春夏秋冬、季節に合わせて服を作るシリーズ絵本『あきのセーターをつくりに』
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石井睦美/文 布川愛子/絵 32P ブロンズ新社
【「つんつるてん」って、何の事だか知ってる?】
空気の冷たい、秋の朝。
リスのすりちゃんは、春にしまっておいたセーターを取り出します。
早速着ようとしたら、つんつるてん!
冬のあいだにすりちゃんの体は、ひとまわり大きくなっていたのです。
このままでは、寒い季節を乗り切れません。
すりちゃんが向かったのは、仕立て屋のミコさんのお店。
大きくしてもらうために、ミコさんのもとを訪ねます。
果たして、すりちゃんのセーターはどうなるのでしょうか。
季節の変わり目、体の成長、そしてそれを支えてくれる誰かの存在。
小さな出来事の中に、あたたかな気配りがぎゅっと詰まった一冊です。
布川愛子さんの細かく丁寧に描かれた絵は、可愛くてとても優しい雰囲気が漂っています。
【丈太郎のひとりごと】
「つんつるてん」という言葉、僕は久しぶりに聞きました。最近の子どもたちは、この言葉を知っているのだろうか?
昔は、きょうだいのお下がりや、仕立て直しが当たり前の時代がありました。この絵本は、そんな「直して、また使う」という文化を、すりちゃんというかわいい姿を通してそっと思い出させてくれます。
今の時代、服が小さくなったら、多くの場合は新しいものを買います。それ自体は悪いことではありません。でも、仕立て屋のミコさんのように、誰かの成長に合わせて手を加えてくれる存在がいる世界には、便利さだけでは測れない豊かさがあると、僕は思うのです。
季節が変わるたびに、僕らの体も、暮らしも、少しずつ形を変えていきます。その変化に寄り添ってくれる誰かがいること。この絵本は、そんな当たり前だけど忘れがちなことを、やさしく思い出させてくれます。
春夏秋冬、全ての季節の洋服のシリーズ絵本。この絵本を読んだら次は「冬」。さて、冬はどんな服を作りに行くのかな?
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