『かしこいビル』

ウィリアム・ニコルソン/作　松岡 享子・吉田 新一/ 訳　28P　ペンギン社

【「主体性」もって行動に起こす！】

ビルは兵隊の人形です。メリーちゃんの大のお気に入りなのです。
ある日、メリーちゃんはおばさんから「遊びにいらっしゃい」と手紙をもらい、荷物をカバンに入れることにしました。

ああでもない、こうでもないと、メリーちゃんはカバンの中にモノを入れたり出したりを繰り返します。もちろんお気に入りのビルも入れましたが、そうこうしているうちに時間がなくなってしまいました。

そして、「なんと！！」ビルを入れ忘れてしまったのです！
ビルは大粒の涙を流して途方に暮れますが、起き上がってメリーちゃんを追いかけます。

果たしてビルはメリーちゃんに会うことができるのでしょうか？

【丈太郎のひとりごと】
このペンギン社という出版社から出ている『かしこいビル』とは題名も訳も変わり、他の出版社から『おりこうなビル』として出版されています。

「かしこい」と「おりこう」は似て非なるモノです。「かしこい」はビル自体の主体性を表現していますが、「おりこう」は評価でしか無いのです。

僕は『かしこいビル』をオススメします。何故ならば、子どもたちはビルに自分を反映させて、この絵本を楽しむからです。