『みんなとちがうきみだけど』

ジャクリーン・ウッドソン/作　ラファエル・ロペス/絵　都甲 幸治/訳　32P　　汐文社

【みんながそれぞれ違いを認める】

「きょうしつに はいると、そこにいる みんなが きみとは ちがっています。」

こんな一文から始まるこの絵本。
君の違いは肌の色？服？癖毛？国も違ったり、言葉もわからなかったりする。家族旅行で世界を旅したりもしています。お弁当の中身も違います。

それぞれの「君」がみんなと違います。しかし。その違いを否定するのではなく、受け入れて新しい場所を作って行きます。

人種問題を一つのクラスを舞台に描かれたこの絵本。それぞれの「君」が最初は不安そうだけれども、お互い知ることによって徐々に距離が近づいて行きます。

新しい友達がちょっとだけ君に似ていて、そして君と全然似ていないことがあります。それはとても素晴らしいことなのです。

切り絵をメインに描かれた絵は、子どもたちの表情や仕草をとても良く捉えており、絵からもこの絵本が言わんとしていることを、上手く表現されています。

【丈太郎のひとりごと】
集団の中で少しでも違う人がいたりすると、最初から受け入れることができず、下手すれば否定から始まってしまいます。しかし、違いを知ることによって認め合い新しい仲間が出来て行くはずです。

この絵本ではお話ですが、詩の要素も入っているため、子どもたちに分かりやすく他者理解が伝わると思います。