軒の長屋を大谷さんから借りていたのを買い取り、それぞれ好きなように改造しました。
変わったのは家だけではありません。一部の住人は除いて住人の生活も様変わりしたのです。生活は豪華になる一方。今までの貧しさの反動で派手な生活になっていきます。
お金が人を変える皮肉混じりの滑稽なお話が、全体的にセピア調の色合いの中で、色をあまり使わず、しかも緻密に描かれた絵は、細かな人間描写が行われています。
【丈太郎のひとりごと】
「お金が人を変える」とはよく耳にしますが、このお話でも皆んなが悪い風に変わったわけではありません。良い使い道をした人もいれば、ケチって使わない人、今までの生活を変えなかった人、まるで、世の中の人間模様を描いたような絵本です。
ちなみに、作家のチャールズ・キーピングの他の作品『ジョセフの庭』という絵本は、今では入手困難ですが、初代店主・三輪哲が絵本の魅力の取り憑かれたキッカケになった絵本です。
今こうやって同じ作者の絵本紹介を書いていることに感慨深さを感じます。
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