『とべバッタ』

田島征三/作　36P　偕成社

【勇気を持って飛び出せ！】

小さな茂みの中にバッタが隠れ住んでいました。そこにはバッタを食べてしまおうとする恐ろしいものたちがいるからです。

バッタは毎日びくびくしながら暮らしていましたが、怯えながら生きていくのが嫌になりました。そして、バッタは決意して外に出ました。そんなことをしたら狙われるのはわかっていましたが、バッタはそうしたのです。

案の定、ヘビに見つかりカマキリも襲いかかって来ました。バッタは死に物狂いで飛び、ヘビをへこまし、カマキリをバラバラにしてクモと蜘蛛の巣をめちゃめちゃにして飛んで行きました。

バッタはついに何よりも高く登りつめましたが、それ以上、登れず下へと落ちていきました。そして、バッタは自分の背中についている4枚の羽に気づいたのです。夢中で羽をばたつかせて浮き上がりました。不器用な飛んでいる様に他の生き物に馬鹿にされながらも飛び続けました。

しかし、バッタはなんと言われようが平気で嬉しかったのです。自分の力で飛んでいるからです。

力強く激しい筆使いで描かれており迫力満載です。

【丈太郎のひとりごと】
じっとしていれば安全だったバッタが自ら危険な道を選択して進んでいく様は、希望と勇気を与えてくれます。僕もその1人です。この絵本に出合って、トライ＆エラーを怖がらず出来るようになりました。

多くの子どもたちに是非とも読んでほしい、そしてこれからも長く読み継がれていって欲しい絵本です。

大人は岡本太郎の書いた『自分の中に毒を持て』(青春出版社)と一緒に読むことをお勧めします！
僕のバイブルです！